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2015年11月16日月曜日

手裏剣稽古『力みたくても力めない打剣』

Oさんの好意で貸していただいている人形町の稽古場で手裏剣稽古を行った。
そのOさんが先日手裏剣で劇的な変化があったというので楽しみにしていた。

私は先日の剣の稽古で得た感覚で手裏剣をやる計画だった。
振り上げは上方向をもらって沈み、振り下げは下方向をもらって沈む。
前者が『謙譲の美徳』で後者が『半謙譲の美徳』だ。(半分だけ『謙譲の美徳』は長いのでやめた。)

Oさん、Sさんと三人で稽古した。
Oさんの劇的な変化は本当に劇的だった。
以前の力強い剣の振りからの打剣から、まるで悟りを開いたかのような柔らかい打ち方にかわっていた。
この日は探り探りの感覚でやられていたが、気づいた当日は刺さらない感覚がわからない!ほど冴えまくっていたそう。


Sさんに質問されて甲野先生の手の内を思い出しながら説明していると、そのやわらかさに説明しているこちらがあらためて気づかされた。
こうなってしまうと、私も今までのやり方では薬指から発生する緊張が気になってやりたくなくなってしまう。
不馴れだがからだの声に従うならこれで練習するしかない。
しかしからだの声は正直でしばらくやっているとこれまでよりも良い感じになってきた。
より剣の重さを感じ取れるようになり、楽に打てるようになった。

Sさん、Oさんとも用事で稽古を終え、一人で稽古を続けた。
この感覚でやっていると、突然下からの打剣をやりたくなり、丁寧に重さを感じながら打っていると、色々と試してみたくなってきた。
歩きながら的に近づきつつ、自然に振れる腕の動きにあわせての打剣や、ここでとれる最長距離の三間での打剣、振り向きざまの打剣、危ないので決しておすすめしないが、振り向かないままの打剣。
これら全て下からの発剣で刺さった。


こうなると感覚も贅沢になってきて、上からの打剣では僅かな力みも排除したくなってくる。
丁寧にさぐってみると、数段階楽に打つ形があった。
肘を畳みすぎても、伸ばしすぎてもだめだ。
前者は剣が回り、後者は僅かだが肘に負担がかかる。


理想系に向けてのアプローチのしかたは、力みたくても力めない手の内と肘の状態を作り出すことにある。
手の内は甲野先生の手の内を思い出すことで気づき直した。
肘は陽紀さんの高いところに手をのばすときに、一度腕をクロスさせながら肩を触りながら挙げると楽だというやり方の感覚で楽になった。

これでやると結果として剣の素振りでやっていたように剣先が頭上を通る軌跡を描く。
何気なく打つなら耳の横あたりの高さから発剣するやり方も出来るが、これは前後の重心移動をうまく乗せないと投げる感覚になって良くない。
どこ形でも共通して重要なのは剣先と剣全体の重さをとらえ続ける点だ。
この感覚が抜けると剣が回り過ぎて威力が下がる。


結局終電近くまでやって終了。

毎回だが、手裏剣稽古はやめ時が難しい。

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