柔道練習159回目『三船十段、球の原理』

柔道練習終了。技と乱取りの間を埋める研究。崩して技を掛けろといわれるが具体的には何をすれば良いのか?闇雲に力を入れても体力を消耗するばかり。どこに力を入れてどこに入れないのか、それは何故なのか?少しずつわかってきた。

打ち込みと乱取り練習だけで上手くなるのは難しい。サッカーでキック練習とミニゲームだけやっているようなものだ。フォーメーション練習、数的有利、不利の状況練習。より深く競技を理解できるように練習したい。

技は相手を崩してかける。そう言われるが崩しの練習方法は教わらない。どうすれば相手を動かせるか、三船十段の『球の原理』は崩しから始まる投げの仕組みを見事に表現しているように思えてきた。

『球の原理』。相手と釣り合いをとろうとする、この時二人で1つの球になっている。相手は間に合わなければ崩れる。釣り合いを保って技に入ると相手はさらに大きく崩れ制御を失う。ここで球は2つに分かれる。投げ終わり、2つの球は合わさり1つになる。

球の原理の説明は抽象的なので言葉を聞いて理解したつもりになるのは簡単だ。今日は初めて実感を伴う理解が進んだ気がする。その成果が『逃げにくい浮落』。背負投、大外刈、小外刈と続いた逃げにくいシリーズについに空気投げが!

『逃げにくい浮落』は乱取りで投げきるのはまだ難しいが、仕掛ければかなり大きく崩せるのでそのまま足技などを施せば大きなチャンスになる。

この新しい空気投げも嘉納治五郎師範が得意としていた『浮腰』の感覚から得られたものだ。相手と一緒になる感覚、これを掴むと相手が崩れているのかどうかがはっきりとわかるようになる。次は速度の問題。

新しい空気投げ。速ければいいという技ではない。投げはじめで相手を崩していること。相手との関係が変わらないこと。体捌きで相手を投げること、腕は関係をキープのにだけ使うこと。始めから終わりまで最短距離を通ること。最短距離を通るのは相手との自分を合わせた釣り合いの中心。


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