小指!@第1回構造動作トレーニング(MATAWARI JAPAN)

骨盤おこしセミナーは、今回からMATAWARIチャレンジの回と基礎トレーニングの回に分けて開催され、名称も改め『構造動作トレーニング』として開催された。
基礎トレーニングにしようか迷ったが、第22回まで開催された骨盤おこしセミナーで基礎編についてはおさえている(はず)なので、第1回目の今回はMATAWARIチャレンジの回に参加。

■MATAWARIチャレンジスタート
とはいっても初参加の方もいらっしゃるということで、
股関節の位置と、骨盤の傾き具合を確認するところからスタート。
初参加の頃の私もそうだったが、この日参加されたみなさんも股関節の位置が曖昧な方が多い。
英語でヒップジョイントと呼ばれる股関節の位置はお尻のえくぼの位置。
誤解しがち(私は誤解していた)だが、ビートたけしがする”コマネチ”の位置ではない。

■骨盤の傾き
骨盤の傾きは、座骨結節とよばれる骨の位置で確認する。
ペンチなどの硬い椅子に座るとお尻の下でゴリゴリするあの骨だ。
骨盤がおきている位置では着座状態で座骨結節をお尻の後ろから確認できる(触ってわかる)。
骨盤後傾では、座骨結節はお尻の真下にあり確認しにくい。つまりゴリゴリする人は骨盤が後傾しているということ。
後傾がきついと身体の前面から触った方が近い位の位置にある。ここまでくると後傾しすぎて逆にゴリゴリしない。
骨盤が後傾していると股関節が潰されてしまい、働きが鈍る。股関節が働かない分は腰椎や膝関節でまかなおうとするが、
これらの関節は股関節に比べて可動域が少ない。
股関節は人間の身体で一番大きな関節であり、その本来の可動域はとても大きなものなのである。
構造動作トレーニングでは、この座骨結節を何とかお尻の後ろ側に持ってくるようにトレーニングをするのだ。
具体的なトレーニング方法はセミナーで確認していただくのが良いのでここでは省くが、
トレーニングの名の通り、整体などでボキボキと”他力”で動かしてもらうのではなく、
”自力”で動かせるようにするというのが重要なポイントだ。
セミナーの中で中村先生は”リハビリ”と言われていたが、かつて動かせたはず・本来動くはずの関節を再び動かせるようにするためのトレーニングなのである。

■柔らかい身体問題
まずは全員でその人なりの開脚を実演。
開脚や前傾の角度も硬い・柔らかい、色々な方が参加されていた。
目を惹いたのはジャズダンスをされているという方の開脚。
180度開脚し、前傾した身体は顔・胸・お腹とも床にぺったりとついていた。
”どこが問題かわかりますか?”
当人や初参加の方が中村先生が言うこの質問に答えるのは難しい。
ジャズダンスの方の開脚は見た目に美しく、身体も柔らかく見えるからだ。
しかし、MATAWARIで目指すのはこの美しく見える開脚ではないのである。

■股関節が働く『MATAWARI開脚』
先ほどの開脚を構造動作トレーニングの開脚と区別する為に前者を『ストレッチ開脚』、後者を『MATAWARI開脚』と呼ぶことにする。
ではストレッチ開脚の問題はどこにあるのだろうか。
それは、胴体を前傾させる際の土台となる足全体に注目すると明らかになってくる。
ちょっと勿体ぶって書いてしまったが、ストレッチ開脚とMATAWARI開脚の違いは足に着目すると簡単に見分けることが出来る。
開脚から胴体が前傾していくときに、膝・つま先の向きが一緒に変わっていたらそれは『ストレッチ開脚』である。
この場合は足全体が胴体と一緒に倒れている。
つまり、足の付け根である股関節は固定されたまま働いていない。
一方『MATAWARI開脚』では土台である足とその上にある胴体を明確に区別する。その境目は股関節である。
中村先生の動画を見るとわかるが、開脚時に膝と足首の位置(踵)を決めた後、身体を前傾させてもあるところまでは土台を動かさない。
この動きが出来ているかどうかが股関節が働いているかどうかを見極めるポイントであり、『MATAWARI開脚』と『ストレッチ開脚』の違いである。

