甲野陽紀「身体探求ワークショップin茗荷谷」

この日は甲野善紀先生と甲野陽紀先生の親子講座をはしご。 
まずは陽紀先生の講座「身体探求ワークショップin茗荷谷」から。 

遅れて参加すると世話人のK女史とお会いできた。 

陽紀先生の講座に出たのは今回が初めて。 
話すことはシンプルでわかりやすい。例えも日常生活に沿ったもので聞けば伝わってくる。 
しかし、シンプルであるが故に聞く人によってはそれぞれの発想の大きな手がかりになる。 
身体一つの動き方の話が、その人の考え方を一新するということもあるだろう。そんな予感がする講座でした。 


陽紀先生の説明で特徴的なのは、「決めつけない」と言うこと。 
言い直すと、講座に参加した人が「これがいいんだ!」という安易な思いこみに陥らないように注意をはらわれている。 
私が書いたメモには無いが、講座では動きの説明とセットで必ず注意点も説明されている。 
もしこのブログを読んで動きを試してみようと思った人がいたら、形だけ真似して(これでOK)という思いこみに陥らないようよくよく注意していただきたい(もちろん今回のブログだけに限った話ではありませんが)。 


■足幅と視野の関係 
”立つ”を強く意識しながら”視る”のと、 
立ちながら”視る”の違いを検証するとも言える。 
広く言い換えれば、頭で考えながら2つ以上のことを同時に行うのと、2つ以上のことを同時に行いながら1つの事に集中することの違い。だろうか。 
真っ直ぐ前をみたまま、横を通り過ぎる人をどこまで捉えられるかを計る。 
足幅を肩幅にした場合と4分の3程度にした場合と膝をくっつけるほど狭くした場合では、視野が変わってくる。 
膝をくっつけた場合などはやる前から視野が狭くなる感じがする。 
見えているようで見えていないということなど多々あるということ。 

■足裏の土踏まずの先端 
何も意識せずに立つのと、足裏の土踏まずの先端あたりを意識して立つの違い。 
検証方法:小さく前習えをした両腕に体重をかけてもらってその丈夫さで計る。 
体重をかける側のほうが相手の状態を感じやすい。この意識で立った途端、相手が丈夫になったように感じる。 

■先端から動く 
繊細に。相手の腕をつかんだその状態を変えずに動く。 
指先が意識できると動きが変わる。相手の腕を指先でポンポン軽く触れてからやり直すと、、、先端から動ける。 

捕まれた場合も同じ。先端から動く。 
引くときは体育館の舞台下から引き出したイスが入っている収納をしまうように、先端を押せば全体がしまわれる。先端が指先、しまわれるのが腕全体。 
押すときは鷲掴み。前にのめるときは肩・肘から動いてしまっている。先端から動く。 
これは説明が動作にスッと結びついたように思う。 
自分で気づきにくい落とし穴としては、肘から押してしまうことがあるということ。 
そう思ったら肘を押さえてもらうと良い。肘から動いていたら、相手を崩すことは出来ない。 

■中指付け根の窪み 
棒手裏剣を持つように縦に折る。 
縦に折る際、中指の付け根のあたりに窪みが出来るようにすると、自然と縦に折れてくる。 
この効果は手首の遊びが取れるということ。 
手のひらを横に折ると意識が先端まで届かない。先端から動けなくなってしまうのでよろしくないということです。 
中指をまっすぐにする「グーパー引き」の手の形をしたときの感覚に似ているという話をしたところ、結果的に中指は真っ直ぐになるのでそういう感覚になるのだろうとのこと。 
もともと「出来かけパー」の手の内では出来る動作に制限がかかるので、同じ効果で自由度をあげたいと思って見つけたのが中指付け根の窪みということらしいです。 
剣を持つときもこの感じがあるとまとまりが変わってくるとのこと。試してみたい。 
手首の遊びがとれると剣に振られる感じが減りそうな気がする。 

■座りの集中力キープ法1 
股裏を5当分して膝から5分の2の位置を感じて座る。 
集中力を保つため?のポイント。 
椅子に座った状態で膝裏5分の2の位置を感じられるように座る。 
深々と座り、後ろに寄りかかる姿勢では集中力は切れている。 

■座りの集中力キープ法2 
膝の間の隙間。膝の横幅の4分の3程度の隙間をキープする。集中力を高める。 
飛行機の乱気流に巻き込まれた時の姿勢でもこれを意識すると内蔵がフワっとくるあの感じを和らげることが出来るという。 



この日はこの後甲野善紀先生の講座へ!
そのときの日記はこちら。
http://vtotai.blogspot.com/2011/10/blog-post_30.html

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