2012年初稽古「鏡写し」@甲野善紀(BULINK主催)東京武道館での講習会


行くと決めたら行く。開場直後、一番乗りで到着した東京武道館。
甲野善紀先生の講座の話。

広々とした会場で股割り、腰割り、プッシュアップ、ローリング。
ローリングが固いので呼吸を意識して動く。
左肩が固い。どんどん動いてリラックスして行こう。

この日は甲野先生の周りでちょこちょこと色々なことをたくさんやった。
鏡写しの説明が意外と好評だったよう(後日、Twitterでの稽古メモを見たK磯さんも以前から同じ感覚で説明をしているという話が聞けた)。
私の場合は、『受け』の感覚で感じていた事であったが、技をかけるときも相手に写るというのを中島先生から聞いて(これは面白い!)と思っていたのだ。
ここ最近、技を受けたときに受け取る情報が多くなっているのを感じていて、ますます『鏡写し』がしっくりきていたところ。



■蹴らない動き
ニュジーランドにラグビー留学している高校生Y君に質問されて、『太刀奪り』から「蹴らない動きってどうやるのですか?」という話しに。
いきなり『太刀奪り』ではやらなければならないことが多すぎるので「倒れながら進む」と「膝抜き」の説明。
誤りやすいところだけをポイントとして説明した。
・ただ倒れる
→倒れるときに倒れる反対側に重心を移動しない
・膝は常に柔らかく
→膝を抜いた後の着地で踏ん張らない

途中でJ会のN本さんが説明に加わったのでそこからはおまかせw


■鏡写し
股関節の場所を示しても位置が良くわからないというY君に股関節から崩れる技で位置を示す。
技と言ってもY君の両手を持って、私が股関節を折り畳むだけですが。
何となく(無理やり?)わかってもらえて、せっかくなので色々と体験していただいた。
・相手と自分は鏡写しの関係にあること
・相手の腕・肘・肩・背中・腰・脚のどこで力んでいるかはそのまま伝わってくること
・力みだけでなく緩みも伝わること
・膝を抜いて膝の場所
・股関節で畳んで股関節の場所
今回は「写して崩す」で股関節の位置を説明したが、『鏡写し』では他にも「写さないで防ぐ」「写った技を味わう」のようにも応用できる。



■蹴らない動きの検証
ラグビー青年Y君と向かい合って押し合う。
私が歩いてくるのをY君が止める形。
私が踏ん張って行こうとすると私の方がちょっと厳しい。
踏ん張らずに歩くとY君ががんばっても止めづらい様子。
ちなみにY君はスクラムを組まないポジション。

ちなみにY君には稽古後のファミレスで半身動作研究会と構造動作トレーニングを紹介しておいた。
皮膚と井桁を体験してもらって「これの稽古法を教えてもらえるよ。」と紹介したところ、相当興味を持った様子。
ニュージーランドに戻るのが今月末。あと何回稽古に出られるかというところだけれど、色々体験していってもらいたい。
(すでに参加されたとのこと、行動が早いね)

蹴らない動きはN本さんとも押し合いをやってみた。
私の重心位置は丹田の位置あたりまで下がっているとのこと。それでもN本さんは止まらない。
重心位置を床まで下げているということなので、私もそのつもりでやってみると拮抗した。
さらにN本さんがふわふわの状態で動くというのを加えるとまた止まらない。
色々組み合わせて強力になっていくというのも面白い。


■太刀奪り
はじめてお会いした新陰流(だったと思う)の方と太刀奪りの稽古。ゆっくりと真っ直ぐ振りおろしていただく。
それでも難しい。ゆっくりでも動く前から間に合わない。


■斬落し⇒斬込み入身
稽古後はこんど出版される著作の取材だろうか、撮影もあり先生を囲む輪が消えない。
隙をみて『斬落し』をリクエストしたが、「これは入り身のやつでしょう。」と訂正された。
下水道の原理で動かれている技って『斬落し』ではなく『斬込み入身』だったんですね。
感覚はいただけたが、再現は難しいなぁ。
なぜつまってしまうのだ。

N本さんにリクエスト。
色々やり方を紹介していただく、崩れる方向というのがあって、

I上さんと稽古していて、『大きな手のひら』と言われていた以前の喩えが今でも有効だという話しになった。
身体全体が大きな手のひらになってそれが動くというもの。
N本さんの解釈では『軌道』。受けてみると確かにぶつからないところがある。
どうやって先生の動きからそれを読みとっているのか尋ねてみたところ次の答えが返ってきた。
・先生の状態
・相手の状態
・相手の崩れ方
稽古を進めていくと色々見えてくるようです。
ところでN本さんはJ会の支部をまかされることになったそうです。おめでとうございます!!

講座後に現れた韓氏意拳の光岡先生も交えてファミレスでお食事。
武道必修化について、光岡先生が「地元の流派を必修にしたらいいのに。」と冗談まじりで言われていたが、これは本当に面白そう。
習いたい流派じゃなかったら転校しちゃったりして(笑)
他にも色々とお話を伺うことが出来たが、どうも話が物騒な方面に偏っている。
右手を使うときの左手というか身体全体のありようについて甲野先生から又聞きすることができた。
参考になるなあ。

帰る間際、I田女史に「肝臓に気をつけて」とのご忠告をいただく。心配していただいて申し訳ない。
怒りのストレスは物言わぬ肝臓に貯まるのだそう。
仕事以外ストレスは無いので本当に注意しないと。
まてよ、深夜ラーメンも牛丼も肝臓に悪そうだな。
まずはこっちからか!

コメント