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2012年3月29日木曜日

石鑿の原理@半身動作研究会


またまた連続更新。

前回の日記で感じたが、これからは稽古メニューを記憶の限り辿るのではなく、気づいた点、強く印象に残った場面を日記にしようと思う。
稽古メニューはこれまでにさんざん書いてきたのでもういいかな、という感じだ。

■テーマ:重心の移動
甲野先生が言う『石鑿(いしのみ)の原理』によるもの。
自分の運動の続きを相手にやってもらう。
・相手との接触面の圧を変えないように動く
・動いておいて、ピタッと止まる
・相手が動くのでついていく

(稽古メモ)
・自分の運動の続きを相手にやってもらう。
・重心移動には構造動作理論で言われる姿勢が有効

甲野先生が使う場合の『石鑿の原理』では、もう少し軽いものでも急ブレーキがかかることで大きな威力を出すという説明だったような気がする。
今回の稽古ではそれをゆっくりとした速度で検証したということだろう。


終わり。
今までの日記と比べるとずいぶん短いが、これはこれで悪くないかも。

骨盤おこしトレーニング@半身動作研究会

日記連続更新。 

半身動作研究会の骨盤おこしトレーニングに参加した話。 


久しぶりに参加して気づいたことは、丁寧にやるのが良いということ。 
初参加の方の動きを見ていても、回数よりも丁寧にやることのほうが効果が高いのは間違いない。 

最近の悩みは、股割りを丁寧にやろうとすると動けないというもの。 
腰椎に負担をかけないように動きたいのだが、、、 

構造動作トレーニングは地道に続けるもの。 
変化は急に訪れるかも知れないし、知らないうちに変わっているかも知れない。 

この日は構造動作トレーニンググッズである「牧神の蹄」を使ったサンプル動画を撮影。 

2012年3月28日水曜日

太刀奪り研究@半身動作研究会

この日はO氏からのありがたい申し出で深夜でも利用可能な稽古場を紹介していただいた。 
なかなか行きたい稽古会に参加出来ない(と書くとこの日記を読んでいる稽古仲間から(ええ?)と言われるかもしれないが)私にとって稽古環境が整うというのは本当にありがたい。 

稽古場を紹介していただいたその足で、恵比寿へ。 
もうほぼ終わる時間だったが、中島先生と構造動作トレーニングの動画撮りの話をするのと、少しでも時間があれば方条さんの『太刀奪り』を受けることを目的に向かった。 

動画撮りの話は稽古後のお茶会で少し出来たが、前回の日記にも書いた方条さんの『太刀奪り』について書いておこう。 

稽古時間終了後に受けさせてもらった。 
感想は「地味だがすごい。」だ。 
ただ方条さんからは、もっとのびのびした感じを受けると思っていたのだろうか、そういう雰囲気ではなかった事に違和感があったのが意外だった。 
なんだか複雑な文章になってしまったが、おそらく無意識のうちに上原清吉先生や琉煌会の城間先生の雰囲気を予想していたのではないかと思う。それとは雰囲気が違うなぁと思ったということです。 


方条さんが設定する『太刀奪り』の稽古は次のように行う。 
・打つ側はソフト剣を持つ(打つ側の手加減を防ぐ目的) 
・受ける側は素手 
・お互い離れて向かい合う 
・受ける側(この場合方条さん)が近づく 
・打つ側は、間合いに入ったら自由に斬りかかる 

これを防ぐのである。 
どう防ぐかは打つ側同様決まってはいないのだが、やってみると打とうとする剣を持つ手を、打つ前にあるいは剣を避けながら抑える形になるようだ。 

確率100%ではないが、明らかに異質な動きが発現している。 
やり方を公開しようと思う。これは本人に許可をとった訳ではないが、公開しても問題ないだろう。 
これを見てすぐに出来るような人は、もう出来ている人かさらに上のレベルで動ける人だからだ。 
(予め断っておくと方条さんも完璧に出来るわけではない。しかし、このやり方に自分で気づいて出来そうになっている点で、私から見たらもうすごい。) 

○方条さんの太刀奪り 

甲野先生がよく説明される話を拝借するが、幅30cmほどの板が膝くらいの高さに渡してあればその上から落ちることなく、距離10mでも20mでもスタスタと歩けるが、これが地上30mほどの高さに渡されていれば例え5mでも足がすくんで前に進めないだろう。 
方条さんのやり方を例えて言うなら、30mの高さでも膝上くらいだと思って渡れば何ということはない。というものである。 

・避けよう、逃げよう、防いでやろうという気持ちを無くす 

こう説明されるが、一般的な(少なくとも私の)感覚では想像出来ない。 
方条さんもそのように動くのは難しいと話す。 
私の場合は、試そうとも思わない(何も考えずに近づいて失敗を繰り返すだけだろう)がやり方は方条さんのやり方で間違いないと直感的に思う。 

お土産稽古@甲野善紀(BULINK主催)品川総合体育館での講座

特別稽古直後、品川総合体育館で行われた甲野先生の講座に参加。 
稽古行脚で入力された情報を出力せずにはいられなかった。 

聞かれてもいないのにウロウロして甲野先生の和の外にいる稽古仲間にお土産稽古をお願いする。 
・山口先生に教わった首から身体をまとめる稽古 
・石田先生に教わった身体が自動的にまとまる稽古 
・甲野先生の気づき「膝が迎えに行く」の解釈稽古 

K山さん、O崎さんから『辰巳返し』を質問される。 
K部女史からも同じ質問。 
・正座の動作から手を気にせずに起きあがる 
・方向を飛行機が離陸するように相手に向かうようにする 

2人とも稽古熱心なだけあって、ピンと来るまでが早い。 
これでいよいよ甲野先生が難しいと言われる、『辰巳返し』の説明がうまく出来そうになってきた。 

それからこれも試したところうまくいく確率が上がってきた。 
これは見た目が面白いので是非身につけたい動きだ。 
・正座で足の甲をつけた状態からジャンプせずに立ち上がる動作 

他にも面識のある参加者の方々から質問を受けて答える。 
・蹴らない動き 
中島先生に教わった稽古メニュー『体の転換』 
石田先生に教わった足の踏み換え 
構造動作トレーニングからヒントを貰った曲がる関節 
八光流の稽古で教わった居着かない足 


あ、甲野先生のことを全く書いていなかった。 
この日はダンサーの方とのやり取りが、言葉の上でも動きの上でも興味深かった。 
ダンサーの人は本当に身体がよく動く方が多い。 
甲野先生の連続的な動きに良くあそこまでついてこれるものです。 

