稽古にかける時間


武術や格闘技を趣味にされている方の稽古時間はどれくらいだろうか?
私の場合、行けないときは週に一日か二週に一日。
行けるときは行くので週に2日、3日という時もある。
それとなるべくたくさん稽古したいので、一日に二ヶ所回れる日を選んで参加するようにしている。
それでも一回あたりの稽古時間は1時間半からたまに長いものだ3時間。
学生の部活動に比べたら少なすぎる稽古時間だ。

しかし自分で言うのもあれですが、稽古による自身の変化は著しい。
大会や記録測定がないので主観的な部分があるのは否定できないが、本人が感じるほどの変化が実際に起きている。

短い稽古時間にもかかわらず?
そうではないと思う。
稽古として捉える時間が増えている。
私は学生時代サッカー部だったが、部活以外ではサッカーの事をほとんど考えていなかった。大学進学のために部活と塾通いを共にこなしていたのだ。
塾で勉強中にサッカーのことを考える余裕はない。
言い換えればオンオフがはっきりしていた。

今も稽古以外に家庭も仕事もある。このブログには稽古のことばかり書いているが、私はパパでありサラリーマンでもあるので、どこに重きを置くのかは言うまでもない。
オンオフ?
ではない。今は稽古中がオンだとすれば、オフになるのは寝ているときと、忙殺級の仕事に追われている時間くらいだ。

とは言え生活が稽古だ!なんて偉そうに言えるほど真面目に過ごしているわけでもない。
稽古したい!と思いながら生活しているので、隙があれば何かしら稽古したいだけなのだ。

娘と遊ぶとき、掃除をするとき、着替えるとき、物を拾うとき、歩くとき、走るとき。
会社なら打合せのとき、謝りにいくとき、怒られているとき(笑)、パソコンに向かうとき。
何かしら稽古になることがないか考えながら過ごしている。
こうして過ごすことで、普段の自分に変化が訪れる。
普段の自分が変わると技が変わるというわけだ。

稽古時間は長ければ良いというものではないと思う。
でも稽古に行きたい(笑)

コメント

大阪から来た男@名古屋 さんのコメント…
こんばんは。名古屋でお世話になった大阪のKと申します。
いろいろ教えていただきながら、とうとう最後まで名乗りもせず、大変失礼いたしました。(よくよく考えてみれば、甲野先生にも名乗っていません……)
疑問に思うことや考えることが次々と出てきて、正直なところ、名乗る余裕もありませんでした。まあ、名乗るほどの者でもないとは思いますが。

それにしても、たいさんの稽古好きには驚かされます。私もよく分からないなりに、歩くときなど日常の動作には気を付けていましたが、謝りにいくときや怒られているときにも稽古を意識するとは……
甲野先生には及ばないのかもしれませんが、充分常軌を逸しています(笑)。

さて、今回意を決して投稿させてもらったのは、厚かましくもまたたいさんに教えていただけないかと思ったからです。
あれからほぼ2週間たち、気付いたことや思いついたことがいくつかありますが、残念ながら今の私の環境では、それが単なる妄想なのか、それなりに正しいことなのか検証する術がありません。また、井桁や垂直離陸といった結構重要な概念を完全に誤解していたこともたいさんのおかげで分かり、独学での限界を感じました。
先生の本をちゃんと読んでいないのではないかという疑惑(笑)はさておき、投稿した質問などにコメントしていただけるとありがたいです。

ただ、たいさんが非常にお忙しいことは分かっているつもりですので、無理なようでしたら、なんらお気になさらず断ってください。まだ全部をちゃんと読んではいませんが(笑)、このブログに書かれていることを読むだけでも充分ヒントはいただけます。

勝手なことばかり長々と書き連ねてしまいましたが、この辺りで失礼いたします。
空気投げ研究家 さんの投稿…
コメントありがとうございます。
こちらこそ名古屋ではお世話になりました。
質問コメントはいつでも歓迎です。一緒に考えましょう。よろしくお願いいたします!
それから、怒られているときに稽古のことを考えているのは単に不真面目なだけです(笑)
大阪から来た男@名古屋 さんのコメント…
>それから、怒られているときに稽古のことを考えているのは単に不真面目なだけです(笑)
少しホッとしましたが、稽古のはしご(!)だけでも充分……

