武術研究家『甲野善紀』×システマ『ミカエル・リャブコ』対談

武術研究家『甲野善紀』×システマ『ミカエル・リャブコ』対談に参加した。
募集をみつけて即申し込みした対談である。
絶対に行くと決めていたがやはりいって良かった。

何といっても初ミカエルだ。この目でみて話を聞けるだけでよしと思っていたが、質問をしてさらにミカエルの動きを体験できて、大満足で帰ってきた。

ミカエル先生と甲野先生は根本のところで重なる部分があった。
重ならない部分も感じたがそれはミカエルがロシア正教に入信しているのに対して、甲野先生が宗教の役割を含めて様々な問題を捉えているところにあるのかもしれない。
それは『人間にとっての自然とは?』という難しいテーマについて甲野先生からミカエル先生への投げかけに対するものだったが、ミカエルは根本のところで悩みを抱えていないような印象を持った(実際どうなのかはわかりませんが)。

それより報告したいのはここからだ。
ミカエルのストライクを間近で見ることが出来た。
肩へのストライクを受けた方々が例外なく一気に床まで崩れ落ちている。いったいどんな衝撃がはしっているのか?
それでいて痛くないのだという。

甲野先生「皆さん、今日はこれを見られただけで、十分来られたかいがあったと思います。」
ミカエルのストライクは相手の緊張を一気に取り去るようにみえた。
受けてみたかった人は私だけではないと思うが、実はあの会場全体がミカエルのストライクを体験していたと言って良いのではないだろうか。
ミカエルがストライクを放った瞬間、会場の雰囲気が変わったのを感じた。これも私だけではないと思う。
雰囲気としか表現が出来なくてもどかしいが、みんなリラックスしていたように感じたのだ。



質問するタイミングが甲野先生から設けられて、システマで重要とされているリラックスについて尋ねた。

私「心のリラックスが先か、体のリラックスが先か?」

するとミカエルに前に出てくるように言われ、身をもってシステマのリラックスを体験することになった。
・片腕を出してガッツポーズのような形をする
・もう一人出てこられた方に両腕で下方向に重さをかけてもらう
・相手の行為に対して緊張していること(リラックスしていないこと。重さに対抗していること)を感じる
・足元からリラックスしていく
・相手の力を相手に返してあげる

ミカエル「どんな感じがしましたか?」
私「足元からリラックスしていくと、いつの間にか相手の重さを感じなくなっていた。」

ミカエル「リラックスはどれくらい大事だと思いましたか?」
私「(すこし考えて)とても大事だと思った。」


ミカエル「私の手を持ってください。」

こう言われて私がされたように、ミカエルに重さがかかるように持った。

つっかい棒が外れたかのように崩される。
二度受けたがこちらの力の入れどころがなくなる感触だった。
強力な力でねじ伏せられるようなものでは全くない。
初めて受けたが、何故か(自分が求めていた感触はこれだ!)という思いが浮かぶのを感じた。

心か体か。
体のリラックスが根底にあると感じた。
しかし言い換えれば体をリラックスしようという心が先なわけで、どちらが先かということにこだわるのは間違いではないかとも思っている。

リラックス出来ているかを感じ取れることが重要だ。

最後は参加者のみんなと記念撮影。
握手したミカエルの手は分厚かった!

対談中に撮ったメモがあるのでまた今後書きます。

この日の対談ではありませんがミカエル師と甲野先生が交流する場面。


コメント