最新の『太刀奪り』も受けさせていただき、 
「あなたなら出来るんじゃないの?」 
と言われてやってみるがどうもしっくり来ない。 
以前の納刀の意識でやったほうが動けるには動けるよう。 


・みちのく山道 
U田さんと。 
身体を筒にする。 
転がっても痛くない。 
あの上で受け身をやろうという発想がもう。。。 


・柔道 
K磯さんと。 
先日名古屋でK原監督にお会いして生意気にも『足払い』についてアドバイスをさせていただいた内容を報告。 

後半になって正座から立ち上がる動きの成功率がぐんぐん上がってきた。 
K磯さんから「これは何も言わないで突然正座からこの動きで立ち上がったほうが面白い。」というアドバイスをいただく。 
これ、いただきます(笑) 


方条さんから、太刀奪りに対して相手をほぼ条件自由に打ち込ませても間に合うようになってきたとの報告が。 
これはすごい! 
早く受けてみたい。 
---- 
この日記を書いている間にその機会があり、受けさせてもらった。 
百発百中というわけではないが、明らかに異質な動きが出ていた。 
やり方を説明してもらったが、ちょっとやそっとじゃ出来ないやり方だ。しかしこのやり方でないと出来ないだろうとも感じる。 
これについては、体験した日の稽古日記で書こうと思う。 

2012年3月23日金曜日

稽古日記特別編~甲野善紀先生の中部・関西講座~(三日目:神戸『凱風館』稽古会)


(続き)

(1つ前の日記:二日目大阪稽古会はこちら

甲野先生から嬉しいお知らせをいただく。
「内田先生はいませんが、内田先生の道場で出発までの時間少し合気道の方達と稽古会をやります。」
内田樹先生の道場といえば『凱風館』という新しくたてられた道場である。そこで稽古出来るというだけで貴重な経験。
加えて合気道は未経験。
ここまで来たらもちろん、同行させていただく。

○おさらい会

ホテルをチェックアウトして、帰りの新幹線の切符を購入。
合気道の稽古が始まるまで少し時間があるという事で、朝食というか昼食をしながら甲野先生と昨日までのおさらい会。
先生はときおり録音しながら今回の気づきについて話をする。
先生は自分以外の誰かと話ながら自身の気づきの整理をしていくのだ。
講座では人を選ばない先生だが、技の整理をするときの話し相手は向き・不向きがあるらしいw

(メモより)
・高内刈りからの隅落とし
・払われない手:膝が迎えにいく。手は動かさない。
・斬り込み入り身:浮きがかかる。宙にいようとする身体の働き
・全身を使う=身体の中で動滑車が生まれるような効果があるのかも
・太刀奪り:剣を拳で打ちにいく(=避けない)
 気持ちの在りようの違い。
 飛ぶ鳥をダイビングキャッチしにいくような積極性。
・気づきの種類:技の形の気づき。原理に迫る気づき。
 柔道の気づきは前者。膝が迎えに行くは後者。
・蹴らない動き:八荒の太刀
・膝が迎えに行くと膝抜きの違い:前者は浮き。後者は落下。
・足裏返しの肩の抜け効果を残す:今の太刀奪り

なぜだか甲野先生にごちそうになってしまいながら店を後にし、いざ凱風館へ!


○凱風館

駅からすぐ近く、こんな近くに道場などあるのかという場所に凱風館はあった。
きれいな道場でシャワー室まで備えられている。
畳も柔らかい。

迎えてくれた書生一号のN女史から名刺をいただく。凱風館のシルエットがステキな名詞だ。
合気道は女性が多いのだろうか、たまたまか。参加者の半数が女性。
以前妻が「袴をはきたくて合気道か弓道がやりたかった。」と言っていたがそういうものなのだろうか。


甲野先生が合気道を経験されているせいか、指導者をされる方が相手だからか、それとも内田先生にお願いされているのか、いつになく詳しく教えているように見えた。
説明も動きも1つ1つ丁寧に教えている。技の感触まで説明されている。
こんな甲野先生は他の講座ではなかなかお目にかかれない。
後にわかるが、それくらい丁寧に教えたとしてもすぐに出来るようにならないくらい合気道は難しいのだ。
私なんて技の手順を覚えるだけで精一杯のところ、さらに技として効かせなくてはならないのだから難しいのは当然か。
二教、三教、小手返し、肘固めは4つで1セット。
技をかける場合は、詰め将棋のように常に王手王手で攻め続ける。

<見取り稽古>
・自分の近くで技をかけている
・相手に近づくという説明では、身体全体が近づいている
・「太刀は動かぬものと知るべし」は合気道でも同じか

番外編
茶道をされている方から楽な立ち上がり方を質問されていた。
「キ座になるのと立ち上がるのを同時にやると良い。」
なぜかこの説明を聞いて、名古屋の山口先生に見せていただいた正座から立ち上がる動きと、大阪の石田先生に教わった正座からの楽な立ち上がり方が結びつく。
今の今まで出来る気がしなかった動きが、試す前から何となく出来そう気がしてきた。
技が出来るようになる時の感覚だ。
やってみたら出来ることもあるし、しばらくしたら出来るようになることもある。あるいは今でも出来ないものもある。
しかしこの出来そうな感覚は大事。
で、やってみたら今回は何と一発で出来た。

柔らかい畳のおかげで、足裏を捻るかもという恐怖心が薄らいだのだ効果もあったのだと思う。
しかし、もう一度やってみよう!と思ってやってみても最初ほどうまくいかない。
2回目の法則というやつである。
片手プッシュアップの時もそうだったが、とにかく一度出来たのだ。これは大きい。


最後に記念撮影をさせていただいて終了!


○帰路

道場で引き留められる先生を置いて、一足先に新大阪へ。
私には重要なミッションがかせられているのだ。たとえ甲野先生を置いていってでもクリアしなければならない。
それは家で待つ家族へのお土産。出発までの30分で妻の実家の分までしっかり購入。大阪限定ものという要素は外さないところがポイント。
がっつり購入したところで、甲野先生が道場で一緒に稽古させていただいた受けに特徴のあるお二方とともに到着。
二方からなぜかたこ焼きをお土産にしていない事についてダメ出しをされる。
帰りの新幹線では先生も私もさすがに疲労でちょっぴりウトウト。
それでも起きている間は技と稽古の話。

(メモより)肘から先は無い。『唯カイナ計リヲ遣ウ事ゾ』

甲野先生が後に「以前の数年分の気づきがあった」と言われた3日間にご一緒させてもらえたことは、私にとっては何年分の気づきを前借りしたことになるのかわからない。
もちろんたった3日間、何が身に付いたのかは自分ではわからない。
しかし身体中に稽古のお土産が詰まっているようで、早く稽古仲間に伝えたい!という強い感覚。
この余韻はしばらくは続きそうなので私にお会いした方、お土産の押し売りをさせて下さい!

