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2013年3月31日日曜日

甲野善紀緊急稽古会『浮木の腿(ふぼくのたい)』


今回、緊急稽古会が開かれたのは甲野先生の変化のためだ。
甲野先生が変わったというのは、『浮木の腿(ふぼくのたい)』の質にある。
これによって全ての技が変わってきたということ。

予め断っておきますが、毎度の事ながら直接聞いた説明の内容以外は、私の主観で書いているものです。
気になった方は私のフィルターを通さず、機会があれば実際にセミナーに参加されることをお勧めします。

確か『浮木の腿』のきっかけは、甲野陽紀さんの『足先よりも膝が前にいかない』だった。
そこから間もなくして甲野先生がご自身で説明されるとき用に基本的には同じ身体の使い方を『浮木の腿』と命名されたのだ。
のちに甲野先生が言う通り、この頃はまだ自分で出来ているという感覚が無いまま命名されたようで、出来ないのに動きに名前を付けたのは『浮木の腿』が初めてだったという。
出来ないと言いつつ、あの頃でも受け側としては、十分に伝わるほど技は変化をされていた記憶がある。

それが後に『向かえ身の抜刀』などの向かえ身による体の使い方
腰を丸めて、背中を前傾させずにしゃがみ込んでいく『屏風座り』
そこから腰を立てる『大和屏風』。
これらを経て、この度の『浮木の腿』リターンズになる。

で、あらためて甲野先生から『浮木の腿』の説明を聞くとその説明がさらに遡って『足裏の垂直離陸』とほぼ同じだから面白い。
例えば右足前で立っているところから、左足を右足に寄せるときに右足に重心がかからないように腿を上げる(実際には上がらないので、上げようとする)という。
この時の状態が『浮木の腿』である。
まんま、『足裏の垂直離陸』の説明にも使える文章だ。
では何が違うのだろうか。
私も甲野先生との稽古を通じて、『向かえ身』『屏風座り』『大和座り』と見よう見まねながらも練習してきている。
これらを経た感覚で、『足裏の垂直離陸』と『浮木の腿』をやってみた違いは、『足裏の垂直離陸』が主に膝までを意識するのに対して、『浮木の腿』では股関節が動員される感覚が強まる点だ。

それに向かえ身の体の使い方を考慮にいれれば、より厳密に『捻らない』ということになる。
もっと踏み込むと『大和屏風』の感覚を追えば、前後にも捻らない動きと言えるだろう。
さらに『大和屏風』では、”腹にくる”と言われているので、前重心で動いているとも言えそうだ。
実際に私の『袈裟切り入り身(仮称)』を受けたHさんが、股関節から崩れていた。
これは鏡写しの原理から言えば、私の股関節がより働いていた結果と言える。
ただ、上の通り理解している私がやった結果なので、当たり前の結果とも言えますが。

『浮木の腿』が変わったということはつまり、甲野先生の動きの根本が変わったという事。
このような変化の場合、甲野先生が行うすべての技が変化する。

実際、次のように今までの技が変わっている。
『斬り込み入身』→『槍入身』
『正面の斬り』→『正面の崩し』
『霞抜き』→『浮木の抜き』

他にも相手を吹っ飛ばす結果になる動きが増えてきたように思える。

我々が『浮木の腿』を練習する場合は『足裏の垂直離陸』をより全身(特に股関節)を使い、より捻らない身体の使い方で、骨盤を立てて前重心で行ってみると良いと思う。

2013年3月30日土曜日

『浮木の腿(ふぼくのたい)』


前回の続き。
前回書いた『空気投げ』は甲野先生の講座とは関係がなく、私が勝手にやっていたものです。
ですので甲野先生に質問しても「???」となるなのでご注意下さい(笑)

緊急稽古会は、甲野先生の『浮木の腿(ふぼくのたい)』に変化が見られたためのもの。
”緊急”という名前のせいか、久しぶりに参加される方も多かったようだ。

その参加者の1人に甲野先生の技に対して、独特の反応を示す方がいた。
やっていたのは『斬込入身(きりこみいりみ)』が変化した『袈裟斬り入身(仮)』。
手刀どうしで相手がこちらの手を払ってくるのを構わず、袈裟斬りの形でこちらも払うというもの。
甲野先生はもちろん対応されていたが、甲野先生に言われて、私もこの方に受けていただくことになった。
「彼はなかなかやりにくい。ちょっとやってごらんなさい。」

私なりの『浮木の腿』でやってみると意外と悪くない。
面白くなってきたので、そのまま甲野先生を囲む輪の外で、受けてくれた方と攻守を後退したりして稽古を続けた。
(なんとなく見た目で)中国拳法か何かをされているのかと聞いてみたら、以前甲野先生の講座に通われていたという方だった。
独特の動きは対甲野先生の動きだったのだろうか。

そこからは周りで稽古をやりはじめる人達が出てきた。
恵比寿の道場の広さというか狭さもあって独特のカオスな感じがして良かった。

私はそのまま輪の外で稽古を続けた。
Sさんと太刀奪りの稽古をしていると、先程の方と、総合格闘技をされているというT井さんも合流。
Sさんとの稽古では、Sさんが気配を消して打ってくる場合と、気配を出して打ってくる場合で比較出来た。
前者は打ち気を感じた時にはもう間に合わない。しかし間に合わない中で引き出される動きがある。
後者は打つ気を感じて動けはある程度間に合う。間違っても良いからとにかく迷いなく動くことが重要だ。

私が受けになって、相手の太刀奪りを受けた感じや、甲野先生がする説明をあらためて繰り返すように説明していて、自分でもなかなか理解出来ているじゃないかと我ながら感心しつつ説明を続けていた。
・取りは相手の柄を抑えるつもりで真っ直ぐ向かっていく
・横方向に逃げずに最小限の動きで躱す

