松聲館技法レポート『ひもトレ(四方たすき)』

夜間飛行のメルマガ『風の先、風の跡』向けの動画撮影のため松聲館へ。
小磯さん、金山さんも到着していた。
3人揃うのはずいぶん久しぶりだ。

甲野先生は静岡、浜松でまた変化されていた。
ツイートにもあった『サナル立ち』(漢字は検討中)の安定感がすごい。
足を左右に開いて立っている先生を正面から突き飛ばそうとするが、『サナル立ち』で受けられるとこちらが逆に跳ね返されるほどの威力で止められてしまう。
何を言っているのかと思われるかたはメルマガに載る動画か、各地で開催されるセミナーで確認してほしい。

柔道で相手が釣り手を取りに来るところを、手の甲で受けて流し、相手が崩れるところをそのまま投げに入る技を受けた。
空気投げの定義にも当てはまる投げだが、接触面や触れる面積は『隅落』を手順通りやった場合よりも少ない。
甲野先生があまりにも簡単そうにやっているのと、こちらも見事にやられてしまうので、もしかしてやってみたら意外と出来るのではと思うほどだった。
それで実際、小磯さんとお互いに試してみるが、全く出来なかった。
出来ないなりに発見はあった。
・相手が崩れるところまで引き込む。
・引き込むが引っ張ってはならない。
・相手の動きに乗って吸い込むイメージ。
・相手が崩れたら、崩れが持続する範囲で動く。

発見したてなのでこの先まだまだありそうだ。


ひもトレ
小磯さんと試したひもトレ『四方ダスキ』の効果が凄い。
巻き方は、長さ4メートルのひもをお腹も背中もクロスするように巻くだけ。
これは広島でひもトレを研究している安田さんの発案らしい。
小磯さんは、『浪之下』という体幹部の重さを腕に伝える稽古でその効果を体感したのだという。

すぐに試せるので金山さんの『浪之下』の威力が変わるのか変わらないのか、ひもの有り無しで受けてみた。
結論から言うとひも有りでの変化が予想を遥かに越えていた。

金山さんの『浪之下』を私が受ける。
まずはひも無し。
ピタッと止まり、崩されない。

続いてひも有り。
同じように受けるが、一気に畳近くまで崩される。
私も驚いたが、もっと驚いていたのは金山さんだった。
その前に完全に止められているせいもあって、技が効く感じがしなかったのに、やってみたら嘘のように効いたからだ。
その後、ひも無しで受けたところまたピタッと止まった。

これには驚いた。


撮影では私は試していなかったので、帰宅してからケトルベルを頭上にあげる動作で、ひもの有り無しで変化があるのかを試してみた。
すると金山さんの感想に近いが、巻いてみてもそれだけでは違いがわからなかったが、持ち上げたときの安定感に大きな差があった。

片手で持ち上げた場合、ひも無しだとバランスがとれる場所を筋力で探す感覚だが、ひも有りだと腕も体もケトルベルもピタッと落ち着く。

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