忍者っぽい稽古

フランスのテレビ局が取材に来ていた。

普段は基本的に自由稽古なので、剣術だったり、ショーの練習だったり(この時は私は観客)、手裏剣だったりを稽古している。

この日は『忍者っぽい稽古を』という、取材陣のリクエストを受けて組頭の習志野さんが、足音を立てずにジャンプして、着地するというメニューを提案された。
それから膝抜きも足音を立てずに行う。
確かに忍者っぽい。

これが後で体術稽古に繋がった。
習志野さんがインタビューで場をはずしている時に、私から皆さんに紹介した『踏ん張らない稽古』だ。

相手の腕をつかんで引き下ろす。
八光流皆伝師範の広沢先生に教わったメニューだ。

足を踏ん張ると相手は足で耐えられる。
足を踏ん張らないと相手は崩れ落ちる。

この『踏ん張らない』の伝えかた。
普段なら『ふわっと』とか、
『浮木之腿(知っている人に限る)で』とか。
この日は、
『足音を立てない感じで』というのが、ぴったりはまった。

面白いように気持ちよく崩された。

他には結果として『井桁崩し』になる、股関節の折り畳みによる『正面の斬り』。
こちらも、ぶつからない動きになっていて、とても質の良い稽古になった。


稽古とは関係ないが、くの一の祭さんが、習志野さんに作った白装束と鉢がねのクオリティーが高くて驚いた。
武蔵一族は、人材の宝庫だ。

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