松聲館技法レポート『東風崩し(こちくずし)』

Twitterより転載
田島)甲野先生のメルマガ動画撮影終了。何種類もの捨て身技を受けた。足をかけない空気投げのようなものから、隅返し、巴投げ、谷落か横掛けにそれぞれ近いもの。どれも股関節、腰の先日の居着きの無さを利用した捨て身技。先生が何度かかけるうちにどんどん技が柔らかくなっていった。

田島)甲野先生のメルマガ動画撮影。先日ツイートした払えない突きの仮称『突きの輪熊』が甲野先生により正式名称に採用されました。今回も命名を期待されている新技があります。柔道で十分に組んだところから釣り手を巻き込みながら腰投げに入る技です。抵抗する気が起きずに投げられる柔らかい感触です。
甲野先生)今夜もお世話になりました。お陰様で、研究検討稽古では、まったく気配もなかった技が突如としてうまれましたね。これも「突きの輪熊」の、あの柔らかい腰のお陰です。「突きの輪熊」という、ユニークな名前を付けていただいたお陰で、あの柔らかい腰の印象が感覚の中に刷り込まれたのだと思います。
田島)いつもありがとうございます。いただいてばかりでお返し出来ずにいますので、形は何にせよ少しでもお役に立てたのならば幸いです。『突きの輪熊』名称よりも実際に騙される技の感覚のほうが遥かに面白いです。


田島)新技の名称を考え中です。釣り手を突いても抵抗がなく、近づけば止めようと待ち構えているのに近づかれてしまいます。釣り手を巻きにくる先生の腕が、柔らかく、自分からは遠い位置に感じます。しかしいつの間にかキッチリ巻き込まれていて投げられてしまうのです。

田島)新技の名前。「柔らかく包み込む」と説明されていました。かと言って『だし巻き玉子』なんて名前は技の感触に合いません。そう言えば「春の風に巻かれる」とも言われていました。同じ食べ物なら『春巻き』のほうがしっくり来ます。という訳でここでは『春巻き投げ(仮)』とします。
甲野先生)「春風で巻いて崩して」腰投げに入ったり、そのまま下に巻き落としたりしますから、「春風崩し」(こちくずし)にしようかと思います。
田島)技の感触に合う、綺麗で柔らかい名前ですね!わたしには思い付かない名前です(笑)
甲野先生)「こち」は「東風」と書くのが一般的ですから、「東風崩し」のほうがいいかもしれませんが、いかがでしょうか。
田島)『東風』のほうが間違えにくくていいと思います!

田島)甲野先生のメルマガ動画撮影。甲野先生の腰の抜けが私に映り込んだ場面があった。かつてない腰の軽さを感じながら甲野先生の技を受けると、動きが同調していつまでも付いて動ける感触を覚えた。甲野先生が言うには先日動けるようになった『太刀奪り』の影響だそうだ。感覚が一時的でないことを祈ろう。



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