何よりもこんな不良パパを快くいかせてくれた家族に感謝!!!


2012年3月22日木曜日

稽古日記特別編~甲野善紀先生の中部・関西講座~(二日目:大阪稽古会)

(続き) 
(1つ前の日記:一日目名古屋深夜研究会はこちら 


ホテルをチェックアウトして、新幹線ホームへ。 
昼ご飯のお弁当を購入して、新大阪行きガラガラに空いた新幹線に乗り込む。 

○新幹線 

大阪に向かう車内では何を話しただろうか、昨日の興奮冷めやらぬといった感じの私が何かお礼のような事を言っていただろうか。 
後は獣医師向けの講習会でアシスタントをすることになったので、その確認などだったように思う。 

(メモ)松聲館の道着を作る店があるが、道着を買う人については一見さんお断りらしい。 


○大阪稽古会 

世話人の一人であるKキさん(イニシャルだけだとKさんだらけになってしまうので)が改札で先生をお出迎え。 
そこから車で会場へ向かう。 
大阪稽古会は東京ではあまりいないが、個人で利用する範囲(YouTubeやブログへのUPはNG)での撮影が予め許可されていて、みなさん稽古風景を撮影したりしている。 

参加者も多く、外国の方も2名ほど。あとは何かしら経験されている方が多いように感じた。 

長刀を持ってこられていた方がいて、珍しく甲野先生の長刀を見ることが出来た。 
長刀は対剣ではそうとう有利な武器のよう。剣で長刀を相手をする場合は長刀の剣先を防ぐのではなく、相手の懐に飛び込んでいくようにしないととても対応出来ないようだ。 
長刀を持った参加者と剣を持った甲野先生というのも見ることが出来た。 
こう言うのはなかなか見られない。 

後は『膝が迎えに行く』や昨夜の気づきの説明される甲野先生。 
甲野先生はやはり大阪でも変わらない。最新の気づきを中心に技の説明と実演をするという形で講座は進む。 
ちなみに『辰巳返し』が出来る人、と『太刀奪り』が出来そうな人として私が紹介されるのも同じw(これは私がいたからですが)。 

『高内刈り』の説明で「かけられないように頑張って下さい。」と言われる。 
それでは、と足を踏ん張らずに絡められた足をいなし続ける。「私のところに長く通っているような人はこうなりあすから、、、その場合はこう」と言われた瞬間、『隅落とし』である。 
動きに逆らわないように受けているせいか、突然来る捨て身技にも逆らえずに投げられる。 


○石田先生 

事前に稽古仲間のK野さん(またKさんだ!)から、大阪の世話人の石田先生の技は受けておくと勉強になるはずというアドバイスをいただいていたので、石田先生に声をかけ技を受けさせていただく。 

石田先生は無双直伝英信流居合術を学び、甲野先生との交流を通じて独学で杖術や体術などもされている。 
今回の大阪稽古会では石田先生に色々と教えていただいた。 
これは直接教えていただいたわけではないが、外国人のN氏に居合いの説明をされている時の動きの美しさにあらためて剣の稽古により洗練される動きというものがあることを認識させられた。 
正座からの抜刀だが、柄に手をかけてから抜き終わるまでの動作に全く淀みがない。 
抜いている過程を目の前で見ていても、抜きはじめたと思ったら終わっているようにしか見えない。 

『手を挙げる』 
正座して片方の手首を上から押さえつけられた状態から押さえられた手を上に上げるというもの。 
・片手であげようとしても簡単にはあがらない。 
・両手を使って、一緒に持ち上げようとしても、多少ましにはなるものの、楽々あがるとはいかない。 
・ところが、片手で上げかけたところに片方の手を参加させると簡単にあがる。 
慣れてくるとわかるが、参加させるもう片方の手は、触れる程度でも同じ効果が得られる。つまりほぼ片手であげている状態になる。 
それでは最初から両手でやればよいかと思うが、それでは余計な力ばかり入ってしまいうまくいかない。 

『すべらせる』 
相手の腕を引っ張る動作、杖を持ちあって引っ張る動作など色々な動作に共通する。 
予めグッと掴んでおいてから動くのと、スッと滑らせながら掴んで動くのでは後者のほうが大きな効果を得られる。 

『蹴らない動き』 
一歩目の着地点に画鋲がおいてあることに着地寸前に気づいたかのように、足を後ろに送る。するともう片方の足を出すことになるが、この足の着地を柔らかく行う。 
2、3歩蹴らずに動き出せればあとは動きを貰って前に進むだけ。 
この動きをものにしたうえで、一歩目を後ろに送る動作を省略するというテーマは研究してもよさそうだ。 

『正座から楽にたつ』 
少し膝を内旋させる気持ちで腰を浮かせると楽に立てる。 
これが後に嬉しい繋がりを見せるのだけれど、このときはまだ気づかない。 

(メモより) 
・速いパンチ:肩胛骨から打ち出すと連続して速いパンチを繰り出すことが出来る(パンチの質問をされて。石田先生) 
・合気上げ:肩胛骨を使ってあげるやり方もある。(石田先生) 
・膝行:重心の移動で動く。頭が上下に動くのは蹴って動いているから。蹴らない。(石田先生) 
・動く:掴まれたり、押さえられたりして動かせない部分がある場合でも動けるところを動かして、その動きを押さえられている部分に繋げると動ける。(石田先生)システマでみたような動きだ。 
・居合い(正座):鞘引きで体は正面のまま。これで刀は半分抜ける。腰を浮かすと刀はほぼ抜けた状態。鞘引きと腰を浮かすのを同時に行うと鞘引きの動作が見えなくなる。左右の釣り合いは左の肘で行う(結果として胸が開き、中心がぶれないようだ)。鞘引き前に刀の重さを量るように”帯上げ”の動作をいれると刀が軽く抜ける。 
鞘は捻らない。捻ると上段への移行が直線ではなく曲線になる。(石田先生) 