これがないとたとえ躱せても次がないのだ。
出来ると受けに振らされる感じが出てくる。
躱すのだけれど動きは相手に向かっていく動きなので、ほとんど半身を切るくらいの体捌きで剣を躱す。
相手に向かいつつ半身で躱すと、ほとんどすれ違うように躱すことになる。
躱した時には相手と並ぶくらいの位置まで入っている。
やっていて左半身が残って剣があたる場合がある、このような時は左手を下げる動きを貰って左半身を回収するように意識すると良い。

このようにアドバイスをしながら続けていると目の前でみるみる上達していくのがわかる。
ちょっと離れていて戻ってきたSさんが驚くほどの変化をしていたのだから明らかに変わったということだろう。
つまり何が言いたいかと言うと、教えるの上手なんじゃないの自分。ということ(笑)
ちなみにT井さんはこの後で『辰己返し』も出来るようになったので、やっぱりそうに違いない。と繰り返してみる。
ただ、私のアドバイスは技の本質(と私が思っている部分)を大事にしつつ、条件設定は厳しすぎずという方針なので、私以外の人に自由に受けて貰った場合に同じように出来るかはまた別の課題だ。
良かったときの感触(のなさ)は味わっているはずなので、色々と試して貰いたい。

肝心の甲野先生の話を書いていない。
甲野先生の『浮木の腿』については、別の日記に書くとしよう。
そもそも『浮木の腿(ふぼくのたい)』って何?って思っている人もいると思うし。

2013年3月29日金曜日

実践稽古『空気投げ』見直し版


甲野喜紀先生の緊急稽古会。
最近の技の進展を整理するのと、甲野先生の稽古のために急遽開催が決まったセミナー。
緊急という名前がついたせいか、25~30名程の大人数となった。

セミナーの話を『空気投げ』と『浮木の腿』に分けて書きます。
まずは『空気投げ』。

開始前にSさんと空気投げ。
見直し中の三船十段の映像を見て思った動きを早速試す。
先日やった『続飯付け』稽古の効果もあると思うが、相手と一緒に動くと言うのがいつになくスムーズにいく。
動作としては左前隅に崩した後で、体捌きにより右隅あるいは右前隅に崩し、落とす。
体捌きは水平方向から見て斜めに傾き、上から見て反時計回りの螺旋を描くように行う。
これで行うと相手の右後隅に崩そうとしていた前バージョンよりも、動きに詰まりがない。
講座が始まった後も、Sさんの他に何人かに受けてもらったが感触としても悪くなさそう。
逆にかけて貰うと、どうやったら抵抗なく投げられやすいかという部分が見えてくる。
まず、いきなり右隅に崩す動きは受けの右足が継げるため崩れにくい。
一度左隅に崩した後、急激な体捌きで右隅に崩すと、受  けは右足を継げずに倒れる。

Uさんに貰ったアドバイスで緊迫した状況を感じて動くことで丁寧に稽古を行うと同じ動作でもまるで変わってくる。
また、講座後に受けていただいたOさんには仕掛けの部分での問題点について指摘をいただいた。
前隅の崩しで相手が耐えきれなかった場合はどうするのかと言うこと。つまり空気投げありきで動いてしまうと、その前の好機を逃すと言うわけだ。
これはその通りで、実際に動きのなかでやった場合、左前隅の崩しで相手が耐えきれなかったら、浮落あるいは支釣込足で投げれば良い。
その上で相手が反応して戻ったならば、その動きに合わせて体捌きをして空気投げに入るというわけだ。
この入りかたは、以前大外刈への入りで『間』をとるような動きが出たが、その感覚で動く。
空気投げでこの感覚は出てこないのは、まだ考えて動いている部分があるからだろう。
もっと研究が必要だ!

次は『浮木の腿(ふぼくのたい)』の話。


2013年3月28日木曜日

「続飯付け(そくいづけ)」半身動作研究会


和真クリニックを会場とした、半身動作研究会。

開始直後に四股のトレーニング。
四股は最近中島先生が絶賛している稽古だ。
構造動作的にも理に叶った動きで、丁寧に取り組めば数回でもとても良い稽古になるだろう。
この前の恵比寿で教わった足指のトレーニングもその場で効果が確認できる面白いもので、この日は足指トレーニング前後での四股のやり易さ比較を各自試した。
やってみると、足指トレーニング後では、片足になったときの安定感が全く違う。
柔道をやる前の準備体操として紹介したら随分と動きが変わるのではないか。
これはやるべき。


この日のテーマは「続飯付け(そくいづけ)」
貼り付いて、相手が動くのについていく。
押すでもなく、引くでもなく、ついていく。
接触面の圧は変わらない。

様々な形で稽古する。
腕を掴む掴まれる。
向かい合って手のひらを合わせる。

肩に手のひらで触れる触れられる。

腕を手で動かす動かされる。
肩を手のひらで押す押される。
胸を手のひらで押す押される。
手のひらを胸に貼り付けて前に進む後ろに下がる。

どちらが動かすのでもなく、相手が動くからそれについていく。
それをお互いに感じながら結果として動く。

要求されるのは皮膚の稽古に似ているが、皮膚の稽古と違うのは貼り付くときに皮膚を操作しないところ。
どちらかと言えば、接触面に離陸をかける。
フワリと触れると相手が動くのでそれに付いていく。

居着きやすい場面、気付かずに居着いている場面をFさんに指摘される。
上半身をリラックスさせようとすると左股関節が動きにくいポジションをとる癖があるようだ。
また、相手の力を貰って動く場面では軸ができていない点を指摘された。軸が出来れば左右にパタンと身体を開くことが出来る。
言われればその通りなのだけれど動けなくなっている自分では気付けない。
こういうときに稽古相手の助言は本当に上達の助けになる。

特に軸の感覚はまだまだ作為的な感じがして、個人的には軸を作ること自体に抵抗がある。
全体を整えた結果として軸が存在すれば良いのだろうけれど、その感覚が無い今は軸と言われたら意図的に作り出す必要があって、そこに何となく抵抗する自分がいるのだ。
これも、骨盤起こしを始めた時の違和感に近いもので、骨盤を起こすのと同様、軸をたてることが自分にとっての自然になれば気にしなくても良くなるのかも知れない。
今回は意図的に軸を立てた方が明らかに動きがよくなった。ここは押さえておこう。

和真での稽古は少人数独特の集中が生まれる。
今回も良い稽古になりました。
またお願いいたします!





