鹿島神流 裏太刀(Ura-tachi)の手順を書き起こしました

勉強のために鹿島神流の動画を見て手順を書き起こしました。

https://youtu.be/jPQHjLtEMXs?t=935
 裏太刀は15:37から

基本太刀は5本でしたが今回は10本でしかも動きが複雑。
やりがいのある見取り稽古です。

裏太刀 Ura-tachi
1 面太刀付 Men-tachi-zuke
2 袈裟太刀付 Kesa-tachi-zuke
3 胴太刀付(続飯太刀) Do-tachi-zuke
4 下段籠手止 Gedan-kote-dome
5 虚太刀籠手斬 Kyo-dachi-kote-giri
6 続飯付 Sokui-zuke
7 見切剣中体 Mikiri-kenchu-tai
8 直体中剣 Naori-taichu-ken
9 袈裟斬袖摺 Kesa-giri-sode-suri
10 燕飛剣 Enbi-ken

基本太刀で説明した動作の説明は端折ってます。
仕太刀…制する側
打太刀…制される側

裏太刀 Ura-tachi
1 面太刀付 Men-tachi-zuke
 双方座礼、座ったまま構える、立つ
 お互い左足から3歩下がり、4歩目で右足を左足に並べる位置に引いて立つ
 打仕太刀は左足を引き、右上段に構える
 仕太刀は右足を出し、右下段に構える
 双方左足から相手に向かって歩を進める
 3歩め、双方右足を大きく踏み出して間合いを詰める
 打太刀は上段から振り下ろす
 仕太刀は前に出す剣に隠れるように身を低くしながら打太刀の小手に剣を付ける
 仕太刀は低くした姿勢を戻しながら剣を打太刀の小手に付けたまま押し込み中段の構えで制する
 押し込まれた打太刀は剣を右後ろに弾かれる格好で右足を引く


2 袈裟太刀付 Kesa-tachi-zuke
 構えから3歩進むのは同じ
 3歩め、打太刀は右足を大きく踏み出して間合いを詰め、上段から振り下ろす
 仕太刀は3歩めを右前方向に大きく踏み出して間合いを詰め、打太刀の左小手あるいは両手の間の柄に剣を付ける
 仕太刀は打太刀の小手に剣を付けたまま剣を躱し打太刀の左前の位置に入る動きで剣を上から制する

3 胴太刀付(続飯太刀) Do-tachi-zuke
 構えから3歩進むのは同じ
 3歩め、打太刀は右足を大きく踏み出して間合いを詰め、上段から右袈裟に振り下ろ
 仕太刀は仕太刀の剣を斬り割り、打太刀の剣を左下前に制する
 仕太刀は低い姿勢のまま打太刀の小手を制し、続いて姿勢を戻しながら打太刀の正面に剣を構えて圧力をかける
 打太刀は仕太刀の圧力で右下段に剣を下ろしたまま右足を後ろに退く
 
4 下段籠手止 Gedan-kote-dome
 構えから3歩進むのは同じ
 3歩め、打太刀は右足を大きく踏み出して間合いを詰め、上段から振り下ろす
 仕太刀は3歩めを前方向に大きく踏み出し身を低くしながら間合いを詰め、右下段から時計回りの軌跡で剣を上げ、打太刀の右小手に剣を付ける
 仕太刀は低くした姿勢を戻しつつ、剣は打太刀の小手に付けたまま時計回りの軌跡で剣を下げ上から制する
 打太刀は剣を体の左横側に押し込まれ体制を崩される

5 虚太刀籠手斬 Kyo-dachi-kote-giri
 構えから3歩進むのは同じ
 双方、右袈裟を打ち合わせる
 続いて打太刀が左袈裟に切り替えて斬ってくるところを仕太刀は左足を斜め左前に踏み出しつつ左袈裟に入り打太刀の剣をかわしながら相手の小手を斬るように剣を振り下ろし、仕太刀の鳩尾あたりに切っ先を向けて制する

6 続飯付 Sokui-zuke
 構えから3歩進むのは同じ
 打太刀は3歩目中段突きで間合いを詰める。
 仕太刀は右足を前に進めながら左に体を開き打太刀の剣を上から制する。
 仕太刀は身を低くしながら右斜め前に右足を進める。このとき上から押さえていた剣の圧が弱まる
 打太刀は剣の圧が弱まるのを受けて、これを外して上段から斬ろうとする
 仕太刀は打太刀の左側に進みつつ、上段に抜く打太刀の剣の下から小手に付ける。
 仕太刀は下から付けた剣を小さく時計回りに打太刀の左側に振り下ろして上から小手を制する。
 簡単に書くと打太刀の突きを位太刀で左に外し、打太刀が上段に抜いてきたところを面太刀付で下から小手に付ける後は同じ。

7 見切剣中体 Mikiri-kenchu-tai
 構えから3歩進むのは同じ
 3歩目仕太刀が一瞬早く間合いを詰めて上段から振り下ろす。
 打太刀は上段に構えたまま後ろに引いて仕太刀の剣をかわし、剣を振り下ろそうとする
 仕太刀は後ろに引いた打太刀との間合いをさらに詰めながら振り下ろした剣を打太刀の顔の位置まで上げて動きを制する

8 直体中剣 Naori-taichu-ken
 構えから3歩進むのは同じ
 仕太刀上段から振り下ろす
 打太刀はこれを左にかわそうと3歩目を斜め左前に踏み出す
 仕太刀は打太刀の変化に対応して振り下ろす剣を打太刀の剣に付け、右小手に付けながら右を向きその勢いで打太刀を押し込んで制する

9 袈裟斬袖摺 Kesa-giri-sode-suri
 構えから3歩進むのは同じ
 打太刀上段から振り下ろそうとする
 仕太刀、一瞬早く間合いを詰めて右袈裟に斬りおろす
 打太刀、これを察知して右手を剣を持ったまま上へ、左手を柄から下に離し、体を後ろに引いて避ける
 仕太刀、右袈裟を避けられたところをさらに右足を斜め前に踏み込んで前進しつつ返す刀で打太刀の右小手に付けてやや前に進みながら上から押し込む
 打太刀は片手ではこの圧に耐えられず下に潰されながら左を向くように詰められ後ろに左足を引く。


10 燕飛剣 Enbi-ken
 構えから3歩進むのは同じ
 3歩目、仕太刀は打太刀よりも早いタイミングで上段から振り下ろす
 打太刀はこれに反応して斬り止めようと同じく上段から振り下ろす
 仕太刀は左斜め前に踏み込みながら剣を下げてこれをかわし下げた動きを止めずに上段から打太刀の頭上に振り下ろす
 


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