皮膚を操作する@ワンテーマ講習会

最近の書きたい日記ラスト。
中島先生のワンテーマ講習会「皮膚を操作する(接点圧力/臨界圧力)」に行って来た話。

技あり企画に『皮膚』が初めて登場して以来、是非とも参加したいと思っていたがやはり参加してよかった。
これは楽しい!
触るだけで崩れていくのだ!!
触られるだけで崩れてしまうのだ!!
『抵抗する気がおこらないまま崩される。』と書いたほうが私が感じている面白さが伝わるかもしれない。

接点圧力系の稽古でやる技は有無を言わさず崩すような強力な技ではなく、どちらかというと何というか「崩れてもらっている」という感じのおとなしい技だと思います(だいたいそうですけど)。
しかし、受けていて面白いし、楽しいし、何より心地よい!
”相手を崩す”結果だけを求めてもこの感覚には辿り着けない。
私はこういう技が出来るようになりたいのです。

稽古内容はこれまでやってきたものがほとんどだったけど、特集となるとまたひと味違ってくる。
この日は何だか調子が良かった。何かを掴んだか?!ゆあん(byNさん)度がUPしたような。

こういう稽古です。
(動画はKさん撮影)
http://www.youtube.com/watch?v=1Wyky8Zr9VI


ここから下はだーーーっと、稽古のメモ。
しいて欠点をあげれば、導入編でやる基本稽古がけっこう地味なところか(笑)
■基本稽古1
立っている人の手を自分の掌に乗せ、そのまま上下に動かすと、相手が前傾してくるポイントがある。
動き始めても接触面(皮膚)の圧が変わらないようにしているとどんどん前にでてくる。

■基本稽古2
椅子に座っている人の手を自分の掌に乗せ、そのまま上下に動かすと相手が前傾してくるポイントがある。
動き始めても接触面(皮膚)の圧が変わらないようにしているとどんどん前にでてくる。
相手のお尻が椅子から離れそうになったら上方向に導いてあげると相手が楽に立てる。
上に導くのが早すぎてはお尻が重くて立てず、遅すぎては寄りかかられて立てなくなってしまう。
ふっと軽くなったとき、相手のお尻が浮いたとき。

■ゲーム
向かい合わせで、相手が差し出した掌に自分の掌を重ねる。
相手が手や身体を動かすのに対して、接触面の圧力が変わらないようについていく。
手全体がリラックス出来ていると、相手が手だけを動かしたときに身体が過剰に反応することなく手だけでついていける。
一緒に組んだ卓球をやられているおじさまの肘が見違えるように柔らかくなった。
陽紀さんに聞いた目をつぶるとよけいな力が入らないという方法が良かったみたい。
さらにこのゲームの後、皮膚系の技で崩れにくくなる人が続出(笑)
取りにも受けにも、感覚を磨く良い稽古になったようです。

■正面押し@皮膚
だんだんそれっぽい形で。
相手が差し出した両手を掌に乗せ、皮膚を張るところまで手だけを前に出す。
このとき弱すぎれば皮膚に遊びが残り、強すぎればこすれて滑ってしまう。
ちょうど皮膚が張るところまで手を伸ばすと相手が後ろに崩れ始めるので、
接触面(皮膚)の圧が変わらないようについていく。

■互い違いに触れる@腕
相手が差し出した片手を掌に乗せ、皮膚を張るところまで手だけを動かす。さらにもう一方の手を同じく相手の手に触れて、皮膚の張りが互い違いになるように触れ続ける。
すると相手が動くので接触面の圧を変えないようについていく。
相手の皮膚に沿うことと、互い違いに動かすのがポイント。
片手よりも誘われやすいかも。

■互い違いに触れる@身体
・右肩と左肩。
・肩の左前と腰の右後ろ。
・左膝の裏と左肩の前。
・右肩の前と左膝の後ろ。
などなど。
触れるときは相手を動かそうとせず触れるだけ。
触れたときにほんの少し発生する相手の動きに離れずについていく。
あとは崩れやすそうな方向になるように触れる。
私の場合は、相手に触れる右手と左手が、相手の身体の対角線になるようにすると崩れるときに楽そうな気がするのでそうしています。

■シャツで触れる
ポイントはシャツが伸びないように。
シャツをほんの少し皮膚と平行な方向に引っ張ると、
摩擦で相手の皮膚がシャツとこすれる。
こすれるときに発生する相手の動きに(シャツが)離れずについていく。

■肩をなでる
肩もみをしてあげるような形の手で後ろから相手の肩に触れる。
指先を上方向、掌を下方向に動くように触れると相手が後ろに倒れてくる。
倒れるまま離れずについていくと、自分に寄りかかる方向に倒れてくる。
掌で肩胛骨の裏に向かって触れるようにすると、相手は下方向に崩れていく。
久しぶりにSさんの技を受けてたら、以前と比べてかなり良い感じになっていてびっくり。
以前と比べて粘り強くなったというか、あきらめが悪くなったというか。
「ダメだー」になりづらくなりましたね。

■しなだれる
正座をしている人の腿を外側から皮膚の方向に触れると横座りになる。
グイグイ押して横座りにさせるのと違って、何となく横座りになってしまうところがポイント。

■課題みたいなもの。
皮膚の稽古は繊細な感覚が要求される。
他の稽古ももちろん繊細な感覚でやるにこしたことはないと思うのだけれど、
何というかこの稽古は初期の初期の段階からこの感覚を要求するのだ。
だから相手が感覚の良い初心者で自然と自分の良い位置を感じて動けるような人だと、追っかけっこが始まってしまう。
座りでやればこの状態を避けやすいかも。

それから私の永遠のテーマというか、1年半稽古をしていて何となくでも出来た感じをほとんど感じたことのない技である『柾目返し』を皮膚を手がかりに稽古したい。
座りで膝の上に乗せた手を上から押さえられるこの形で、
皮膚感覚の動き(骨と平行方向)が出来れば私としてはかなり苦手意識から解放されるだろう。
辰巳返しのように股関節をきかせて上にあげる方法は、
形としては同じように見えるが、中身はまるで別物。
皮膚で動きたいのです。皮膚で。

■おまけ
最近YouTubeにKさんが動画を紹介していたのでご紹介。
地味編(笑)
http://www.youtube.com/watch?v=wyMfkNtOHgM

徐々にそれっぽく編(解説付き)
http://www.youtube.com/watch?v=dATbqoPtcJs

片手編
http://www.youtube.com/watch?v=jb1tOTRMjns

互い違い編
http://www.youtube.com/watch?v=1Wyky8Zr9VI


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