2013年3月27日水曜日

空気投げ見直し中

で。DVDで空気投げ見直し中。 
初めて見るつもりでじっくりと見直すと、また違った面が見えてくる。 
見直した結果を今わかる範囲の術理に置き換えてみると新たな解釈が生まれる。 
そう解釈したうえでまた、映像を見る。これを繰り返して技に迫る。 

相手の中心を捉え続ける。 
急激な体捌きは相手の中心に向かって行う。 
つまり、相手に向かっていくような動き。 
今理解できる術理でやるならば、中心を捉えたまま、繋がりを感じて、浮木の腿で相手に向かい、相手が押されて後ろに崩れたところを下方向に沈んで投げる。 
これは今知っている術理を当てはめた推量によるもの。 
我ながら悪くはないと思うが、早とちりのリスクもある。 

純粋に映像を見て、見えたまま考える。 
ここからやり直す。 
あらためて見てみると、身を沈めるときの重心移動が鍵のように思えてくる。 
左手は沈みとともに引き付け、右手は左に転回する体捌きに合わせてやや前に出す感じか、いやいや右手の働きはそこまで見えない。体捌きと一致させるところで一度試してみたい。 
映像を見る限り、三船十段は技に入るなり一気に右膝が床につくほどに沈んでいる。 
この勢いで相手の体が中を舞うのだろう。 
とするならば、下方向に沈む前に受けが右後ろ隅に崩れていなければならない。 

ここでまた映像をみると、どうも右後隅にこだわる必要はないように思えてきた。右隅でも場合によっては右前隅でも良いのではないだろうか。 
その後体捌きによる重心移動が伝わって取りの右手が相手を押す格好になり(実際に手で押すのではないだろう)、相手が最終的に右後隅に投げられるようだ。 

教科書通り(?)ゆっくりで練習するなら、受けの右後隅へ向かう重心移動の距離を長く取って、相手にも多少踏ん張り系の耐え方を要求すると良さそうだ。 
またこの場合、受けは宙を舞わずに右後隅に崩れることだろう。 
一度でいいから三船十段の空気投げを受けてみたい。 
いま、実在して目の前で技を受けられる有り難さをひしひしと感じる。 

また戻って、今まで受けた技を思い返してみると、甲野先生が行う相手の右腕、或いは左腕を取ってその左右後隅に崩す技は、技の加減によっては空気投げのように相手が飛ぶような気がしてきた。 

それでまたまた映像を見返すと、三船十段の組手の形に特徴が見えてきた。 
左腕が相手の上側に置いてある。これは沈みの動きを効率よく相手に伝えるためではないだろうか。 




2013年3月26日火曜日

空気投げ見直し


Kさん、Iさんと稽古する機会があり、Kさんに空気投げを受けていただいた。
予想と違い、全然動けない。
これは見直さなければ。

脳内と実践のズレがあるということだ。
DVDを見まくるしかないわけですが。

そのKさん、それからIさんと『浮木の腿(ふぼくのたい)』も稽古。

壁に足をかけてもらい、それをつっかい棒にしてこちらの両肩を押してもらう。
押される側は手を使わずに動かずに耐えるか押し返すというもの。
浮木の腿が出来れば押し返せると言うが、、、なかなか難しい。
そのなかでも何度か良い感じの動きが出た。

「重心側だから動きやすい。」という。
中国武術では重心がのった足を自然に動かすという。
『浮木の腿』はそれらにも通じる動き。
これが出来るようになると全ての動きが変わる。




2013年3月25日月曜日

甲章研究室「甲野善紀の術理史」


甲章研究室主催、中島先生による『甲野善紀の術理史』セミナー

写真係で参加。
この日は常連だらけの参加者で、中島先生がちょっと説明すると、それをもとに回りでわーっと稽古が始まるというパターンになった。

稽古の形はこれまで何度もやっている形だけれど、テーマを変えて、違う視点からの説明を聞くと新たな発見がある。
この日は、『空中支点』
特に面白いと感じたのが、正面押しの形で『空中支点』を説明された部分。
掴まれた場所よりも、自分の指先よりも遠くに支点をおいて動く。
すると相手とぶつかることなく動けると言うもの。
同じ形、同じ動きで、皮膚の稽古とも言えるし、井桁の動きとも言える。
力まないで動く説明も出来れば、追い越し禁止の説明も出来る。で、今回のは空中支点。
つまり、空中支点を作ろうとして動くのではなく、結果として空中に支点が出来るような動きになるということ。
これは他の説明のときにも言えるのだけれど、動きの説明なしに結果だけ求められても稽古する側は辛いので、取り合えず違いを感じるために空中に支点を作る稽古をするのだ。

いつもと違ったのは昔話が少な目で、じゃんじゃん稽古する形だったところ。
これはおとなしく話を聞いている人が少なかったせいかも知れないな(笑)
私もカメラを持って記録しながら色々と稽古に参加できて良かった。




2013年3月24日日曜日

起倒流研究稽古『体、力避、水流、引落』

起倒流 
Oさんが、朝方仕事から帰ってきた私の呟き「明日は稽古・・・」を見て、稽古は次の日だと間違えて遅刻(笑) 
取りあえずSさんと復習。 

・体(たい) 
受けが腰投げにくるのを取りが察知して崩す。 
『察知して』どう動くかで受けの崩れ度合いが変わる。 
早くてもダメ、遅くてもダメ。同時でもダメ。 
受けのいきたい方向に誘導する感じか。 