○大阪の稽古人 

一言で言えば「濃い」。いや東京も「濃い」が(笑) 
つまり、武術のセミナーに参加されるような方には濃い人が多いということか。 
石田先生曰く、「以前はもっと濃かった。」とのこと。これでも薄まっていたのか!(笑) 

何人かの方と一緒に稽古をさせていただいた。 
『斬り落とし』が流行っているのか、リクエストを受ける(この方はすでにTwitterで相互フォローの関係にあったのだがそれは後で知ることになる)。 
気配を消した、速い系の動きをするが、「じわじわと重たい版を受けたい。」との「濃い」リクエストwを受けて身体をまとめた状態でゆっくり動く版を受けていただく。 
このバージョンは好みの動きだったらしく、喜んでいただけたようだった。 
それから速い系でも違いがあるというのを、陽紀さんに教えていただいた『指の居着き』を真似た動きを受けていただく。 
こちらも確かに違いがあるとの感想。雰囲気は伝えられたよう。 


○打ち上げ 

大阪の居酒屋がすべてというわけではないだろうが、飲み放題の飲み物を全て客自らが注ぐという形式は初めて。 
ここでも「濃い」方とお話させていただいて、大阪稽古会は終了。 
世話人のKキ氏とD氏とともにこの日の宿である梅田のホテルへ。 
まさか! 
ではなく案の定ここでも稽古! 


○ホテル道場 

甲野先生自ら「○○(ホテルの名前)道場」と名付けているこの部屋は、ビジネスホテルなのに部屋の奥に3畳の畳敷きのスペースがある。ある階以上でないと付いていないそうで、私の部屋には畳は無かった。 
甲野先生は以前、イベントに呼ばれて大阪に来た際、主催者が用意した名前を聞けば誰でも知っている一流ホテルを断って、このホテル道場に泊まったそう。その後、別の機会にあるホテルのイベントに呼ばれた時はさすがに断る訳には行かず、ホテル道場をあきらめたそうな。 
ちなみに私がかつて泊まったことのあるどのビジネスホテルよりも安い。 
まったく、稽古好きにもほどがある(笑) 

そのホテル道場での稽古。 

机を畳み、ベッドの横へ置く。 
畳とベッドの配置が絶妙に関係していて、受け身が必要な技はベッドに向かってかけるのだ(笑) 
だから『高内刈り』はベッドに向かってかける。 
さすがにこんな稽古は初めてで、面白くて笑うしかなかった。 

甲野先生の最新(といってもいつまで最新と言えるかはわからないが)の『太刀奪り』の形である”拳で剣を打ちに行く動き”はこのホテル道場で突然生まれたのである。 

この日も稽古漬けで予定していた名古屋、大阪の稽古会は全て終了。 
終わってみればあっと言う間の2日間だった。 
しかし、おそらく今までで一番刺激を受け続けた2日間だろう。 
後で甲野先生がTwitterで「初期の稽古の数年分」とまで言われるほどの2日間をほとんど一緒に過ごさせていただいたのだ。 
なんという貴重な経験か。大事にしたい。 

名古屋、大阪でお世話になった方々、ありがとうございました! 
今後ともよろしくお願いいたします。 

(と、終わったはずなのにあと一回だけ続く。) 

2012年3月16日金曜日

稽古日記特別編~甲野善紀先生の中部・関西講座~(一日目:名古屋深夜研究会)


(続き)

(1つ前の日記:一日目名古屋講習会はこちら


○深夜の研究会

講習会の会場を出たのは21時を回っていた。
ここから山口先生の運転で米田柔整の柔道部による深夜の研究稽古会へ!
ここの監督の河原氏は、甲野先生のDVDでインタビューを受けている方で、稽古仲間のK磯さんと付き合いがある方。
柔道を専門にされている方達と甲野先生との稽古はどのようなものになるのか、非常に興味があった。

K磯さんから事前に「 河原にご指導お願いします。」などと言われていたが、
柔道家に指導などとはおそれ多いので一緒に研究させていただくつもりで臨む。

河原監督は甲野先生に「0時でも1時でもいいですから来て下さい。」というようなことを言っていたとのことで、今回の稽古にかける情熱が伺える。

山口先生の運転する車で向かうこと20~30分、 米田柔整の柔道場に到着。
河原監督が迎えてくれた。
この時点で時刻は22時あたりだっただろうか。

参加者は途中で増えたりして、5、6人。
深夜の柔道場で少人数での研究稽古、何とも言えない独特の雰囲気で始まる。

甲野先生の説明が始まる。
『膝が迎えに行く』
「二の腕を御輿を担ぐように持たせた状態から潰す」という動きや「入り身投げ」に入ろうとする動きで検証されていた。
甲野先生のやっていることとも説明とも違ってしまうが、見ていて感じたのは、つまり足が居着かないという事。

『両足に浮きをかける』
足払いに対して両足に浮きをかけることで払われる部分をなくして、避け続けるというもの。
ここでの浮きとは単なる膝抜きによる落下ではなく、胸などの上半身と釣り合いをとることにより、
その場に居続けられるような浮きをさす。

『太刀奪りの体捌き』
背負い投げや大外刈りを2割くらいかけられたところから、太刀奪りの体捌きでほんの数センチ動くと、
技をかける側にとっては思ってもみない力が急にかかって対応出来ずに崩されてしまうというもの。
これを甲野先生は「迷惑な荷物持ち」に例えて説明される。
重たい荷物を背負うところを、後ろから手伝いで持ち上げて貰ったは良いが、重たいからとパッと手を離された状態というもの。
この喩えは技の感触がよく言い表されているように思う。

『対ナイフ』
他の講習会でも説明されている。
・相手のナイフに対して脈部を晒さない事
・自分の手を差し出し、相手がそこに反応したところを自分の手をガイドにして相手のナイフを抑える

(メモより)「仕事は空中でしろ。」(『足払い』への対応に対して。甲野善紀)


○新技開発

河原監督の質問。
「先生なら大外刈りはどうやりますか?」
この質問から後に『大外掛け』と命名される技が誕生した。
・身体が捻れない
・肩があがらない
・足を踏ん張らない(甲野先生は当たり前すぎてことさら説明されない)
・相手に自分の動きを伝えない(これも説明されないが結果的にこうなっている)
この状態で『大外刈り』をかけようとしたときに出てきた形。
身体の向きは所謂『大外刈り』で捻ってしまう方向には決して捻らない。
右足股関節と膝を柔らかく使って相手の右膝裏に足の甲をつける。
そこから甲野先生の表現では「ぬるり」とか「ぬらっと」相手の右側に入り足をかける。
すると相手はほぼ真下に崩れる。