では、お言葉に甘えて質問させていただきます。
すでにブログで書かれていることだったり、当たり前なことだったりするかも知れませんが、よろしくお願いいたします。

「腕相撲」(負けたところから勝つ)
胴体の動きをなんとなく試していると、手と肘が自然と同時に動くような感じで動かすことが出来ました。
井桁を意識するような感じでやっても、似たような動きは出来そうです。
実際に出来るかどうかは分かりませんが、方向性としてはいいような気もします。
これに関しては、企業秘密(笑)かもしれませんので一切コメントなしでも結構です。

腕をスッと前に出す感じ
両足に離陸あるいは浮きをかけた状態で、その状態が崩れないようにスッと出すと、いい感じの動きになるような気がします。
また、離陸をかけなくても、離陸の時の肩甲骨や股関節の状態を意識しながら前に出せば、同じ感覚で出来るようです。
まあ、全く意識せずに出来るようになれば、こんなことを考える必要もないのかもしれませんが。

辰巳返し
全身(胴体と腕がメイン)で離陸をかけるようにすると、なんとなく出来そうな気がしてきたのですが、これって甲野先生の一番新しい本に書いてある説明のほとんどそのまんまですね。
単なる例えとしての離陸かと思っていましたが、「離陸」のことを言っておられたのでしょうか?
「だから書いてあるじゃないですか」と言われそうです(笑)。

虎拉ぎ
名古屋の時点では、くるぶしから先の部分に影響を及ぼして、股関節の力を利用しやすくなるのなるのではないかと思っていましたが、足先より股関節への影響がまず先にあるような気がしてきました。手の形は肩甲骨に影響を及ぼし、肩甲骨の微妙な動きは股関節の働きを誘発し、様々な効果を生むような気がします。また、足先などへの影響はこれらの動きに連動した結果生じたように感じます。
この感覚を活かせば、ややこしい手の形を気にせずに虎拉ぎの効果だけを出せそうだななどと考えていましたが、同じようなことがすでに書かれているのを発見。
私でも気付くようなことなので当然かもしれませんが、微妙に悔しい感じです(笑)。

屏風座り
もう少しで出来そうな気もするのですが、自分では判別しにくい動きであるため、確信が持てません。
なかなか出来ずにあれこれ考えていたとき、体幹を肩甲骨と股関節の4点を頂点とする「屏風」に見立て、この「屏風」全体で浮きをかけるような感じで行なうとうまく行くのではないかと思いつきました。
その時は特に根拠もなかったのですが、その後、浪の下や斬り落しの感覚をつかむため、股関節で離陸を強く効かせたときに、自然と上体が前に倒れ、膝が曲がり沈み込んでいくような(屏風座りの途中で上体を前に倒すような)動きが生じることに気付き、そう間違いでもないのではないかと思うようになりました。
こんなやり方は反則でしょうか?

浮木の腿
前足を爪先立ちにした状態でも出来ないかと試してみると何となくできたので、さらに両足を足裏返しかけの感じでやってみると少し違う感覚がありました。通常だと後ろ足が少し遅れてついてきますが、この方法だと後ろ足も同時に着地する分、体全体がまとまって前に行くような気がします。また、間合いを一気に詰めるのに有効な動きのように感じます。今日なんとなくやってみたら、1.5mぐらいの距離を少し不思議な感じで動くことが出来ました。
厳密にいうと浮木の腿になっていないかもしれませんし、さして意味のない動きかもしれませんが、お時間のあるときにでも検証していただけるとありがたいです。

まだ書ききれていませんが、ここまででもかなり長くなりましたので、取り敢えずここまでといたします。
コメントに関しては本当にいつでも結構ですので、よろしくお願いいたします。
空気投げ研究家 さんの投稿…
さっそく質問ありがとうございます。読むだけで自分まで稽古している気分になりますね。
時間を下さい。そのうちブログの中で触れていきたいと思います。