松聲館の技法レポート『響きを通す』

フランスから来られた合気道家の一行が甲野先生を訪ねてきていた日だった。
私は入れ違いで夜からメルマガ動画撮影。

ところがいつもより少し早く着いて甲野先生に連絡したところ、まだ合気道の一行と食事をしている最中であった。もう19時。
朝9時から稽古していまも食事中?いったい何時間稽古していたのだろうか。
すごい。
そこにわたしも合流。甲野先生から紹介していただいて、代表のMさんに『謙譲の美徳』『辰巳返し』『斬り込み入り身』を受けてもらう。
日本人でMさんの奥さんのTさんに通訳してもらいながら『辰巳返し』のやり方をお伝えできた。
また来日したら是非一緒に稽古したい。

場所を松聲館にうつし、小磯さんも合流して撮影前の稽古。

終了後のTwitterを転記しておこう。

甲野先生のメルマガ動画撮影終了。朝からフランスの合気道家達と稽古されていたという甲野先生。夜間の稽古でも疲れを感じさせない技の感触。先日の音楽家講座で受けた『釣り』に喩えられる掴まれた引き手側を引く動き。釣れるか糸が切れるかで水中に引き込まれる心配がないのがポイント。迷いがない。

甲野先生が言うには響きを通すは、謙譲の美徳と楽遊が関連する動きだという。『田島さん楽遊できますよ』と言われてもその場ではできなかったが、何故か撮影後の今は出来そうな気がしている。その根拠となる仮説通りなら確かに謙譲の美徳とも響きを通すとも相性がいいはずだ。早く練習したい。

甲野先生からコメントをいただいた。
お世話になりました。「響きを通す」の名称、いつまで使っていますかねえ!?おかげさまで今夜の気付きで、これからの技の進展に、新たな予感を感じましたので。

そのてん、影観法はずっと残りそうです。名前によって、その「技や術理」は、この先もずっと使いそうな名前と、移り変わっていくものとがありそうですね。


ありがとうございました。技の名前はわたしが稽古する上でのヒントになったり、ときに足枷になったりしますね。
先生との稽古を通じて技名と技の実感の両方を確認できるのは大変貴重な経験でありがたく感じています。


技の名前は感触を知っている人にとっては大きなヒントになり得るし、感触を知らない人にとっては時に遠回りをする原因になったりもする。
しかし名は体を表すの通り、先生が技を掛ける上での実感や形をもとに名前がつけられるので、名前もヒントにして稽古していくことにはなる。
名前をヒントにしつつ、名前に縛られない。

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