毎月恒例になってきている水天宮稽古会。
遅い時間まで出来るのが本当にありがたい。
それにやれば次に繋がる進展がある。
この日は一番乗り。
構造動作トレーニングをしながら最新号の秘伝を読む。
雑誌を読みながらのトレーニングは『体幹立ち』が向いている。
■剣術
ここは剣術の稽古も出来るのだ。
正直言ってまだ稽古の仕方がわからない。
形を追ってやってみるのと、対人でそれなりの効果を確認するのと、やってみるが、感触として伝わってくるのは自分の良くない動きばかり。(こうじゃないだろうなぁ)と言う感覚。
道具を使った稽古というものは、すぐに上手になるわけではないが、下手に続けてしまうと慣れの感覚によって上達を自ら止めてしまう恐れがあるような気もしている。
慣れない動きだとつい形だけを先行して追ってしまうが、感覚を練るという目的を忘れてはならない。
■蹴らない動き
ござの上にさらに1畳程度のござをのせてその上で動く。
『八荒の太刀』や『180度転換』、『太刀奪い』、『走る』など。
ちょっとでも蹴れば上に乗せたござが動くので、なるべくござに影響を与えないように動く。
しかし目的を間違えてはいけない。
”蹴らない”が目的であって、”ござを動かさない”が目的ではない。後者を目的にするとその場で真上にジャンプする動きが発生してしまう。真上にジャンプすればござは動かないが、蹴ってしまっている。
■身体操作
『正座から立つ』に加えて、『立った状態から正座になる』を水天宮初披露。
後者の動きは見ていて気味が悪いというか、足首を痛めそうで怖いらしい。
Iさんから「うわぁぁぁ。」という歓声(?)をうける(笑)
しかし、実際には上体を浮かせて動いているので足首に全体重がかかる時間はゼロである。
『立った状態から正座になる』は、見た目で言えば甲野先生が非常事態と言われていた『足裏返し』を安全に行う宴会芸である。
文字でやり方を説明するなら、以下のようになると思う。
・立つ
・つま先立ちになる
(ここから足を床から一瞬も離さないのがポイント)
・足の甲側が床につくようにしながら膝を曲げていく
・正座になる
今の目標は、つま先立ち以降をなるべくゆっくりやること。
■忍者みやげ
時代アカデミーでIさんとやった稽古をご紹介。
足首をとめてスネで崩すやつとか、見よう見まねの柔術とか。
■千代田みやげ
Gさんに紹介してもらった動き、I上さんはあっさり出来たが、K山さんが苦戦。
股関節から起きあがらないと難しい。いわゆる腹筋を使った方法では重心が前に来ないので厳しい。
そういえばシステマのメニューではさらに厳しく、足を延ばした状態で仰向けになり、手を頭の上にあげてその手が耳よりも前に来ない状態をキープしながら上体を起こすというのがあった。システマでは呼吸とリラックスと説明される。構造動作でやろうとすれば股関節と腹圧・重心移動
という感じか。
これも身体が動くかという目安になる。
■野田古武術の会みやげ
『先端から動く』による『蛇拳』。面白い。
本当に先端から動かないと相手は動かない。
■宴会芸
腕相撲のほうである。
Iさんは確かある程度出来るようになっていたはずだが、兄上には通用しなかったとのこと。兄上もただ者ではないと思われるが受けてみると少し動きに制限がかかっている。
そこで八光流広沢先生直伝のパワーアップ版をお伝えする。人間の先端は頭にもあるというもの。
肩・肘だけでもぶつからない動きが出来ればある程度の相手であれば転がってくれるが、身体全体を使ってくるような人の場合、うまくいかないことがある。
そのような人の場合でも転がってくれるのがパワーアップ版である。パワーアップ版ではぶつからない動きで相手の(多くは)頭の先端をなでるようにすると、体ごと崩れて転がってくれる。
しかしこの感覚は宴会芸だけで身につけるのは難しい。あくまで宴会芸は検証用だ。技の稽古は技で行った
■払えない突き
前回驚く変化を見せてくれたKさんだが、その後スランプに陥ったらしい。受けるとなるほど腕に張りが出ていて、何となく抵抗できてしまう。
しかし前回のやり方を思い出したりしながらしばらく続けていると動きも戻ってきた。
わたしももらった感覚で試すがどうにも腕が力む。だめだとわかっていて身体が勝手に反応しているのはもどかしいがここに稽古のしがいがあるというものだ。
(力まないためには、、、)と思って浮かんできたのが『正面の斬り』で腕を前に出したまま動く感覚。『正面の斬り』ならだいぶ力まずに動けるようになっているので、自らこの感覚を借りようという発想である。
『正面の斬り』で拳だけ握っておくというもの。これはKさんが止めにくそうにしていた。
つづいて(これならどうか)と浮かんできたのが『正面押し』の感覚。やってみると力感なくKさんが後ろに下がる。
『正面押し』版では、前日の野田古武術の会であらためて気づいた『先端から動く』に加えて『追い越し禁止』を守るように意識して動くという結果になった。
以下のようなつもりで手を出すと、私の手を払おうとしたKさんが後ろに下がる。
・Kさんを後ろに下げる気など全くない
・押されたり払われたりしたらその分跳ね返されてしまえというつもり
・ただまあ、もしKさんが後ろに下がったそれにはついていこう
何だ何だ。
『払えない突き』も『先端から動く』と『追い越し禁止』なのか。
大変面白い。
3人で「これは合宿したいですね。」という話をした。
どう実現するかはわからないが、これも大変面白そうである。
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