・力避(りょくひ) 
受けの帯を掴みに来る動きについて、前回は取りが押し込まれて一歩後退せんとするところを崩す形だった。 
後に「もっと早いはずだ。」と言っていたのだけれど、Sさんに言われてそれが出来ていることに気がついた。 
やってみればなんの事はない、歩くのに任せるだけの動きだった。 
これが意識せずに出たのは『槍入身(やりいりみ)』が関係していると思う。前に出す手を意識しないのだ。 

取りは相手の動きを察知するが距離をおいて逃げる動きをするのではなく、自分の近くにおいて崩す。 
取りが離れる動きをすると受けは崩されない。 

Oさんが来て本格的に開始 
新たに『水流(みずながれ)』と『引落(ひきおとし)』に取り組んだ。 
どちらも相手を崩すのに『井桁』の動きが要求される。 
前者は肩口に向かって手刀で斬り込む形。 
後者は胸を割って使う形。 
苦戦する私に違った形での稽古を紹介していただいた。 
『小手返し』 
ただし、手は触れているだけ。胸を開く体捌きだけで崩すのだ。 

接触面の圧が変わらないように動くためにSさんから「羽織を羽織る投げの感じ。」と言われるが、言われた後の一回目だけうまくいって後は動きが変わってしまう(笑) 
たまに自分でも思い出して試すとその一回目だけうまくいって後が続かない(笑) 
出来ない稽古だが、色々と形を変えてやらせてもらって何とか胸を開く感覚は味わうことが出来た。 
同じ型をやるにもやり方は色々あると思うけれど、この起倒流の稽古では半身遣いで動きたい。 
今出来ない動きでこそ見えてくるものがあるに違いない。 
まだまだやりたりない感じだったが時間切れで終了。 

終わり間際に「体」の受けが仕掛けんとする投げについて。 
これは私も三船十段の腰技からある動きを想定していた。 
Oさんも試したい形があったようで、これも色々とやってみた。 
私のは完全に腰に乗せてのいわゆる投げ。Oさんが目指しているのは、もっと早く崩しと投げが一調子になる動きのように感じた。 
まだまだ研究の余地はあるが、今の段階では帯を持つという型の制約の中で崩すのは難しいようにも感じた。 
右袖を持ってやれば大車のような形で投げられるかも知れないな。 
と、書いているうちに少しOさんが考えている早さでの投げも行けそうな気がしてきた。またまだ具体的ではないけれど。 

で帰り際に今後の研究の方向性について確認。 
同じ型を追うにしてもやり方は色々とある。 
私としては、梃子の原理や身体の構造から合理的にわかりやすく突き詰めていくのではなく、井桁術理などの捻らない身体の使い方や、間と言われるタイミングも視野に入れた剣術的な動きで型に迫っていきたいという希望を伝えた。 
この日も苦労したが、そうでもしないと真面目に『捻らない』身体の使い方を練る稽古など、私には出来そうもないからだ。 
概ね賛同していただいたと思うけれど、Oさんの言うようにこれと決めつけないで色々とやるのが良いのだと思う。 
起倒流の研究はまだまだ続く。 
次はあまり間をあけずに出来たら良いなぁ。

2013年3月23日土曜日

刺激たくさん。半身動作研究会

恵比寿はよいなぁ。 
やらなきゃいけないことがたくさん見つかります。 

足ゆびの握りを丁寧に。 
手で足ゆび関節の動きを補助する方法。まさしくリハビリ。 
MP関節、足の甲の関節を横方向に。足裏を縦割りに。 
土台がととのったところで、テーマである正中面の稽古を丁寧に。 
面をずらして、合わさるところで動けるという稽古。 
これで相手の中心を感じる感覚を養う。 
養えたら将来的には自分の正中面は回収して、正中線にする。 

方条さんと稽古。 
遅れてきた方条さんと色々。 
辰己封じ 
辰己返しを封じる動きの稽古。 
封じられた。 
私も私なりの辰己封じを方条さんにかけると、方条さんも上がらない。 
方条さんの辰己返しは、先日Iさん、Sさんが二人がかりで押さえて、左は上がらず、右は上がったとの事だったので、右も押さえた私の辰己封じはなかなかのものだという事になる。素直に喜ばしい事だと思ったのもつかの間、しばらく続けていたら上げられてしまった。 
短い時間にまとまって動ければ動けるほど対処は難しくなる。 
方条さんの設定する条件は普通やろうとも思わないほど厳しい。 
・(座り)自分だけ後ろ手に組んで手を使わずに相手の崩しを受ける 
・(座り)後ろ向き両手持たせで相手の崩しを受ける 
・棒立ち状態で相手の崩しを受ける 
など。これがこちらがけっこう強めにいっても崩せないのだから感心してしまう。 

この日は方条さんに受けをとって貰って三船十段の足技を脳内稽古から少し外に取り出すことが出来た。 
空気投げの練習を続けることで他の技が向上するのは間違いなさそうだ。 
方条さんの『浮きとり投げ』が素晴らしい。 

終わってから、お茶にいかないという私にそれならと中島先生にシステマのお土産をいただいた。 
ミカエルの相手の動きを貰って返す動きの解釈。 

Nもとさんと、着替えた後だったけど稽古。 

何かありますか?と言っていただいたので、三船十段の空気投げの話をして受けていただいた。 
で、感想代わりに2つ技をかけてもらったのだけれど、驚いた。 
すでに独立して会を持っているNさんにこう言っては失礼かもしれないけれど、前々からすごいと思っていたのがさらに相当レベルアップされていたのが伝わってきた。 
超綺麗な技って感じ。 
受けたのは空気投げに入る前に相手を浮かせるところと、足技っぽいが実は体捌きだけで崩す動き。 
どちらもスッと入ってきて、入られた時には崩されている。 
Nさん「三船十段のDVDはコマ送りで見ましたよ。」 
それ、私も最近やりはじめました。 
意外と回りに三船十段の映像をみている人(それも熱心に)がいることに驚いた。 