大柄な皆さんがぬるりを入られ、パタパタと崩される。
自護体と言われる形をとりながらも、足が居着いているとむしろ簡単に掛かってしまう。


「小内刈りは?」
この質問からは『高内刈り』と命名される技が誕生した。
これも見た目にはなぜ技がかかるのかがわからない。
『小内刈り』が足元を刈るのに対して、『高内刈り』は膝よりも上を刈る。
結果的には書いた通りだが、単に足を伸ばして同じ動きをしようとしても相手に跳ね返される。
かける側は片足立ちになったときにも足を踏ん張っていてはいけない。
こちらも受ける側が居着いていると簡単にかかってしまう。
逆に居着いていなければかからない。
先生に促され、居着かない状態で受けるとこの技にはかからない。しかし、『高内刈り』からの『隅落とし』にはあっさりかかってしまった。

○山口先生

『居着かない動き』
甲野先生が説明している横で山口先生に少し教わる。
「頚椎1番の位置で”びっくり”する。」
甲野先生のようにわかりにくい説明だ(笑)
この文章ではおそらく伝わらないのがもどかしいが、実際に動きを見せてもらうとそれが伝わってくる。
名古屋で山口先生の講座を受ける機会があれば是非体験していただきたい。
雰囲気だけなら私に会ったときに質問していただければ説明出来ると思います。
見た目にわかりやすいのは『落下』。
どんな姿勢からでも首が落ちるのと全身が落ちるのが同時。
自分にとって不利な姿勢からでも”びっくり”することで全身が瞬時にまとまって動くことが出来る。

『動ける状態にする』
「頚椎7番を意識して首を回すと身体が整う場所が見つかる。」
これはいわゆるストレッチ的に首を回すのではうまくいかない。
胸も一緒に整うように胸椎と頚椎の境目を意識してまわすのだと思われる。
実際にこの場所を意識して回してみると、スッと身体全体が整う場所が見つかる。
『斬り落とし』『浪之下』『柾目返し』『仰向けで肩を抑えられた状態からの崩し』様々な場面で同じように動ける状態に整えられれば、そこから動くことが出来る。

(メモより)「『失敗』ではなく『経験』」(山口潤)

『円の動き』
直線で動くよりも回って動いた方が速いかも知れない。
前に進む動きで弧を描くような動きで間を詰められると動きが追いにくく、速く感じる。

『受け』
甲野先生と山口先生の稽古。
甲野先生が手首を持ち、きめるところを山口先生が対応するという形。
山口先生の集中力がすごい。甲野先生の技がいっこうにかからない。
方向性のある集中という印象。相手の中心に向かう”集中力”といった感じか。
技がかかるかからないではなく、この濃密な稽古の現場にいれた事が私には何よりの稽古になった。

○アドバイス

『居着かない足』
「甲野先生との交流がきっかけで研究が進みましたか?」監督のK氏に質問したところ、
足払いが速くなったというので旧版と新版を見せていただく。
確かに速くなっている。足の自由度が増した効果と言えるだろう。
その上でまだ早くなる要素が見えたので、『居着かない足』の効果を体験していただく。
技をかけるときの状態で、自分がいつでも動ける足になっているかどうかということ。
私の伝えたい事は伝わっただろうか。

○終わり

深夜1時になっても参加メンバーの誰からも”それではこの辺で”という声がかからない。
甲野先生から”ではこの辺にしておきましょうか”という声がかかった。
甲野先生も体調が悪くなければ自分から言うことは無かったというほど、稽古に熱がはいった時間。
こういう空気は普段の講習会では味わえない。
連れてきていただいたことに感謝したい。

終わった後、部員の方から蹴らない動きや膝抜きの動きについて質問を受けた。
着替えるまでの短い時間、伝えられるだけ伝えさせていただく。
『蹴らない動き』
・膝を内にしめると蹴りやすい
・倒れる動きに逆らわずに進む
・(足下が気になるが)下を向かない
・頭が上下に揺れないように

『膝抜き』
これは「鏡写しの原理」を体感していただいた。
腕を掴んでもらい、まずはこちらが力んだ場所が伝わるということ。腕・肘・肩・背中・腰・足。
次にこちらが緩んだ事が伝わるということ。
そこで私が膝抜きをして、膝から崩れる感触を伝えた。
私が股関節・足首も抜いてしゃがむと、一緒に座れるというのも。

私自身、まだまだここで稽古していたい!という思いだったが、みなさまとはお別れ。
山口先生の運転でこの日の宿となるホテルへ。


○まだ終わらない

山口先生がホテルの部屋まで先生を送り届けるが、そこでまた稽古(!)
先ほど柔道場でやっていた稽古の続きである。
甲野先生があらたに”中心を行き続ける”と言われる動きで、先ほどまで受けきっていた山口先生を今度は押し込んでいく。
そんな稽古をまた目の前で見せていただき、最終的に稽古が終わったのは午前2時。

明日は大阪というのに何という稽古漬けの一日か。
私などはもう、刺激受けまくりである。

長いような短いような濃密な一日目はこれでおしまい。

(まだ続きますー)
次は2日目。大阪稽古会

2012年3月9日金曜日

稽古日記特別編~甲野善紀先生の中部・関西講座~(一日目:名古屋講習会)

(続き)

(1つ前の日記、一日目:新幹線はこちら

○名古屋講習会

名古屋講習会の会場である少林寺拳法の道場に到着。
すでに参加者が何名か集まっていた。

胴着でサンドバッグを叩く方、(たぶん)合気道の稽古をされている方、お話している方などなど、私も股関節の外旋トレーニングなど見た目にわかりにくい動きをしながら開始を待つ。

しばらくして甲野先生登場。
さっそく『膝が迎えに行く』などの最新の気づきを説明。
甲野先生はいつもと変わらず、技を実演しながら説明するというスタイルだが、参加者がいつもと違うので新鮮。
粘っこい人や動きの速い人、丈夫な人などみなさんそれぞれ研究されている様子。

途中、私も”『辰巳返し』が出来る人”と”『太刀奪り』が出来そうな人”として、紹介された。
『辰巳返し』の説明は難しいが、後で私にリクエストされた方に少しだけ説明と感覚を伝える。
・”手を使わない”感覚は人間ジャッキ
・”手を気にしない”感覚は色々な稽古を通じて身につける

