手裏剣試行錯誤(水天宮自主稽古会)稽古法

水天宮で一人と言えば手裏剣である。 
この日は用事があって1時間ちょっとだけ稽古。 

まだまだ試行錯誤中だが、毎回新しい発見があるというわけではない。 
これまでの稽古の延長で精度をあげていく段階にあるようだ。 
現段階での手裏剣の稽古法を書いておこう。 
なお、この手裏剣稽古の進め方は、私のオリジナルで誰かに教わったわけではない。 
他に効果的な稽古法や面白い稽古法をご存じの方がいたら是非紹介していただきたい。 
・手の内は固定(甲野先生に教わった手の内) 
・直打法に絞る 
・ひたすら打つ 

打った後は、刺さり方(刺さらない場合は的への当たり方)を確認する。 
・剣が上を向いていれば飛距離に余裕があるので距離を拡げる(回転せずに的に当たった場合も同様)
・剣が下を向いていれば飛距離が足りないので、距離を縮める(90度以上、回転して的に当たった場合も同様) 
この方法により、刺中の頻度をあげて、距離と手裏剣を打つ感覚を一致させる。 

目安 
・音 
直打法に必要な抑えがきいていると、手裏剣を打った際にシュッという音がする。手で手裏剣を押してしまった場合は手裏剣が抜けないので音が聞こえない。 
剣がささらない場合は距離の調整は後回しにして、この音が聞こえるかどうかを目安に稽古する。 
・軌跡 
直打法の軌跡を通って、剣が飛んでいるかどうか。左右のぶれもないほうがきれい。 

注意点 
・捻らない 
 手裏剣が左右にずれる、左右に傾いて刺さる場合は、身体の捻れを確認すると良い。 
・前のめりにならない 
 飛距離が伸びない場合は前のめりになって剣を押していないか確認すると良い。 

威力 
・直打法の軌跡を通り、やや上向きの状態で的に到達すること 
・手を振り下ろす速度が速いこと 
・手と身体が連動していること 

飛距離 
・抑えがきいていること(なるべく長く剣に触れる感じ) 
・手を振り下ろす速度が速いこと 

と思ったら、やはり書いておきたいほどの進展もあった。 

構造動トレーニングの姿勢を取り入れたものだ。 
姿勢を作って、威力はそれにまかせるという発想。 
基本ポーズを取った後、特に背中の感じを大事に動くというもの。 
これだけで剣に威力が乗ってくる。 

ここからまた思わぬ展開があった。 

姿勢をキープする意識が力みに繋がってしまい剣がうまく飛ばない事がある。 
威力と飛距離は振り下ろす速度と書いたように、確かにそれも関係するのだけれど、稽古中に速度に囚われると行き詰まる恐れがありそうだ。 
というのも、姿勢に威力をまかせるようにして速度は考えずに力感なく手裏剣を打つようにしたところ、今までよりも楽に同じ距離が通るようになったからだ。 
速度は出ていないが、身体から”こっちで稽古しろ!”という声が聞こえて来そうなほど力感がない。 
距離も3間を超えるとその日の調子のようなものにも左右されたのだが、この力感なく打つ感じはそれがない。 
空間の制限があって試せないが、もっと離れても行けるのではないかという感じすらしてくる。 
直打法の軌跡がゆっくりときれいに確認できるので、速度はそれほど出ていない。 
しかし、刺さった時の音からすると威力は十分に出ているようだ。 

これだー!と思ったところで時間切れ。 
また今度試すことにしよう。 

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