謙譲の美徳

Twitterで謙譲の美徳について呟いたら甲野先生からリプライをいただいた。

エネルギーだけを相手に伝える技法『謙譲の美徳』は、動いているものが急激に止まることによってエネルギーを発生させる甲野先生の『石鑿の原理』に通じるものがある。柔道の組手では前後方向に使うがこれはビリヤードで球を弾くのと同じ。これを投げでは上下方向にも使いたい。

甲野先生
現在私の技の研究のメインになっている「響きを通す」は、1月30日に田島さんがメールマガジンの動画撮影のため来られた時の研究稽古が、この動きを研究し始める最初のキッカケだったと思いますが、おそらく「謙譲の美徳」も、これに気付く要素の一つだったと思います。

「響きを通す」は、昨年広島の講習会で気付いた「楽遊」も参考になったと思います。そして「渡り立ち」、暮れギリギリに金山氏との稽古で気付いた「飛び降りよう、跳び上がろう」を一緒にした「ようろう」、そして田島さんに字を決めてもらいました「一ツ成り」。

この「一ツ成り」から「覇風」「郭息法」、そして「津波」と、ボラやスズキ、ブリといった出世魚のように術理の名称も変わってきて、今は「響きを通す」ですが、今後さらに名称が変わるかもしれません。ただ、その時は別の要素も加わって、術理そのものも枝分かれしてゆくのではないかと思います。

どうなるにしても、いままで松聲館の技法開発に多くの貢献をしていただき、感謝しております。今後田島さんのライフワークである「空気投げ」の研究が、さらに深化されることを祈っております。

ありがとうございます。私が空気投げ研究を進めらているのは、甲野先生から目の前で進化する技だけでなく稽古への取り組みかたを学べたこと、さらに先生を通じた数々のご縁に恵まれたおかげです。このご恩は研究の成果でお返ししたいと思います。



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