柔道で一番役に立つ技は何だろうか?
勝つために役立つ技と考えたら誰でも聞いたことがある背負投か大外刈か内股あたりか。
見落としている技があるかも知れない。
そもそも柔道技は何種類あるか?
日本柔道連盟によると投げ技が68本、固め技が32本で全部で100本ある。
https://www.judo.or.jp/what-is-judo/judo-waza/
これ以外にももともとあったが禁止になった技や制定技に無いものも含めるともう少し技数は増える。この中から最も役立つものを1つ選べるだろうか?
そもそも投げ技が役に立つ場面があまりおもいつかないかもしれない。
私も柔道練習以外で投げ技を使ったことはない。思い返すと関東で大雪が降って家の前の道路を雪かきしたときは雪を捨て身技の要領で飛ばしてみると楽だったが年に一度あるかないかの機会なのでこれで一番役に立つとは言いにくい。
では何だろうか?
以前から言っているがそれは「受け身」だ。投げ技ではないが柔道で最初に習うもので投げられても怪我をしない技術のことだ。
この「受け身」が柔道で習う動きの中では断トツで一番役に立つ。
私の経験でも中学校のマラソン大会でアスファルトを走っていて、集団の中で足が引っ掛かり転倒してしまったが、
転倒する勢いで前回り受け身を取ってそのまま起き上がって何の問題もなく走り続けられたし、
高校サッカー部でタックルを受けて転んだ時も受け身が助けてくれた。
大学時代によくいったスキー・スノーボードでも受け身の技術のおかげで転倒時に頭を打った記憶はない。
大人になってからも転倒の危機を何度も受け身の技術に救われている。
受け身には怪我を防止する効果だけでなく、ほとんどのスポーツの上達を助けてくれる効果もある。
例えばスキーやスケートは転倒が怖くて体がかたくなってしまいそれがバランスを崩す原因になってしまって、
なかなかこの悪循環から抜けられないが受け身を身に着けていれば転んでも大きな怪我をしないという安心感から
転倒による恐怖心からくる緊張を軽減出来る。
スキー・スケートほどではないにしてもサッカーやバスケットボールなど転倒の可能性があるスポーツでは無意識に転倒による恐怖心からくる緊張が生じて意図せず動きが硬くなってしまうことがある。
このような場合でも受け身は効果を発揮してくれる。
転んでも大丈夫という安心感はのびのびとしたプレーを引き出してくれるのだ。
特にスポーツをしないという人やお年寄りの方にもすすめたい。
道路の段差、滑りやすい床、足元に落ちている空き缶やペットボトルなど日常生活にも転倒のリスクは多く存在する。
転んでも大けがをしない受け身が出来るか出来ないかは大きな差だ。
特にお年寄りの場合は怪我が長引く傾向にあるので
柔道の投げ技を身に着ける必要はないが、受け身は身に着けておいて損がないばかりか得しかない技術だ。
受け身は今から習える場所を積極的に探してでも身に着ける価値がある技術です。
柔道教室がなくても投げのある武道・格闘技では必ず受け身を身に着けます。
興味を持った方は探してみてください。
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