■私のMATAWARI
ひとしきり説明を受けたところで、中村先生がチャレンジャーを募集。
”やってみたい方。”
何名かの参加者が果敢にチャレンジされて、ここの課題を明確にしていった。
”あとはいませんか?”
”たいさんとか、たいさんとか、たいさんとか。”
というわけで私も『MATAWARI』にチャレンジ。
”今日はお腹をつけて下さい。”
(無理です)と思いながら、この日言われたポイントを押さえながらいざ挑戦!

結果から言うとお腹をつけるには至らなかったが、MATAWARIチャレンジ通じて今後のトレーニングに繋がる大きな収穫があった。


■MATAWARIチャレンジ
1.開脚して座骨結節を乗り越える。
開脚の角度はどうあれ、1年前は不可能だと思っていたが、今では何とか出来るようになってきた。
2.足首を背屈し、足指を握り込む。
これも以前に比べればしっかり握れるようになってきている。中村先生に足指をグイグイされても解けなくなってきた(でもグイグイは痛い)。
3.踵をキープして前傾する。
今のところここだけは気合いだと思っている。背屈が解けたり、つま先が前方向に回転したら負けだと思って頑張れるようになってきた。
4.顔は前
一応問題ないはずだが、意識しすぎると顎があがってしまい逆効果。ここは注意だ。
5.腹圧をキープ
やれるだけやっているつもり。しかし前傾が進むにつれキツくなってくる。お腹がおれると心も折れる?!
6.まず腹をつける
つかない。
”まず”と言うがその為にやるべきことが不十分なようだ。

不十分なところは色々あるはずだが、私が感じたのは(途中で痛くならなければもう少し頑張れるのでは)というもの。
私の場合、前傾がある程度進むと痛みが出てくる。
・両膝の内側
・左内腿

「痛みは動作ミスを教えてくれる。」とは中村先生の言葉。
しかし痛みでミスを検知出来てもすぐに正しい動きがわかるわけではない。
この場所が痛くなる理由について、中村先生にきいてみた。
”足の内側に力が入りすぎ。”
”小指側が全然効いていない。もっと握り込まないとだめ。”というアドバイスを貰った。
どうやら足の内側にものすごく力が入っていて、その力みが痛みを引き起こしているらしい。
(それならば)と、言われた通り小指側をおもいっきり意識して握り込んでみたところ、両膝の痛みは嘘のように無くなった。
正しい入力をすることで誤った入力を打ち消したということだろうか。
武術の稽古で無駄な力を抜くというのは取り組んでいるが、正しい入力によって誤った力みを消すというのは発想の外だった。
こんなやり方で解消できるとは驚いた。
騒音と逆周波の音を発して、騒音を軽減するヘッドホンを思い出したが、そもそも騒音が無いのが一番なわけだから、
このやり方もはじめから内側が力まないようになるのが、良いのだろう。
まあ、それはいずれそのうち。


■ショッキングだけど嬉しい話
MATAWARIでは”まず腹をつけて”と言われるが、これが遠い。
始めた頃に比べれば近づいているが、床につくようになるのはいったいいつの日か。
なんて思いながらトレーニングをしているのだけれど、この日中村先生がショッキングな言葉を発した。
”腹がついたところがスタートライン。”
(なにぃぃー!!!)
である。
遙か先に感じていた”腹をつける”が実はスタートラインだったとは。。。

”腹がついてからじゃないと取り組めないトレーニングがたくさんある。”
そんなにやることがあったとは!!
道のりは遠くなったように感じるが逆に燃えてきた。
でも千里の道も一歩から。
セミナー参加者の中には千里の道を一歩で進んでしまう人もいるらしいが、
私は短足なので、身体と対話しながらぼちぼち頑張っていこうと思います。
とりあえず小指!!

中村先生のMATAWARI動画
http://www.youtube.com/watch?v=jFyaNCkXSP0

中村先生のMATAWARIブログ
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/eni4/

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