松聲館の今を稽古する『楽遊、一条潜流』

恵比寿で毎月開催されている甲野先生の稽古会に参加した。
甲野先生の講習会は、カルチャーセンターの講座を除けば、技を受けたり、自分で稽古したり、他の参加者に迷惑をかけない範囲では自由に練習できる。特に恵比寿は甲野先生に教わるというより、一緒に稽古するという色が強い。
わたしも甲野先生の技を受けつつ、それに刺激されて周りの方と練習しながら過ごしている。

『柔道技がこんなに柔らかいとは!』

久しぶりにお会いしたMさんに空気投げを体験していただいた感想。
技の仕組みを理解するための大きくゆっくりした空気投げと、重心移動の始まりを捉える小さく速い空気投げの両方を受けてもらった。
10年以上ぶりに形の練習?で柔道技を受けたというMさん。それまでの印象は受けが飛ばないときれいに投げられないと思っていたそうです。

恵比寿は板の道場だが大槻ケンヂさんにも受けていただいた『空気転がし』なら安全に体験できる。
受けてみたい方は私を見かけたら遠慮なくおっしゃってください。

甲野先生の技は何もしない、どこにも力を入れない、『楽遊』という動きから繰り出す『払えない突き』を受けた。
こちらに向けて出てくる先生の手を止めようとすると、感触は柔らかいのに触れた途端に体が浮かされてしまう。

やり方を頭で理解しても体がその通りに動かない。
その顕著な例が甲野先生の『一条潜流』。
以前『体感的動滑車の原理』と呼んでいたもので、例えば相手を持ち上げるのに腰と腕は上方向に、肩は下方向に動かす。
やろうとしてみると今までの動きに慣れた体には大変難しい動きだとわかる。

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