恵比寿で「井桁」、水天宮で「腕相撲」「手裏剣」

この日は恵比寿と水天宮のダブル稽古 

--恵比寿-- 

方条さんと 
柔かい崩し合い 
稽古の中で引き出される動きがある。 

O田さんと 
西式の会報を持ってきて下さったので受け取り、私からも『西式強健術と触手療法』をお貸しする。 
で、せっかくなのでもちろん稽古させていただく。 
『井桁術理』 
・柾目返し 
・正面の斬り 
・前後斬りの体捌き 
他にも 
・小手返し 
・捧げ持ち崩し 

『動きたいように動く』 
ぶつからない動きが質的に獲得出来ていれば、決まった形を取る必要はない。 
身体が感じる動ける感じに従って、動きたいように動けば良い。 
Oさんは説明しながら体現して見せてくれたが、話を聞いているといつもこのような形で稽古をしているわけではなく、出来そうな気がして説明して見せてくれたようだ。 
質的に転換された動き獲得すると、このような形であらわれるのだろう。 
決まった形の稽古で質的転換を体験し、それを常態化させられるような感覚変化・身体変化が必要になってくる。 
そうなると『丁寧に』稽古していくしかないだろう。 

『先端から動く』で手を伸ばす稽古1つをとっても、先端から動いたときの末端はどうなっているか、動く過程はどうなっているか。動きが終わったとき、どうなっているか。 
『丁寧に』やろうとすればやることはたくさんある。 

『西式』 
触手療法は自分のエネルギーを相手に渡すようなところがあるらしく、西式の触手療法を治療に多用していた方が一時期バタバタ倒れるということもあったそう。著書にも西式強健術で補給しなければならないというような事が書いてあった気がする。 
ごく親しい人か親類以外には使わないほうが良いという事になっているよう。私もそう決めていた訳ではなかったが父母、妻子にしかやっていない。 
やはりもっと勉強しなくては。 

恵比寿を途中で失礼して、水天宮での3人稽古会へ向かう。 
予定ではもっと早く出るつもりでいたが、気がつけば時間が経っていた。稽古しながら時間を気にするのは難しい(笑) 

--水天宮-- 

■抜刀 
刺さった。 
逆手で縦に抜いて、下に刺す抜刀の形。 
逆手で縦に抜いた直後、左手親指の付け根に「ガツッ」という衝撃と痛みが! 
やってしまいました。模擬刀とは言え先端は尖っていて危険。扱いは慎重に行う必要があります、と反省。 
すぐにKさんがティッシュと絆創膏を出してくれたのと、幼い頃、祖父に教わった止血法をやったおかげですぐに出血は止まり、まもなく稽古に合流出来た。 
止血法というか怪我の対処法だが、怪我したところを心臓より高い位置にあげてブラブラさせるというもの。 
祖父は爪がはがれたときもこれで治していた。 

■体術 
『浪之下』。綾瀬で方条さんに聞いたやり方である「皮膚で入る」方法を検証。速い動きではコントロールが難しいが、ゆっくりやってもそれなりの効果がある。 
I上さん、K山さんに受けてもらったが止めづらいようだ。 

『腕相撲』 
前回参加出来なかったI上さんのリクエスト。 
宴会芸を封じたいわゆる普通の腕相撲。 
ここに何とか技の応用が出来ないかと検討開始。 
・I上さん:『石鑿の原理』で身体全体の動きを釘を打ち込むように連続で腕に伝える工夫。 
・K山さん:『虎ひしぎ』による腕の張りと、『先端から動く』で相手を自分の丈夫なほうへ巻き込む工夫。 
・私:『宴会芸』以外に無いかと検討開始。 

間もなくして恵比寿でO田さんと稽古した感覚が呼び起こしたのだと思うが、『井桁』の動きが応用出来る気がした。 
「ちょっとこれはどうですか?」 
とI上さんに受けてもらうと、力感なく動ける。 
K山さんにも受けてもらうが同じ。 
K山さんとは前回の水天宮で腕相撲をやったが、そのときは、接戦ながらも肘がすりむけるほど力一杯頑張って勝てなかったのが、この『井桁』では嘘のように楽に動ける。 

■恵比寿のお土産稽古 
『柔らかい崩し合い』 
『正面の斬り@井桁』 
『動きたいように動く』 

■綾瀬のお土産ネタ(笑) 
綾瀬で忍者のIさんに聞いた応用編。 
『合気上げ』ならぬ『合い気上げられ(仮称)』。 
忍者のIさん、ウケましたよー! 

■手裏剣 
前回は手から剣がぬけねーわ、回っちゃってささらねーわだった棒手裏剣。 
今回もたっぷり練習させていただきました。 
やってみるとなぜかいきなり1.5間の距離が刺さる刺さる! 
前回うまく行かなくて嫌だった感覚を避けるように身体が動いてくれた。 
しかし、直打法の難しいところは距離の変化に応じるところにある。 
2間に離れて打つと、とたんにささらない。ささらないというのは、剣が手から離れて的に近づくに従って直立から水平になる必要があるところ、その回転が合わずに(たいていは回りすぎてしまう)剣先が的に向かないというものである。 
距離がある状態で打つには、体による推進力を生み出すということと、手と剣の「離れ」をより後方で行う必要がある。いつまでも手が剣に触れていると、垂直ではなく前方に傾いた状態で飛ぶことになり、距離があけば回転し過ぎて的にささらない。 
結局、1.5間以外では満足に飛ぶことは無かったが、この駄目な感覚を次回身体が回避してくれることを願おう。 
自分で練習してみると、甲野先生の手裏剣術がいかに高いレベルかがうっすらと感じられるようになってくる。 

恵比寿、水天宮と濃い稽古を続けたおかげでいろいろと発見もあり、課題も見つかった。 
やることはたくさんあるが、やれることは限られている。焦らずちょっとずつ、丁寧に。 

コメント