Oさんに貸していただいている人形町の稽古場で久しぶりに手裏剣稽古会を開催した。
今回はいつもより早めに案内を出したが参加表明は日本拳法経験者のSさんのみだった。
月曜日のせいか、手裏剣がマニアックすぎるせいかはわからない。
一人でもやるのだがなるべく皆さんが参加しやすいという水曜日で企画したい。
と言うより柔道の投げ技全般に当てはまる進展だ。
Sさんからはいつも率直な感想をいただけるのでありがたい。
・背ぽねを掴む感覚
・洗濯物を干すように張りを持たせる感覚
・相手の左右半身を同一体として扱う感覚
・左が引いた分、右が押し、右を引いた分、左を押す感覚
大きく崩されるのにそれに気づきにくいという面白い質でもある。
柔らかい稽古も成り立つし、強力に投げる場合にも有効だ。
さらに送り出すにも方向があり、崩れやすいようなのは横後ろ方向だ。張りを持たせて引き手の動きと連動させるとゆっくり動いても初動が捉えられないまま大きく崩れる。
『空気投げ』はもちろん、特に『内股』の入りの理解に繋がった。
両手で相手を吊り上げるようにしながら胸を合わせる崩しについて、わたしは相手を引き付けて胸を合わせるのかと思っていたが、吊り上げるときに横方向に張りを持たせて、それを回転させるようにしながら胸を合わせると大きく崩れそうだった。
手裏剣を稽古するつもりできたのだが、思わぬ収穫だった。
持ち方を変えて、手のひらを滑らせるのではなく筒から飛び出すイメージで打っているという。
歩きながらの乱れうち、逆袈裟も刺さる。
釘状の頭がついたタイプの手裏剣は滑らせる打ち方では引っ掛かって回転してしまうが、Oさんはこれも見事に刺していた。
動きながらでも、ジャンプしても、回転しながらでも、常に軸が立っていてそれを基準に打つので無理な体制でも刺さって当たり前になったそうだ。
体が変われば動きが変わる。
身近でこのように進展されると、ならば自分もと希望が見えてくる。
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