盛りだくさん@翠雲會主催 甲野善紀『小金井稽古会』


空手団体翠雲會主催の小金井稽古会。 
以前東京武道館で知り合った某中国武術を十数年稽古されているというWさんを誘って参加。 
Wさんは私の新年ブログをみて、是非一緒に稽古しましょう!とおっしゃって下さったのですが、Wさんが武蔵小金井で私が千葉県船橋市とだいぶ離れていることが判明。 
合同稽古とはなりませんでしたが、それならばとお誘いしたのが今回の稽古会でした。 

甲野先生の術理はそのまま中国武術の稽古に直結しない部分もありながら、興味深く参考になる部分があるとのこと。 
もともと一緒に稽古しましょうということでお誘いしたこともあって、Wさんと稽古しながら甲野先生の技を受ける。 
Wさんは前回初参加だったので、今回は色々質問しようと意気込んで来られていて、横で聞いていた私も質問と答えが参考になった。 

■斬り込み入り身 
Wさんのを受けてみると、身体の後ろ側・前側両方を動員して動いている感触。 
これはこれで威力が出ている。しかし甲野先生の技を受けているときの感じとは異なる。 
”力感がない”というのが甲野先生の技を受けたときに共通する感触である。 
私も甲野先生の最新の原理「下水道の原理」を見よう見まねで試みるが、力んでしまう。 
というわけでWさんに半身動作研究会の力まない稽古をご紹介。 

■正面押し 
相手の正面に立ち(座りでもよい)、肘を軽く曲げ(小さく前へならえの形)その前腕を掴んでもらう。 
ここから、ただ真っ直ぐ前へ手を伸ばす(前へならえの形)。 
力むと相手にそれが伝わり、抵抗されてしまうが、力まずに動けば相手とぶつからずに手を伸ばせるというもの。 

■正面押し@壁寄りかかり版 
同じ事をおもいっきり背中で壁によりかかった状態でやる。 
この形では、背中が参加出来ないので力感なく動くという感触がお手軽に味わえるのだ。 

■側面押し 
相手の横に並んで立ち、肘を曲げた状態で手のひらを相手の肩に触れる。 
そのまま手を伸ばす。 
足で踏ん張った状態で手を伸ばすと相手は足が浮いて踏ん張ることが出来ない。 
足を踏ん張らない状態で手を伸ばすと相手は踏ん張れずに足が浮いてくる。 
この稽古にもずいぶん興味を持っていただけたよう。 

さんざんやっている稽古だが、Wさんにとっては新鮮だったようで好評。 
ただ新鮮であるというだけではなく、普段の稽古に繋がる部分を発見されたようでこれは紹介したかいがあった。 

■浪之下 
中国武術ではどう使うかという話はおいておいて、これはこれで面白いという事でやはりWさんと一緒に稽古。 
お伝えしたポイントは2つ 
・相手に決して寄りかからない 
・手と身体が一緒に沈む 
なかなかいきなりは難しいが、身体が真っ直ぐというのをお伝えすると重さが増した。 

■辰巳返し 
Wさんに受けていただく。 
上がるには上がるがまだ、手と身体が一致していない。もっと一緒に動きたい。 
・手を使わない 
・腹筋ではなく背中側が働く 
・飛行機が離陸するように斜め前へ 
Wさんもやってみるが、難しそう。いきなり出来たらびっくりしてしまいますけど。 
お辞儀した状態から手と身体の位置関係を変えずに起きあがってもらうと、”手を使わない”という感触を味わっていただけたよう。 

■前蹴り 
前蹴りをどうするかという話になった。 
突き・蹴りの稽古はしていないので、今の感覚で動くとという前提でやってみた。 
・前重心で立つ 
・足を出すが、のし掛かるのではなくただ前に出す 
・出した足で自分が後ろに飛ばされるつもりで動く 
Wさん曰く「うまい人にやられた時のふわっと浮かされる感じが出ている。」とのこと。 
「正面押し」の足バージョンという感じです。 

■手をクロスさせて上に下に 
中国武術の稽古の形。 
お互い向かい合って手を伸ばし相手の腕と絡まっている状態で、上か下に相手の手をどかして次の動きに繋げるというもの。 
ここでは「先端から動く」をご紹介。 
相手に触れている腕の場所は気にせずにとにかく先端(この場合は指先)から動くと、相手は止めることが出来ない。 

中国武術 
ちょっとだけ聞けた中国武術の話し。 
・相手とぶつからない動き 
・踵に薄紙一枚挟むように立つ(前重心) 
・踏ん張らない 
文字にすると私が普段の稽古で意識していることに通じるものがありそう。 
今回は私ばかり話してしまったようなので、次回お会いしたときは中国武術の稽古についても質問してみよう。 

■斬り込み入り身2 
常連のI上さんが後で”肘から先はない”という説明を思い出してみると威力があがるというのを発見。 
試してみると今まで詰まりの原因となっていた力感がスッとなくなった。 
”下水道の原理”の理解には至っていないが、”大きな手のひら”と言われていたころの説明が今頃になってしっくりしてきた。 

■納刀 
太刀奪りの稽古になるとうことで紹介されている形。 
廊下など横幅が狭い場所での納刀法だそうです。 
「出来るようになりましたか?」 
(ドキッ) 
「こうですか?」 
無謀にも甲野先生にやってみせる。 
「フフッ、そうじゃない。」 
笑われてしまった。 
精進します! 
剣の稽古も増やしたいなぁ。 

■太刀奪り 
出来かけ?出来かけまで行ってるかなぁ。 
自分ではまだまだ足りない感じ。 
もっと大きく速く動きたい。 
そのためには小さく速くをたくさんかな。 

■浪之下2 
マスターK磯さんの浪之下。 
どういうことか?持った時点でもう重いwww 
・右足にも左足にも偏らない 
・偏りそうになった方の足を浮かせる 
・結果足裏は均等になる 

■手裏剣 
なかなかお目にかかることのない手裏剣が見れるのがこの稽古会の特徴。 
刺さり方がきれい。 
最近またさらに手を使わずに身体全体が少しずつ参加することで打てるようになってきたとのこと。 

■ラガーメン 
ニュージーランドにラグビー留学をしているY君、来ていたなぁ。 
何か掴んでいってくれたらいいな。 

■打上げ稽古 
ここで先生が新発見。 
まだ名前がついていない手の内(後ほど「角成の手の内」と命名される)で柔道で組まれた状態から相手を崩す技の威力が格段にあがるというもの。 
柔道もされているK磯さんがあっさり崩されていた。 
私も受けさせてもらうと、、、危ない。 
相手と距離をとろうと腕を突っ張るほどに危険な崩れ方をする。 

たくさん稽古できた。 
練習は超楽しい! 

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