『足のヒョウ拳』恵比寿稽古会

Oさん主宰の恵比寿稽古会に参加した。

この日は、OさんWさんSさんのスワイジャオ&中国武術稽古組と、Sさん私と後から来たNさんとの柔術稽古組にわかれる形での稽古になった。


私はなんといっても『足のヒョウ拳』での変化の感想を聞きたかったので、Sさんに変化のきっかけを説明すると、見るからに私が変化しているという。
足と体幹、体幹と手が繋がっていて、動いても四点不動が保たれているらしい。
Sさんの提案で、『足のヒョウ拳』による『空気投げ』を試したところ、足の運びによる重心移動が、襟袖からタイムラグがなく伝わるようになって、以前よりかかりやすくなった。
私には、足裏への圧力がダイレクトに上半身の動きに伝わる感覚があったので、担ぎ系の技の入りで、足を踏み出すのと同時に上半身から崩す動きもSさんに受けてもらったところ、やはりこれも入りやすくなっていた。
座りでも『ヒョウ拳』が出せるので座り『正面の対応』を稽古した。
Sさんが以前に比べて相当鋭い動きをしているのを感じたが、その鋭い動きに私の体が反応した。
前々日に座りの『ヒョウ拳』の効果を甲野先生相手に確認していたがそれをあらためて確認できた。
Nさんが到着すると、前回の『空気投げ』のテーマから、関連する柔術の形を教えてもらえた。
形はNさんが捨て身を基本において考案、整理して6つにまとめたもの。
肘落、足取り、小手斬り、柔道の後車っぽいやつ、えーと、内無双。名前が思い出せないが6つだ。


Nさんによる全て捨て身の動きで成り立っているという。
色々なバージョンを受けさせてもらったが、体でそれを感じられるものから、はじめての感触でこちらが混乱するものまであった。
特にNさんが寝ている状態から寝技に入ろうとするのを返す動きが『捨て身』だというのには驚いた。確かに思いもよらない力がかかり返される。
その後で仰向けで片腕を押さえられた状態から返す動きを、これも捨て身だと説明されて、ようやく理解の糸口を掴むことが出来た。
私の理解できた範囲で書いてしまうと、体幹部の重心移動をそのまま接触面から相手に伝える動きが捨て身だと言える。
私に置き換えると『足のヒョウ拳』を使って動ければ、捨て身で動くことになるかも知れない。


Nさんは技はコミュニケーションだとも言っていた。
対人はもちろん、道具を使うのもそう。
最小の力で最大の効果を出すためには、相手の状態を感じて動くことが重要。
例えば剣を振るにしても剣先を意識するのか柄を意識するのかなど。




Nさんに『足のヒョウ拳』版の『空気投げ』を受けてもらったところ、前回かからなかった技がかかった。おそらく無抵抗で受けていたのは前回と同じだと思われるが、技の原理がよりはっきりした分、私の方が相手の状態に合わせた『空気投げ』を出せるようになって、今回は『空気投げ』の形になったのではないだろうか。
もちろんそれに『足のヒョウ拳』がなければ技に入る形にならないだろう。
「自護体の相手にどうかけるかですね。」
と言われたが、これは崩しの課題であって、『空気投げ』単独の課題ではない。
根本原理に従えば、崩しが成功すれば『空気投げ』に入ることができる。


コメント