力みを抜く感覚を得られる稽古として半身動作研究会の稽古メニュー”手を伸ばす”を紹介したところ、思いの外好評。
特に、壁に寄りかかって手を伸ばす形で、背中が使えない(=力が入らない)のに相手が崩れるのが面白かったらしい。
それから鏡写しの原理を体験していただいたのも大好評。
喜んでもらえてよかった。

○山口先生

甲野先生を囲む輪から離れて山口先生に話を伺う。
「『柾目返し』をやりましょうか。」
私が苦手な稽古断トツNo.1のメニューである。
動けない。
「失敗のまま終わらない。まだ動ける。」
「相手に向かって”絶対に手をあげるぞ!”と集中する。」
動ける状態に身体を整える。
すると動ける状態が見つかる。動ける。

『正面の斬り』も受けさせていただいた。
向かい合っている状態でわかるが、こちらに向けて集中している何かがこれまで体験したことのないものを感じさせる。
カーレースに例えるなら、こちらがエンジンとタイヤも温めて、いつでもアクセルを踏み込める状態ならば、山口先生はアクセルはもう踏んでいて、タイヤが空転し続けているような状態。動けばもう全開でくる。
こういう感じは初めてで、新鮮だった。

この日一番長く相手をしていただいたKさんから、「山口先生は、足の甲をつけた状態の正座からジャンプせずに立ち上がれますよ。」というので聞く前に試してみる。
が、動き方が想像もつかない。
力を入れたら痛いのは明白なのでどうにかしようと試すが、どうしてもジャンプして足の甲を返す動きしか想像出来ない。
本物を見てみたいということでリクエスト。
ジャンプしていないし、途中で膝抜きもしていない。最後まで立ち上がり続けている。
「何の役に立つわけでもないけど、出来たら楽しいでしょ。」
(出来るようになりたい!!)
と思って試みるがどうもジャンプの動作が混じる。

○質問会

肝心のところでメモを取ってない。
色々お話されていました。
実際には全部聞いていたので思い出せなくても身になっているはず。

(メモより)人間は予測を外されたい。

Kさんに話の流れで構造動作トレーニングの中村考宏先生のホームページを紹介。
職業柄きっと役に立つと思います。

最後に記念撮影して終了!

○深夜の研究稽古会

会場を出たのは21時を回っていた。
ここから山口先生の運転で柔整の柔道部による深夜の研究稽古会へ!
ここの監督のK氏は、甲野先生のDVDでインタビューを受けている方で、稽古仲間のK磯さんとは柔道仲間。
柔道を専門にされている方達と甲野先生との稽古はどのようなものになるのか、非常に興味があった。

(まだ続く)

(次の日記、名古屋深夜研究会はこちら

2012年3月8日木曜日

稽古日記特別編~甲野善紀先生の中部・関西講座~(一日目:新幹線)


今回の日記は特別編です。
この日記はボリュームがあるので、何回かに分けて書きます。
念願かなって、甲野善紀先生の東京圏外の稽古会への参加した話。
何はともあれ不良パパを快く行かせてくれた家族に感謝したい。
結局、名古屋、大阪、神戸と稽古漬けの3日間を送らせていただきました!

いつもの稽古はほとんどメモをとらないのだけれど、今回は貴重な体験を少しでも残そうとなるべくメモを取っています。


■前日まで
念入りに計算すると名古屋、大阪の稽古会の日程が我が家の都合にちょうどよいということで、
この2つの稽古会へ参加することに。
甲野先生にお話したところ「では一緒に行きましょう。」ということで、なんと同行させていただくことに。
遠足前の小学生の気分がよみがえる。
何よりも仕事を残してはならない。ということでいつもにます(いつもにない?)集中力で仕事を片づける。
夜遅くなろうともすべては稽古のため。
とやっていたらどうにか休めるところまで片づけることが出来た。

名古屋の山口先生、大阪の石田先生に事前にメールでご挨拶。
今回の遠足では甲野先生の技ももちろんだけれど、山口先生、石田先生の動きに触れるというのも大きなテーマにしていた。


■当日~新幹線~
○待ち合わせ

甲野先生と東京駅で待ち合わせ、だいぶ早く着いたので地下の待ち合わせ場所におりると、先生も早めの到着。
新幹線の発車時刻まで待ち合わせ場所の椅子に座りながら武術話をうかがう。
説明の流れで「膝が迎えにいく」という最新の気づきを体験。甲野先生といるとどこでも稽古場になるが、
東京駅の待ち合わせ場所でも例外ではない。
ちなみに今までで一番印象に残っている場所は某ファミレスのトイレ。
斬り落としで潰されそうになるのをそのときばかりは必死に耐えたのを覚えている。

『膝が迎えにいく』の説明で使われる「食べ物を噛むときに、実際には下顎が上顎へむかって上がっているが、
感覚としては上から潰しているように思える。」という喩えもここで伺ったもの。
つまり、手をさげようとするわけではなく、膝を迎えに行くようにすることで結果として下に潰せる(物を噛める)
というようなことらしい。

話はわかるが、技はさっぱりわからない。
とりあえずうなずきながら聞く。

技を受けた感触は、腕を下げるという動作に全身が参加している。座りで受けたのでこちらはなかなか全身を参加させられない。まだまだまだまだ稽古が足りない。
と思ったら立ち上がって稽古。周りの目を気にすると技を受け損なうのでこういうのにはもう慣れた(笑)

(メモより)
「急いでやる必要はない。結果として早い。」(甲野善紀『太刀奪り』について)

○新幹線

そうこうしているうちに発車時刻。
ホームに上がってからお昼用にカツサンドを買い、のぞみに乗り込んだ。
名古屋では稽古会の他に、柔道関係者による深夜の研究会があるというので楽しみにしていた。
名古屋までの車内で何を話していたか、はっきりは覚えていないがこれから向かう名古屋、大阪の稽古会のことなど、カツサンドをパクつきながら伺っていたように思う。
甲野先生に「あなたが抜群になればかなり説得力がある。」と2年前からかけられている励まし(?)の言葉をいただく。
私自身はだいぶ変わりましたが、抜群となると周りとの比較になりますから、自分ではとてもそうは思えない。
「楽しみながらいつの間にかそうなっていたら面白いですね。」といつもの返事をさせていただいた。