恵比寿はいいっすねぇ。 
刺激がたくさん。




2013年3月22日金曜日

DVD三船久蔵十段『柔道の真髄』

三船十段のDVDが届いた。 
さんざんYouTubeでみているものだが、こういうのはちゃんと手に入れたうえで活用しないと効力が薄れる気がするのだ。 
気持ちの問題かも知れませんが、これで堂々と映像を見て研究できる! 
画面も大きくなるし、音声もはっきり聞こえるし、コマ送りもしやすいし! 
また何か見えてくるかも知れない。 




2013年3月21日木曜日

武術稽古の成果を発揮する場(2)

ストレスへの対処法だった。 

また長くなるといけないので結論から先に書こう。 
第一に『睡眠』、第二に『姿勢』だ。 

朝出勤しては深夜残業のタクシー帰りという生活を繰り返して感じたのは、寝ないで働くことは出来ないという、ごく当たり前のこと。 

当たり前なのだけど武術稽古のお陰か、身体の状態がいつもとどう違うのか、はっきりとわかるようになった気がする。 
はっきりとわかるので迷いなく判断することが出来る。 

ピーク時の状態は頭がフラフラとして目が開けられず、起き上がって活動する準備が出来ていないのを感じた。 
差し迫ったときにこの状態でも動けるのが1つ武術の効用とも言えるのだろうが、今はその時ではない。 
身体の声の通り休んで、早くまともに動ける状態にするのもまた正しい対処と言えるだろう。 

姿勢も大事。ストレスは腰に来る。 
強いストレスを感じると無意識に身体を丸めてしまう。誰でもそうなるのかは知らないが、自分を観察してみるとその傾向があるようだ。 
布団のなかで横になって丸まるなら良いが、重力を垂直に受ける状態で身体を丸めるとその負担が腰に来るのだ。 
前々回の職場でぎっくり腰になったが、今思えば一番長い時間を過ごす職場での姿勢に問題があったように思う。 
対処方法は腹圧をかけて体が丸まるのを防げば良い。これだけで、負担は随分と違ってくる。 


睡眠と聞いて、忙しいのに休むなんて! 
と思うかもしれないが、一日休むだけで影響があるなら、なおさら万が一倒れて何日も休むような事態は避けなければならない。 
そうも言えない職業もあるかと思うが、一度冷静な時にどうするのが一番良いのか考えておくと良いと思う。 

これらはあらためて考えると当たり前の事と思うが、特殊な環境下ではなかなか当たり前に感じて、それに従って行動するのが難しかったりするのだ。 
私はどうしたかと言うと、会社に連絡した上で昼過ぎまで思いっきり寝て、出社した。 
寝て起きた後は頭もクリアになって、いつもの通り働く事が出来たのだ。いなかった分、回りの人に負担がかかってしまったがそれについてはお互い様だから感謝すれば良い。 
本来はこうなる前に身体の声を聞いて、予め体調を整えることが出来ると善いのだけれど、忙しい時期に一見元気な人が休みを貰うのはきがひけるだろう。 

今の職場に限らず、頑張り続けた結果、身体や心を病んでしまう人が少なくない。 
はっきりと思うが、そこまでやらなくて良いし、やってはならない。 
危険な状態を回避するのが武術の効用なら、働きすぎで倒れるのを避けるのも武術の効用と思う。 

武術をやっていなくても同じですけどね。 
無理は禁物。 
禁物だから、やってはならないのです。

2013年3月20日水曜日

武術稽古の成果を発揮する場(1)

今月から入った職場はかつてないストレスにさらされるプロジェクトだ。 
肉体的、精神的、両面においてきつい。 

どう対処していけば良いか、日々模索しながら過ごしている。 

入ってからたったの3週間でこのような状態になるとは思いもしなかった。 
前回、前々回の職場もなかなかブラックなところだと思っていたが、そこと比べるとここはスーパーブラックと言える。 
どの程度かと言えば、協力会社の営業の方が「ここで一定期間働けば、『あのきついプロジェクトで(逃げずに)貢献した』として、箔がつく。」とまで言われた前々回のプロジェクトを超える職場だと言えば少しは伝わるだろうか。 

さて、ときおり怒号が聞こえ、チンピラみたいなやつに一日おきくらいに突発的に呼び出されて説教をくらいつつ(少なくても個人的にこちらに非は無い)、連日の深夜残業に対処して2週間。 
感じたことを書いておこう。 
武術稽古となにが関係するのかと思うかも知れないが、これがもちろん関係するのである。 

何のためか? 

これを確認せずに考えると方向を見失う。 
今回は仕事の話なので、何のために働くのか?ということになる。 

正直に書けば、いま思えば呑気に学生時代を過ごして、得意なこともなく、強いて言えば多少知識がある学んできた分野に近い会社に就職したのが始まりだ。 
採用面談ではそれらしいことを言った気もするが覚えていない。 
就職するために就職したような状態だ。 
しかしそれで良かった。就職しなかったらやることが無かったからだ。 
今は違う。 
生活のためだ。家族を養うにはある程度のお金がいる。 
もちろん、稽古にも!(笑) 
仕事をやる意味に特別立派なものなど必要ないと思っている。 
賛否あると思うが、私が思ってしまっていることなので「そんなんじゃ駄目だ」と言われても仕方がない。
どうせやるなら楽しいほうが良いと思うから、そうなるように工夫しても良いと思う。 
それで楽しくなったら良いことだ。 
それに最初から楽しい職場など選べない。そうなるまでわからないからだ。 

