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2015年10月13日火曜日

『飇拳(ひょうけん)』松聲館技法レポート(最新技速報)

メルマガ用の動画撮影のため松聲館へいってきた。

前回不参加だったKさんも今回は無事に参加できた。
前回できなかった剣術から、『霞突』などをやるが、Kさんが進歩していて、甲野先生の動きにかなり食らいついていた。
薙刀への対応も相当できるようになってきていて、先生も認めるほどになっていたのは驚いた。
しかしそうなるとそれに触発されて甲野先生も変わってくるので面白い。
Kさんに左籠手を装着してもらい、遠慮なく小手を打つと、宣言通りの小手が決まる。
「いつ打つかは自分にも知らせない。」というその剣先は、横から見ても自然に小手に向かう軌跡を描いていた。
『影抜き』のように急速な変化によるものではなく、徹底的に気配をなくすことによる効果のようだ。



この日は飇拳(ひょうけん。飆の字は正しくは左に風で右に火の字を3つ)の効果が思いがけない形で現れてきた。
私とKさんで『鎌柄(かまつか)』と呼んでいる(正式名称かどうかは不明)稽古をしていると、先生が私の動きを受けてくれるという。
『鎌柄』のやり方は、お互いに片手を前にだし(通常右手か左手どうし)、一方が指先を相手の甲に触れたところから始める。
甲に触れられた側は、相手の手首あたりを掴もうと試み、甲に触れている側はそれをから逃げるというものだ。


避けるポイントは徹底した気配読みと無駄の無い動き。
掴むポイントは徹底した気配消しと無駄の無い動き。


これは遊び要素が多いながらも、お互いに気配の出た場所を教えあったりして、やればやるほど速くなるので、ついついハマってしまう。
私も一時期はこればかりやっていたこともあった。
それだけに多少の自信と実績もあったのだが、今回甲野先生にやられた避けられかたにはショックを受けた。
こちらが掴む番で、完全に空振りさせられてしまうのだ。
このようなことは動きの速い人が集まるつくば稽古会でやったときも起きなかったことだ。
伝わりにくいのを承知で書くと、私が掴む動きをしようとして実際に動き始めるまでの僅かな時間に先生は避け始めている。
私はすでに避けられつつあるのを見てはいるのだが、もう掴む動作に入っていて、わかっていても止められないのだ。
フライングで避け始めたところにたまたまタイミングが合ったのとは、避けられたときの感触が全く違う。
これがショックだった。


これを先生は『飇拳』でやっている。
先生も不思議だったようだが、頭を介さないで動くので説明のしようがないようだった。


ここからまた、柔道で襟を掴まれそうなところを、その腕を払いつつ懐に入る動きや、ボクシングのジャブを捉えて相手との距離を詰める動きなどに応用されていった。
先日恵比寿でやったときの『払えない突き』は、『謙譲の美徳』効果をだすのに相手の動きに合わせる必要があったというが、今回のは我々以外の方が受けた場合にどうなるだろうか、今後も見逃せない。



途中、『鎌柄』以外にもKさんと稽古をした。
Kさんは先日集中してやった以降も、座り稽古を研究されていていくつか形を紹介してくれた。
私は柔道の組手で一気に有利な状況に持っていく入りかたを『払えない突き』と『謙譲の美徳』でやるというのを受けてもらった。
そもそもこれが『鎌柄』の稽古をやるきっかけだったのだけれど、気配なく相手の襟、袖を掴み、触れた瞬間働く『謙譲の美徳』効果によりかなりの確率で有利な状況に持っていくことができた。
今回はこちら側からだけ掴みにいく条件で試したかっこうになったが、今後はお互い隙あらば掴むという状況でもでるように研究を進めていきたい。
これがうまく出来るようになれば、一気に相手を後方に押しやりながら間合いを詰めて、『小内刈』なり『大内刈』なりに入ればかなり有利な状況になる。
私の場合、柔道の練習量が少ないので間合いを詰めた後が最大の課題だ。


最後に私の話になってしまったが、話を戻すと甲野先生の『飇拳』による反応は是非一度体験していただきたい。

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