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2016年6月7日火曜日

松聲館の技法レポート『吸われる』


前回は一人だったが今回は金山さんも一ヶ月半ぶりに参加できたため、金山さんが技を受けている間、横から甲野先生の動きをじっくり観察することが出来た。

甲野先生の技は『吸われる』内観により、結果としてごく短い時間で『謙譲の美徳』の効果を出すというものになっていると言える。
これまでの『謙譲の美徳』と異なるのは、より起こりを感じない点と、より短時間で大きな効果が出る点だ。

受けた威力を想像しやすい形で表現するなら、相手に向かって走ってきてジャンプしながら突きを出すのに近い。
しかし、単純な動きの延長線上にある質の動きではない。見た目は何気無く、しかし威力は体当たりのような、まさしく術の呼べる突きになっている。
同じ状態で動くと術が発動するので、ボクシングなら払おうとすると飛ばされるジャブになり、柔道なら弾き飛ばされる組手争いになる。

弾き飛ばす効果を狙ったものではないが、『吸われる』内観で『小手返し』『座り正面の対応』『太刀奪り』『浪之下』それから甲野先生の空気投げである『鑽火投げ』、これらすべてに変化をもたらしている。

特に見るからに変わったのが手裏剣であった。
剣にエネルギーが伝わる時間が極短くなったせいなのか、 離れの瞬間が目で捉えられない。


わたしも試してみた。

前回『吸われる』動きについて、強力に浮きがかかっていると感じていたことを今回自分の動きで確かめることができた。

金山さんに受けてもらって確認した。
『吸われる』ことで浮きがかかった状態で手を出してみると、出た手を払おうとした金山さんが体ごと跳んだ。
『謙譲の美徳』を受けた場合と同じ反応だ。
今までのやり方では、効果が発揮されるまでに自分で跳ね返される動作をやるだけの時間が必要だったのが、『吸われる』と触れた瞬間に作用する。


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