話が脱線した。ストレスにさらされた時の対処について書こうとしていたのだった。 
こういった厳しい環境にさらされたときに発揮出来てこその武術だと思うのである。 

私が武術稽古をやっているのは、戦いに強くなるためではないし、悪いやつを懲らしめるためにやっているのでもない。 
単に面白いからやっているのだ。 
これにも立派な目的などない。 

こうして書いてみると、仕事にも趣味にも大した目的を持たず日々を過ごしている自分があらためて確認出来て、ちょっぴり心配になりかけたがそう思っても仕方がないこと。 

でまたまた脱線しているので話をストレスへの対処に戻すと。 
別に悪者をやっつけられなくても良いが、悪者にやられたくはない。 
今の職場は命の危険にさらされているわけではないが、高いストレスにさらされている自分は、紛れもなくピンチである。 
武術稽古の成果はこのような場でこそ発揮して欲しいのである。 

長くなったので続く。 
(全然話が進まないな。。。) 

2013年3月19日火曜日

脳内稽古)三船久蔵十段「足技」の違い


三船十段の足技を見ている。
http://www.youtube.com/watch?v=8iKFcuT5Us8

ほとんど体捌きで崩しているように見えると書いたが、技により程度の違いがあるようだ。
違いについて観察してみた。

ほぼ体捌きで崩している技
送足払
払釣込足
燕返
これらは受けの重心移動を追い越し、加速させる体捌きによる左右横隅への崩し。

支釣込足
膝車
足車
大車
これらは左右どちらかにより体捌きが異なる。
相手との位置関係により、どの技になるか決まるように見える。
左右前隅の崩しから始まる。

比較的足の要素の強い技
小外刈
小内刈
大内刈

足と体捌き半々くらいの技
出足払
小外掛
大外車
大外落

実際に稽古出来なくても研究は出来る。
準備を進めるのだ。




2013年3月18日月曜日

脳内稽古)三船久蔵十段「足技」全16


三船久蔵十段の「足技」

http://www.youtube.com/watch?v=8iKFcuT5Us8

まずは見る。

1.出足払
  踏みしめんとするところ
2.小外掛
  右前隅の崩しから
3.小外刈
  後隅の崩しから
4.小内刈
5.大内刈
6.大外刈(2つ)
7.大外落
8.大外車
  大外刈からの連携
9.膝車(2つ)
  前隅の崩しから。右に開きながら
  左前隅の崩しから。踏み出す足
10.足車(2つ)
  前隅の崩しから。右に開きながら  
  左前隅の崩しから。踏み出す足
11.支釣込足(2つ)
  右に開きながら。前隅の崩し
  左前隅の崩しから。踏み出す足
12.払釣込足
13.送足払
14.燕返
  送足払の返し技
15.内股
16.大車
  右への開き。前隅の崩し
  
ふむふむ思いながら三船十段の動きを観察する。
とにかくよくみる。
何がみえてくるか。





2013年3月17日日曜日

脳内稽古)三船久蔵十段「足技」


三船十段の足技

http://www.youtube.com/watch?v=8iKFcuT5Us8

ほぼ体捌きだけで崩していて、足はガイド的に出しているように見えてきた。
足で崩しにいっているのではない。崩れを加速させるのに足を使っている。

三船十段の技のうち、始めに体得すべきは「空気投げ」だ。
「体現出来たのは三船十段だけ」などどいう解説があったが関係ない。
空気投げが体得出来れば全ての技が変わる。
変わるような稽古をしなくてはならない。





2013年3月16日土曜日

脳内稽古)空気投げ。コマ送り

空気投げコマ送り 

三船久蔵十段による手技。空気投げは3:07あたりから。
http://www.youtube.com/watch?v=9k_feJJAdpc

何度も再生していると見えてくるものがある。 
身体の位置、タイミング、相手の状態、角度、、、 
どれも言葉にすれば映像を見たまんまになってしまうだろう。 
しかし、見たと見てないでは違う。 

右後隅に投げるのも相手の状態次第だろう。 
右横隅に投げるのもありそうだ。 
するとあとは体捌き。 
どう動くか。
これは千代田でOさんとやった空気投げに繋がってきたか。 
霧を抜ける予感の第一歩としては悪くない! 





2013年3月15日金曜日

脳内稽古)空気投げ!

三船久蔵十段の『隅落(空気投げ)』 

名前の雰囲気に引かれて動画を見て以来、夢中です。 

空気投げに関して、ある事を脳内稽古中。 
まだ全然思い浮かびませんが、思い浮かんだら面白いだろうなぁ。 
もったいぶるわけではありませんが、ここに書くと出来る人が教えてくれちゃいそうなのでやめておきます。 
動画で起倒流や三船十段の技を勉強するようになってから、単に技が出来るようになるよりも自分で考えて出来るようになるまでの過程に楽しさを見出しています。 
思い浮かんでさらに出来るようになったらまた書きますね。 

出来る出来ないの前に、やり方も全然思い浮かんでいませんが、今からその日がくるのが楽しみです。




2013年3月14日木曜日

一畳相撲

先日の千代田日記で書いた「一畳相撲」の稽古について

一畳相撲

き座か、正座で向かいあい、右手を相手の左肩か左胸のあたりに、左手を相手の右手に添えたところからお互いに相手を押し込んだり崩したりするというもの。 
細かいルールはないが、打撃と立ち上がるのは無しだ。 
シャツが伸びるので引っ張るのはやめて欲しい。 
首投げや関節技も危ないからやめて欲しい。 
崩されて尻餅がついたり、手がついたりしたらたぶん終わり。 
ぐいぐい押されて一畳以上押し込まれたらたぶん終わり。 
あとは良識におまかせ。 

亜種 
これを片手で手刀を合わせたところから始める場合もあるが、左手を使わない片手版と、左手を相手の肘につける「正面の斬り」がある。 
甲野先生が講座でやるのは、この「正面の斬り」である。 
しかしこの「正面の斬り」は、井桁の頃の稽古をしていた人とやるときに注意が必要。捻らない動きや二力の合成などの術理の検証をするものと思われてしまうからだ。 
この認識の違いは甲野先生が同じ名前で違うことをやっているせいなので「これは『正面の斬り』じゃない。」と言われるかも知れない(笑) 

何のためにやるのか? 

