甲野善紀「千代田武術稽古会」 太刀奪りとか正面の斬りとか

お昼の陽紀先生から続く親子講座「親編」(笑)
※お昼の甲野陽紀先生のワークショップの日記はこちら
http://vtotai.blogspot.com/2011/10/in.html

張り切って一番乗り。
受付開始から着替えて一人稽古というか、構造動作トレーニング的に身体の調整を行う。
身体の前側を縮めないように壁に向かって腕立て伏せ。
手をつける位置を段々低くしていく。システマのトレーニングにもある形だが、呼吸とかは特別意識しない。顔は前。
これで胸椎と頸椎に感じていた滞りがかなり軽くなった。

人数は少な目と聞いていたが始まってみればいつもと同じくらいの人数が集まっていた。
私はお昼は茗荷谷、夜は千代田で稽古出来るというのでこの日はただただ楽しく過ごさせていただいた。


私の最近の稽古は構造動作トレーニングが中心。
仕事が忙しく以前ほどのペースでは稽古に通えていない。

私が甲野先生に聞いた話で印象に残っているものの1つが、「自分が理解できない動きは、認識することが出来ない。」
というもの。
詳細は忘れてしまったが、確か「どこかの木登りが得意な原住民族が、そこへきた人がやってみせた逆上がりの動きを認識出来なかった。」というもの。
この話では逆もまた真で「自分が動けるようになれば見えるようになる。」という説明もされていたように記憶している。
私の中でいつの間にかその話と構造動作トレーニングが結びつくようになってきた。
動ける身体(従来比)になってくると、ある動きを見たときにその動きを構造動作トレーニングで解釈することが出来て稽古の糸口にもなるのである。


■太刀奪り@甲野先生
最近の講座では甲野先生が剣を持つ形で太刀奪りをさせていただく事が多い。
以前であればただただ打たれるために前に立つという状況であったが、少なくとも心境としては(今度はもっといい動きをしよう)というものになってきている。
甲野先生「今のはなかなか良かった。」
この台詞をいただいたので動きの方向はOK。
忘れがちな「相手の剣を取りにいく。」に気をつけよう。
フライングで動いてしまうのは、やりたい事と違う。
かといって相手が動くのを待つというのも違う。
後は動ける身体作り。私の場合は構造動作トレーニング+蹴らない動きの確認。

■太刀奪り@Kさん
質問を受けて、私なりに答える。
足の位置は?そのときの上体はどうなっている?
私の感覚では、膝抜きで動き出すのと上体の移動は同時。
後ろに残りがちな足は蹴っていなければ自動的に身体についてくる。

■リードからの動き出し@野球
Kさんの質問を受けて。
ピッチャーを見ながらの動き出し。
進みたい方向の膝を抜くと早いというのは気づかれているとのこと。
それでも残った足で蹴ってしまっている。
私が伝えて蹴らずに動き出す方法は、進みたい方の膝抜き+反対側の足裏アウトサイドを「踏む」というもの。

■1インチパンチ@Kさん
「やりましょう」1インチパンチそのものを習ったことはないので、自分でやるとしたらこんな感じというもの。
・前に進みながら触れる
・身体を構造的に腕と繋げた状態で触れる
・拳の先だけが飛んでいくように打つ

■1インチパンチ@Tさん
ジークンドー(テッド・リー)版。
・身体の構造を使う
このように説明されたが私がKさんにやった版とは違う。
リーチを精一杯のばしつつ、丈夫な構造を保つ感じか。
打った衝撃が自分に返って来る感じがする。

■振り上げ@Aさん
剣で気づきがあったというTweetが気になっていたのでリクエスト。
剣を振り上げるのを上から押さえる形。
なるほど腕の力であげるのとは明らかに違う。
背中が使えている感じだ。逆に言うと背中で対応すると拮抗する可能性がある。

■両手捧げ持ち崩し
昼に陽紀先生から教わった「鷲掴み」版を試してみるとこれは良さそうだ。
「手のひら中指付け根の窪み+先端から動く」
さらに胸鎖関節を自由にしてあげると効果が上がる。

■正面の斬り@Aさん
私が全然恵比寿にいけてないのでけっこう久しぶり。
受けていて気になった点、手が働きすぎているというのと、身体が手と一緒に移動する(=足が居着かない)ようにと指摘したが、
そのとたんにAさんの動きの質が変わった。
一方私の辰巳返し版がどのような状況で有効かを確かめる事が出来た。
Aさんにはこの勢いでさらに強力になっていただいて、私の辰巳返し版が通じない状況で稽古を進めてみたい。

■一畳相撲@Sさん
禅の人に「あたなに紹介したい人がいる。」と連れて行かれて紹介されたのがSさん。
「前から知っています。」どころかこの前の小金井でまさに一畳相撲をやったところ。
小金井の時に畳だったら崩されていたかもとう感じはしていたが、今回はそれを確認する形になった。
Sさんの爆発力と突進力はすごい。こちらが丈夫な構造を保っていても構造物ごと運んでしまうような力強さがある。
ミツバチパワー?!

■一畳相撲@Nさん
J会の熱心すぎる稽古人Nさん。
構造の丈夫さ的にはお墨付きをいただいた。
次なる課題は動きながら構造を保つというのと、
相手に崩されるかどうかわからないという状況(状態)でやってみるというもの。
何か拓けるか?!

■システマインストラクター1
K川さん登場。
甲野先生の技を受けていたが、受けがとても柔らかい。
甲野先生の技よりもK川さんの受けに注目してしまった。

■システマインストラクター2
未確認情報だが、この日来ていたKさんもインストラクターになったとか!?
そうとわかっていたら、お祝いを言いたかったが情報入手が遅かったか。

■真剣
私の目にはとまらないので、文章に出来ない。
とにかく速い。見えない。
体幹部が速く動いていることと、それが剣に瞬時に伝わっているのだろうが、
何しろそれが捉えられない。


次回の千代田稽古会、候補日は12月11日(仮)だとのこと。
また参加したい!

講座後、甲野先生から伺った話。
先人のエピソードや最近の甲野先生は色々とんでもないことも出来るようになったらしい話、NHKの爆問学問に出演される話。
ここには書けない話ばかり伺ってしまって、書けない(笑)

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