『槍入身(やりいりみ)』

先日Kさんと稽古する機会があって、色々と検証することができた。
その中で『槍入身』と『空気投げ』に進展が見られたのでメモを残しておく。

■槍入身(やりいりみ)
まだ自分でも半信半疑の状態なのだけれども、随分良くなっているようだった。
「ようだった」と推測になってしまうのは、やっている自分に実感がなく、その実感のなさがKさんが自分で動いているのではないかと思えてしまうほどだからだ。

・槍入身って何?
甲野先生が最近気づかれた動きで、この日記には出てきたことがない名前かもしれないので、ちょっとだけ説明しておきます。
槍入身の動きの見た目から。 取りと受けが向かい合い、取りが受けの奥襟を掴むように手を伸ばす。
このとき受けは奥襟を掴ませまいとして、取りの手を払いのけるかいなす。
取りは構わず、受けの奥襟をとりにいく。 ・どのあたりが「槍」なのか?
槍を突き出す際に、体に近い方にある手を押し出すようにして槍を操作することになるのだが、この時に結果として向かえ身になるという身体の使い方で手を伸ばしているのだ。
こうすることで前に出す手側の肩が前に入ってくるのを防ぐことが出来る。肩が入ると受けのいなしにはとても対応できない。

※”夜間飛行”から発行されている甲野先生のメルマガを購読されている方は、
風の先、風の跡 Vol.047 稽古録<槍入身、大和屏風>
に槍入身の動画が紹介されています。

私が甲野先生の『槍入身』を受けたらどうなったかも書いておこう。
前に出される先生の腕をいなすために、横から思いきり払う。
払い方も、セミナーで初参加の方が遠慮がちに手だけで払うような払い方ではなく、体幹部の力が伝わるように払う。
また、単に横から払うのでもなく、少し前に出しておいて、触れつつ手前に向かって相手の力を吸収しながら横後ろ方向にいなす。
これでやっても先生の腕に触れた直後、こちらが弾き返されてしまうのだから驚いてしまう。
毎度驚いてしまうのは、触れる前までこちらが有利な気がしてちっともやられる感じがしないからだと思う。
このように、うまくいくと取りの手を払おうとした受けが、手を払えないどころか場合によっては弾きとばされる。

で私の話に戻るが、何とこれがそこそこ出来るようになったようなのだ。
Kさんに受けた感触を聞くと「いや、すごいですよ。触れた瞬間に跳ね返されます。」という。
どうやら本当らしいのだけれど、やった実感がないので半信半疑。
『空気投げ』にも進展があったのでそれについても後日書いておこうと思います。
こちらは空気投げのやり方が、脳内稽古通りにやってうまくいった話です。

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