もうすぐ名古屋に到着するというところで、ゴソゴソと書類を取り出す先生。どうやら車内で仕事をするつもりだったらしい(ずいぶん話し込んでしまった)。
帰りに発覚することだけれど、50ページ持ち込んで結局進んだのは5ページ。どの仕事かわかりませんが、担当の方、先生が締め切りに遅れたら今回は私のせいでもあります。すいません。

あ、もちろん新幹線の座席(先生が私の左側)でも稽古。私がいつでもOKですと言わんばかりに左腕の時計を右腕につけかえていたのを見られたのかどうかはわかりませんが(笑)
手首をつかまれたところからどうきめていくかという説明をしていただいた。

(メモより)
「”気にしない”感覚を引き出す。」(甲野善紀『膝が迎えにいく』について)

○名古屋着

名古屋駅に到着すると名古屋でお世話になる山口先生がホームでお迎え。
山口先生は名古屋で少林寺拳法とカラダラボという名称で講座を開いている指導者。中島先生とも面識がある方。
前からカラダラボのHPで公開されている動画などを拝見してはいたが、実際会ってみると後で体験するような強力な動きをされる雰囲気は全く感じられない。

道中に必要な食料などを買いながら会場となる少林寺拳法の道場へ。

(メモより)
「『柾目返し』と『正面の斬り』だけ名古屋に持ち帰って仲間とひたすら研究稽古した。手をあげるのに半年かかった。」(山口潤『当時の稽古』を振り返って)


(続く)

(次の日記、一日目:名古屋講習会はこちら

2012年3月6日火曜日

一日で2度美味しい日@BULINK主宰『甲野善紀』講習会

前日記(http://vtotai.blogspot.com/2012/03/blog-post_06.htmlと同じ日。 
構造動作セミナーからはしご参加した甲野先生の講座の話。 
綾瀬の東京武道館が改装のためしばらく品川での会場になるようです。 


甲野先生は病み上がりというか上がりきっていないご様子の立ち上がり。 
何となく周りの反応も薄いように感じたが、後半は病み上がりということを忘れるくらいに盛り上がったように感じた。 

■辰巳返し 
出来るようになった人というご紹介を受けて、参加者を相手に『辰巳返し』。 
「出来るようになっても説明出来ないでしょう。」という甲野先生。 
「そうですね。」と答える私。 
最近このやり取りが続いているので、そろそろ何とか説明出来ないかと考え中。 
甲野先生の『辰巳返し』のポイントは2点。 
・背中に背負うように 
・手は気にしない 

1点目は、『人間ジャッキ』で似た感覚を得られる。 
問題は2点目だが、誘いが強いのでまずは両手で練習したほうが感覚を掴みやすいだろう。 
今度聞かれたら答えてみよっと。 

■太刀奪り 
こちらは出来そうで出来ない人とご紹介を受ける。 
出来そうなのかと言われると、確かに悪くない動きも出ることはあるが『出来ている感じ』はしない。 
『出来そう』と『出来る』の差は、『わからない』と『わかる』の差に感覚的には等しいけれど、『出来そう』な動きはヒントになるのは確か。 
この後、周りで稽古していて、「納刀の動きが稽古になる」という感覚が出てきた。右腕を立てるのを左股関節で行うという感覚。 

■片手持たせ 
甲野先生に片腕を持たれたところから、どうにかして防ぐという形。 
これは甲野先生が一人一人技をかけていって、結局ほぼ全員が体験したのではないだろうか。 
小手返しや四方投げで次々と崩される参加者の面々。 
何度もやられている自分としては、粘りを見せたいところ。 
小手返しを防ぐ方法はいくつか思いついていたので、万全の状態で挑んだ。 

悪くない感じだった。粘れている。 
ちなみに万全の状態を簡単に説明すると 
・足が居着かない 
・手首の遊びをとる(鷹奪りの手) 
・全身を強調させる(特に左右の腕の連動) 
といったところか。 

「この人の場合は、こちらが下手に動くと」 
と言いながら下手に動く先生(笑) 
さっと手を外す私。 

「このように外してきますから。この人の場合はこう。」 
と言って(見た目には)動きを止める先生。 

(??) 

何もされていないようで、私の腕にはテンションがかかり続けている。 
違和感から脱しようと動くがその度に体勢が不利になって崩されていく。 

見た目には甲野先生が動きを止めたら、私が動き始めてそのうち勝手に崩れていったようにしか見えないと思う。 
実際にそうなのだが、半身動作研究会の「皮膚の稽古」で味わうような抵抗出来ない感に近い。 
甲野先生のはそれの強力版(どうにも抵抗出来ない)という感じ。 

これとは別に膝をあげて、その膝に自分の腕をつけてから動くというのを試されていたように見えた。 

■蹴らない走り 
「一歩目がうまくいっても二歩目が難しい。」 
二歩目も踏ん張らないということですが、甲野先生の説明は難しい。 
「遅すぎても早すぎてもうまく行かない。」 

■腰痛対処 
甲野先生と同じく「夜間飛行」でメルマガを発行している、治療院は予約でいっぱいカリスマ針灸師の若林女史に腰痛の応急処置を教えていただく。 
過去2度にわたって体験したぎっくり腰への私がやった処置が”やってはいけないこと”だったことが判明。 
温めれば良いと言うものではないとのこと(当たり前?)。 
メルマガ購読していないという私に気前良く応じていただいた若林女史に感謝!! 


この後は甲野先生の講習会を名古屋、大阪、神戸とついて回ったストーカー、、、 
じゃなかったサボリーマン兼不良パパの稽古日記になる予定です。 

一日で2度美味しい日@構造動作トレーニング基礎編

著書「骨盤おこしで身体が目覚める」が絶好調の中村考宏先生による構造動作トレーニング・基礎編に 
東京マラソンに行く手を阻まれながら参加した話。 

DVD「股割りを極める」を見て参加された方もいて、「腰割りで椅子引かれてた人」などと声をかけられたり。 
「本を読んでトレーニングし始めたがよくわからない。」などの質問が飛び交う場となった。 

中村先生の「足指の握りを3時間、3年やってください。」という半分本気、 
半分冗談の発言を真に受ける素直な方がいて、盛り上がった。 
「えー?!仕事もあるのに!!最初は5分とかでいいでしょう??」 
ですって。 
やれるだけの時間を回数ではなく精度と理解を深めるのを目的に行うとよいようです。 

