正面押しの稽古


半身動作研究会の稽古メニュー。
今回は『正面押し』。

この前紹介した苦手の『柾目返し』よりも感覚的には簡単。
しかし形はシンプルながら同じ形のまま目的を変えて柔軟に稽古が出来るという優れもの。

座りでも立っても出来るこの稽古のやり方。
・向かい合って『取り』は小さく前へならえ、『受け』は相手の腕の手首に近いところを掴む
・『取り』は小さく前へならえから普通の前へならえの状態まで手を伸ばす。
『受け』が抵抗なく後ろへ崩れればOK。
この時、重要なのが肘をピンと伸ばして受けるという事。受ける側がフニャッとしていると何も起きないので稽古になりません。

この稽古で言われるのは、
「手だけ伸ばす」
ということ。
これが出来ずに身体が前のめりに出てきたり、肘や肩で押してしまったりするとぶつかりが生じてうまくいかない。

「受けの稽古」日記でも触れましたが、『受け』によって色々な稽古が出来る。
・先端から動けているか
・腕、肘、肩は力んでいないか
・背中・腰は力んでいないか
・脚が踏ん張っていないか
・などなど

”『受け』によって”の部分がまさに『受け』の稽古になるのだけれど、どう受けるのかについてはまた別の機会に書いてみようと思います。

下は野田古武術の会で行われた動画。
この時は”構造動作理論による腕の使い方”に着目して稽古しているので、開始状態でわざと力こぶが正面を向くように強調した形になっているようです。
普段の『正面押し』の稽古では自然に小さく前へならえをやればOK。


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