下原道場特別企画『古流柔術 竹内三統流に触れる』

先日開催した空気投げセミナーに竹内三統流を調査・整理されている河野真通先生が参加され、有難いことにご縁が出来た。


竹之内三統流は、熊本藩で伝承されていた柔術を中心とした日本武術の流派で、3系統の竹内流を学んで開かれた事から名付けられた流儀と言われている。

Wiki:竹内三統流

あの伝説の柔道家木村政彦や、後の十段佐村嘉一郎も学んだ流派とあって、柔道との縁も濃い。


河野真通先生と連絡を取り合っているうち、下原道場で竹内三統流の講座を開いていただけることになった。

講座では初伝の概要と一部の形を実際に練習させていただきました。

竹内三統流の形は、鍛錬にもなり、安全に受け身と投げを身につけつつ、段階的に高度な技術を学ぶ構造を持つ優れた構造になっており、時を超えて技を伝える形の威力を身をもって知ることができました。

流派の形や古流のえげつない投げ技にも驚いたが、還暦を超えたとは思えない技のキレにも驚かされた。

私を軽々と持ち上げて歩き回り、座った姿勢から後方に一瞬で大きく飛びのいたり、逆に一気に間を詰めてきたりと、自在に動かれていた。

形の動きは体に染みついているので今でも動けるという事だそう。鍛錬の賜物ですね。



稽古のメモ

・捨身技と受身の練習の融合

・柔道の抑え込み技について

 仰向けに抑えている技をうつ伏せの相手にかけると抵抗できない抑え込み技になる。


・持ち上げて投げる技を段階的に習得する

 持ち上げる

 持ち上げて歩く

 持ち上げて歩いて投げる

 持ち上げずに投げる

 捨身で投げる

 反身で投げる


・一本背負い投げ

 当て身を入れてから投げる

 当て身と蹴りを入れてから投げる

 投げられながら蹴りを入れる

 受けが両足で着地、取りが引き上げて受けの体制を戻し、

 受け取りを交代して一本背負投。受けが両足で着地、、、これを繰り返す。

 着地はつま先側で行う。踵で着地してしまうとダメージが大きい。


・形が進むにつれて攻防がやり取りが増えていく形。

 投げ、返し技、防ぎ、返し技というように順序立てて技術を習得できる仕組みになっている。


・形

 受け 釣り手を持つ

 取り 左足を右前に踏み出しつつ、左手で目の横をつく、受け釣り手を離す

 取り 右足を軸に右回りに展開し、受けの正面を向く ※ここで正面、横、後ろにつくパターンあり

 取り 左足、右足を前に進めて受けに近づくとともに両腕で受けを抱える

 取り 受けを持ち上げる

    慣れてきたら最後の手順で受けを持ち上げて数歩あるく、10歩あるく、ひっくり返して下ろす


 後ろから持ち上げようとする手順で

 受けが体を落として耐える

 ここから受けが腰投げにいく

 あるいは取りが腰投げを受けながら捨て身をかける

 さらに腰投げを受けてそれを捨て身技で返す


 捨身技

 釣り手で肩越しに背中を掴む、引き手でお腹を押して前屈みにさせながら斜めの軸で回転して投げる


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