■立位体前屈 
どうしてもお尻を後ろに引いてバランスをとってしまう。 
これはそうしないと倒れてしまうのだから、反応としては自然。 
しかし構造動作トレーニングを行う場合、お尻を後ろに引く動作は、腰で曲げて股関節で曲げない動作に繋がる為、これを避けなければならない。 
思い切って前に倒れられるように後ろから腰を支える。 
前によりかかるように重心を移動すれば、股関節から畳まれるという事である。 
しかしそれでも後ろに引いてしまう。人の動作はそう簡単には変わらない。 
わかれば一瞬で変わる。かも。 

■骨盤おこし前後運動 
「どうしても腰を反ってしまうんです」 
参加された女性から質問された。 
動きを見せてもらうと、確かに反っている。 
まだまだトレーニング中の私ですが、トレーニング方法は何度も教わっているのでその通りお伝えする。 
「反らずに動けるところまで動いて、”反った”と思ったらやり直すといいです。」 
「回数ではなく癖を見直すつもりで、丁寧に。」 
とアドバイスさせていただいた。 
後はやるだけですね。 

■参加者 
スポーツの指導者、ダンス、武道、カヤック、先輩(?)、、、 
様々な参加者から様々な質問が出る。 
私も微力ながら常連参加者の一人としてお手伝い。 
「どうしても腰が反ってしまう」という方に、「反ったのがわかるなら、反ったらやり直すというやり方で、丁寧に。」 
とアドバイスさせていただいた。 
丁寧にやらないと腰を痛める運動を繰り返すことになりかねない。 

■牧神の蹄 
講座後、足指トレーニングの紹介動画作成を依頼された。 
お手本(?)もつとめることになるようなので、練習しなければ! 
あ、アップで写すなら爪のお手入れも。ネイルとかやったりして(笑) 

■私 
立位体前屈の途中で腹圧が抜ける。お腹を出しているつもりでも背中が抜ける。 
まだまだがんばります!! 
股割りもやらないとー!! 

この日は続けて甲野善紀先生の講座へ参加! 

2012年3月1日木曜日

甲野先生が教えてくれること@技で振り返る松聲館の歴史講座

アシスタントで参加。 
でも技も受けちゃうという甲章研究室主催の講座「技で振り返る松聲館の歴史」。 


年表によると2000年に突入で残りテーマはわずか。 
「吸気」 
「鎌柄」 
「ナンバによる方向転換、巴のターン」 
「回転体の入れ子構造」 

今回はお話たっぷり目で動きは少な目。 
もっとじゃんじゃん動いたら良いのに、とカメラ係もつとめる私はシャッターチャンスを求めて思う。 

■吸気 
甲野先生が著書の中でもふれていた記憶があるが、呼吸については下手にやりだすと身体に悪影響が出ることがあるそう。 
講座でも呼吸には特に触れないので積極的に呼吸の稽古はしていない。 
今回の中島先生の説明でも、「呼吸は止めない」とか「自然に呼吸していれば吸うときにも身体はゆるむ」といった説明で、呼吸の特別なテクニックの話ではなかった。 
途中からシステマの呼吸の話になって、松セイ館の歴史の話でもなくなった(笑) 
さらに説明は構造動作トレーニングの「腹圧」から、野口整体の話に移る。 
この辺でまた野口整体から甲野先生へと話が繋がり、歴史講座っぽさを取り戻す(笑) 
話の内容はとても書ききれないので、興味のあるかたは一度参加されると良いと思います。本に書かれていないところを体験談として聞ける場は貴重です。 

■鎌柄(かまつか) 
現在我々がこうよんでいるものとはずいぶん形も稽古の目的も違っていた。 
柾目返しの腕を掴みに来たところをはずして掴む。 

■鎌柄2 
今の形。 
こちらはコイン取りゲームと同じような感覚。 

■エピソード 
書ききれないエピソードの中から1つだけ。 
昔NHKの番組でアナウンサー相手にコイン取りを紹介した時、アナウンサーの反応が良くて鮮やかに決まらず、見る側にとってはよくわからない事になった。甲野先生本人と、普段稽古している人たちは(甲野先生の技が決まらないシーンには)慣れっこだったのだけれど某掲示板ではしっかり指摘されていた(笑)ことなど。 
TVでも普段通り失敗してみせるあたりが甲野先生らしいというか、私なんかはエエかっこしいなのか、もうちょっといいところ見せようとしてもいいのにと思ってしまう。 
この歴史講座では甲野先生も忘れてそうな話や、ずいぶん前のことで最近触れられることがないような話が聞けて興味深い。 
他にも交流があった高名な先生方とのエピソードや、今でも時折Twitterなどでふれられる野口整体の話など、やはりとてもブログには書ききれない(一部は内容的にも書けない)。 

■甲野先生が教えてくれること 
エピソードで紹介したように甲野先生は技の説明はしているが、基本的には自分が稽古している姿を見せているだけ。 
だから技が成功するとは限らないし、むしろ上手くいかないときのほうが嬉々として研究しているようにも見える。 
では講習会に参加した人は甲野先生から何を学ぶのかと言えば、それは『稽古のしかた』。 
試行錯誤し、技の研究をしている姿から、どうやって稽古すれば良いかを学ぶというわけです。 
これさえ学んでしまえばあとは自分で稽古が出来る。 
だから甲野先生の講座では甲野先生が説明しているのを聞かずに周りで稽古をしている人たちがいて、それを甲野先生も良しとしているわけなんですね(もちろんうるさいのとかはNGですけど)。 
講座後の食事会で中島先生から、 
「たいさんが色んな講座などに参加して、楽しんで来れるのは『稽古のしかた』がわかっているからですよ。」 
と言われてあらためて、甲野先生が教えてくれることの意味が理解出来たような気がした。 
そしてこれは中島先生が教えてくれたことでもあるわけでして、あらためて感謝感謝でございます!! 

■ナンバ歩き 
『片足で立つ』の連続がナンバ歩き 

■巴の方向転換 
『倒れる』で向きを変える。 
倒れる方向と逆側の足に体重が移動すると「タメ」になり遅い。 

■回転体の入れ子構造 
間に合わず。次回ですかねー。 


今回で歴史講座は一周目が終了。 
次回の歴史講座がどうなるのか?! 
説明よりも稽古を多めにしてもらえるようなのでシャッターチャンスが増えそうです! 

中島先生、方条さん、歴史講座一周目お疲れ様でした!!