これを忘れてはならない。 
なんて、この場合はあまり気にしなくて良い(笑) 
お互いに崩し合うときは何かターゲットを決めた稽古にはなりにくいものです。遊びと思ってやってみて、圧倒的にやられたらその秘密はどこにあるのかと刺激を貰って考えるのが楽しいし、圧倒できたらちょっとだけ自信をつければ良いと思います。 
ただ、熱くなりやすい人とやるときは怪我がないように注意が必要ですね。 

稽古としてやる場合 
遊びと書きましたが、テーマを決めればかなり良い稽古になる。 
恵比寿で方条さんとやるときは遊びじゃなくて稽古。 
1.力まないで動く 
相手も崩しにくる、自分からも動く状況で、いかに力まないでいられるか。 
力まないというのは、精神的な面も含む。 
いかに自分の動きを感じ続けていられるか。 
・力むなら やられてしまえ ホトトギス 
この精神でのぞむのが良い。 

2.皮膚の稽古(やわらか一畳相撲) 
方条さん考案の稽古。 
これは要求されるレベルが高い。 
お互いに崩し合う状況で、接触面の圧が変わらないように動くというもの。 
変わらないつもりでは駄目なので、自分で感じとり続けられること、相手の状態を感じて指摘出来ることが求められる。 
それから、指摘されたときに聞き入れられる素直な気持ちも(笑) 

一畳相撲、正面の斬りは稽古会でたまーに「やりましょう。」となってやるのだけれど、稽古としてやる以外はやらない。 
姿勢やリラックスが変わってきたとき千代田稽古会でやっていたら、名誉ある「ブルドーザー」の称号をいただいた(笑) 
中心とか間とか関係なく身体ごと突進していく様子から名づけられたようです。 

自分で言うのもあれですが、この稽古はずいぶん強くなっています。 
先ほども書いた通り、普段「一畳相撲」の稽古はしていないけれどたまに誘われてやってみるとパワーアップしている感じです。 

こんな感じでパワーアップ。 
・重心を落とす(上半身の余計な力みをなくす) 
・姿勢を正す(構造動作トレーニング) 
・姿勢を正し続ける(構造動作トレーニング) 
・手に力を入れない 
・肘に力を入れない 
・肩に力を入れない 
・背中に力を入れない 
・腰に力を入れない 
・膝が動けるようにする 
・いつでも立てるようにする 
『秘伝』 
これが嘘のように強力に作用します。 
・丁寧に座る 


ブルドーザーで良かったらまた一畳相撲に誘ってください。 

2013年3月13日水曜日

実践稽古『空気投げ』五里霧中

千代田でKさん、Oさんと稽古した空気投げの話。 

Kさんは三船十段の映像も知っていて、柔道経験者でもあるので色々と話が早い。 
さらには甲野先生の武術稽古の先輩でもあり、今では韓氏意拳をされているので武術的な身体の使い方についても話が通る。 

それから私は意識せずに三船十段の映像を見ていたのだけれど、手技や足技としてまとめられているのは、全て型だ。
井上康生さんが演武として披露している映像を見て知った。 

Kさんも型としての空気投げをどこかで学んだのだろうか?聞くのを忘れてしまった(どちらでも良いですが。) 
Kさんに私なりに気づいた空気投げを受けていただくと、「悪くないですよ。」「ほぼ合っています。」と言う。 
私が気づいたのは、 
・三船十段は空気投げに入る直前に、受けを左前隅に引き出している 
・急激な体捌きで受けを右後隅に切り返している 
・相手は三船十段の体捌きについていけずに投げられている 
というもの。 
先日剣術のKさんに驚いていただいたのはこのやり方だった。 

その上でアドバイスとして、 
「こうすれば飛びやすい。」 
というやり方を教わる。 
左前隅に崩した後、相手が上方向に戻るのに手の動きを合わせるというもの。 
空気投げは、感覚として手は使わない気がしているのに手技のカテゴリに含まれている理由を考えていたが、これで少し納得出来た。 

言われたアドバイスの通りに動いてみるとKさんが飛んだ。 
しかもこちらには実感がなく、実に軽い。 
Kさんも自分でアドバイスしておきながら驚いたように「そうそう。」と言われていた。 
さらに「左前隅への崩しからの一連の動きを分けずに動いて下さい。」というアドバイス。 
さらに気持ちよく投げることが出来た。 
Kさんは普段武術経験のないスポーツマンに指導されている事もあって、受けも一般モード、武術モードと切り替えてくれるのでありがたい。 
自転車で言えば補助輪付きの練習と、補助輪無しの練習のようなもの。 
補助輪付きの練習は取り合えず乗れるという点で楽しい! 

