松聲館の技法レポート『影観法の手掛かり』


甲野先生のメルマガ動画撮影終了。影観法をどう理解すれば良いのか、はっきりしてスッキリしました。『旋段の手』の思考版として理解するとわかりやすい。余計なことを考える頭に別の仕事『影観法』をやらせておいてでしゃばらないようにするのだ。

『影観法』は「我ならざる我がやる」と説明されるが、取り組み方がわからなかった。頭がでしゃばるのをやめさせると理解できると途端に手が届きそうな技法に思えてくる。動きをどのように理解するのか、これは動きを身に付ける上で大きなポイントだ。

甲野先生の影観法は精緻になり威力が増していた。こちらが気配を察知しようとすればするほど術中にはまる技法とも言える。しかし甲野先生は、影観法は過渡期の技術であり、ゆくゆくは咄嗟の対応でも自動的に発動しなくてはならないとも言われていた。技の探求はまだまだ止まらない。

この日、甲野先生から出来たと認めてもらったのが甲野先生の空気投げの1つ『沢落(さわおとし)』だ。相手が襟を掴みに来るところを『手の裏捕り』で少し前に引き出して手首をつかみ、そのまま相手の後ろ横隅まで一気に持って行って下に落とす技。受けるとわかるが抗い難い感触で投げられる技だ。


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