空気投げ見直し中

で。DVDで空気投げ見直し中。 
初めて見るつもりでじっくりと見直すと、また違った面が見えてくる。 
見直した結果を今わかる範囲の術理に置き換えてみると新たな解釈が生まれる。 
そう解釈したうえでまた、映像を見る。これを繰り返して技に迫る。 

相手の中心を捉え続ける。 
急激な体捌きは相手の中心に向かって行う。 
つまり、相手に向かっていくような動き。 
今理解できる術理でやるならば、中心を捉えたまま、繋がりを感じて、浮木の腿で相手に向かい、相手が押されて後ろに崩れたところを下方向に沈んで投げる。 
これは今知っている術理を当てはめた推量によるもの。 
我ながら悪くはないと思うが、早とちりのリスクもある。 

純粋に映像を見て、見えたまま考える。 
ここからやり直す。 
あらためて見てみると、身を沈めるときの重心移動が鍵のように思えてくる。 
左手は沈みとともに引き付け、右手は左に転回する体捌きに合わせてやや前に出す感じか、いやいや右手の働きはそこまで見えない。体捌きと一致させるところで一度試してみたい。 
映像を見る限り、三船十段は技に入るなり一気に右膝が床につくほどに沈んでいる。 
この勢いで相手の体が中を舞うのだろう。 
とするならば、下方向に沈む前に受けが右後ろ隅に崩れていなければならない。 

ここでまた映像をみると、どうも右後隅にこだわる必要はないように思えてきた。右隅でも場合によっては右前隅でも良いのではないだろうか。 
その後体捌きによる重心移動が伝わって取りの右手が相手を押す格好になり(実際に手で押すのではないだろう)、相手が最終的に右後隅に投げられるようだ。 

教科書通り(?)ゆっくりで練習するなら、受けの右後隅へ向かう重心移動の距離を長く取って、相手にも多少踏ん張り系の耐え方を要求すると良さそうだ。 
またこの場合、受けは宙を舞わずに右後隅に崩れることだろう。 
一度でいいから三船十段の空気投げを受けてみたい。 
いま、実在して目の前で技を受けられる有り難さをひしひしと感じる。 

また戻って、今まで受けた技を思い返してみると、甲野先生が行う相手の右腕、或いは左腕を取ってその左右後隅に崩す技は、技の加減によっては空気投げのように相手が飛ぶような気がしてきた。 

それでまたまた映像を見返すと、三船十段の組手の形に特徴が見えてきた。 
左腕が相手の上側に置いてある。これは沈みの動きを効率よく相手に伝えるためではないだろうか。 




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