この日はOさんとも空気投げの練習。 
私にとっては自転車の練習に例えると補助輪を片方外した感じだ(笑) 
Kさんに教わる前の私が気づいた動きの空気投げを受けていただいた。 
Oさんも、悪くはないが何かが違うという。 
随分とたくさん受けていただいて、試行錯誤を続けていくうちにモヤがかかった状態ながらもぼんやり何かが掴めそうな感じがしてきた。 
それは空気投げに限らない、もっと根っこのところ。 
言葉にすると当たり前になっていまいそうなところ。 
つまり、 
「相手が崩れたがっているところに導くように動く。」 

などと、「そりゃそうだろうよ!」と突っ込みたくなるような、言葉にしきれない感覚のところ。 
Oさんが空気投げを知らないせいではなく、稽古の質として霧の中をさ迷うような感覚での稽古になった。 
一度だけまぐれのように技がきれいに入ったが、霧が一瞬晴れただけのこと、またすぐにさ迷い始める(笑) 
この霧を抜け出たら空気投げに限らず、段違いの動きになる予感がする。 
霧の中のメモ 
・手と身体が一致していない 
・相手の状態が感じられていない 
・相手の中心を捉えていない(離れていっている) 
・腰をとる動きが必要 
・左足の着地が近すぎる(重心移動がすくない) 
・着地直前でさらに半歩遠くへ足が着くように 
・ある動きが許される時間、有効な時間 

空気投げにこだわらず、受けの状態によって動ければ、、、 
いきなりそこにはいけないだろうがこの稽古の先にはちょっと驚くようなことが起きそうな予感がする。 

でも補助輪も必要(笑)

2013年3月12日火曜日

甲野善紀「千代田武術研究会」『大和屏風(やまとびょうぶ)。一畳相撲』

前回書いた『送足払』の続き。 
今回は、千代田武術研究会主催のセミんばーで甲野先生の技を受けた話をします。 

講座中、ほぼ回りで稽古していたので甲野先生との稽古は講座中で辰巳返しを私がかけたのと、太刀奪りの受けをつとめた場面だけ。 
この日はもう少し受けておきたかったので、講座後の先生に座り技@大和屏風をリクエスト。 
私は対大和屏風に考えてきた身体の使い方で対応した。すると以前のようには浮かされない。 
しかし先生が(おそらく)浮き身をかけた屏風座りでの『小手返し』と同じ感じで私の手に触れると、その感触の違和感が一瞬気になって固まったところを崩されてしまった。 
これは捕まった感が強くて対応が難しい。 
技の感触をいただいたので私としてはこれで満足。 
いつもやった後で思うのだけれど、甲野先生の技に対して”対○○向け!”などと意気込んでいくと変化された先生にやられるパターンに陥る。 
地道に自分を高めていかなくてはいけないのでしょうけど、、、 
ちなみに今回の対策は大和屏風でくる浮かされる圧力に対抗するために、若干前重心を強めにした姿勢(他にも色々要素はあるが)で臨んだのが仇になったようだった。 

と、横でいつの間にかOさんと世話人のTさんが稽古を始めていた。 
私が甲野先生とやったものの片手版と言った感じの稽古をされている。 
面白そうだなぁと思って見ていたらTさんから「たいさん、強くなりましたよね。」と言われたのでご期待(?)に応えるべく私も交ぜていただくことにした。 
以前、私がまだ武術稽古を始めたころTさんとやった時は、いきなり2mくらい吹っ飛ばされたからその頃に比べたら我ながらよくここまで動けるようになったと思う。 
あれほど圧力を感じていたのが今回は嘘のように動けた。 
Oさんは同じ形で始まり、井桁の検証になる本来の『正面の斬り』との違いに突っ込みをいれていたけれど、その突っ込み先はその頃の稽古をしていない甲野先生にお願いしたい(笑) 
Tさんも言っていたけれどこの場合、稽古の目的からすると実質『一畳相撲』をやったと思ったほうが分かりやすい。 
とにかく押し合って見ましょうというもの。 
普段は全然やらない稽古なのだけれど、やってみると意外と面白い。
そういえば千代田の稽古会ではリクエストされることが多い稽古だ。 

『一畳相撲』の面白さもそのうち書いてみようかな。 

2013年3月11日月曜日

送足払い、槍入身と起倒流稽古

甲野先生の講座。 
千代田の講座は半分以上の時間、回りで稽古している。 

この日は参加予定のKさん、Oさんとの稽古も楽しみにしていた。 

早めについたKさんと柔道稽古。 
直前に三船十段の動画を見てハッとした『送足払』。 
脳内稽古が良かったのと、Kさんのアドバイスでさらに良かったので三船十段編の日記に書いておいた。 
それから『空気投げ』。これも脳内稽古が良かったのと、Kさんのアドバイスでさらに良かったので空気投げ編の日記にまとめて書こうと思う。 
空気投げはOさんともたっぷりやったのでそれも合わせて。 

Oさんと柔術稽古。 
かなりの時間を空気投げに割いたが、起倒流の稽古も忘れてはいない。 
受けが襟を取りに行く動きの中で槍入身を使おうというもの。 
まずは槍入身そのものを受けるとどうなるかを確認した。 
・単に払うのは困難 
・斬落しや、矢倉潰しで払えるが、体捌きが必要 
・型の中にある逆らわずに流す動きは有効 

というわけで型の中で使っても問題無さそうだ。 
ここで槍入身は左右にだけ強いなどと結論を急いでは行けない。韓氏意拳のタントウが上下左右前後に構造的に丈夫であることを求められるように、私の槍入身には私の課題として上下前後の甘さがあるということだ。 

少し前回の復習の形で帯をもって崩す形もやったが、お互いに技がかからなくなってしまった(私はもともと確率が高くなかったが)。 
Oさんが、前回の動きを身体が覚えていてそれに対応しようとしている。こうなると取りはさらに精度をあげていかなければならないと話されていた。 
確かにそのように思ったが、これは受けの加減で何とかしたい。じゃないと稽古の方向が正しいのか間違っているのかがわからなくなってしまいそうだからだ。 
わからないまま求められる精度がさらに上がってしまって、「違う」「違う」ではきつい(笑) 
中島先生の歴史講座で聞いた井桁の頃の柾目返しと正面の斬りばかりやるという地味な稽古には耐えられない。 
とは言え精度が上がってしまうものはしょうがないし、喜ばしいことなのかも知れないが、前回の稽古が特別甘かったとは思えないので何とか受けで調整したいものだ。 
私の場合、この日は甲野先生の講座ということで、崩れにくいモードが意図せず発動していたのかも知れないし、また次回の研究でやってみたい。 

次は空気投げか、甲野先生の技を受けた話かどちらか。