恵比寿稽古『五の形』

恵比寿稽古。
柔道形『五の形』が面白い。
1本目はどのように押していて、なぜ受けが崩れるのか?
以前は何も感じなかったが、今は違う。
柔道技の仕組みの一部をシンプルな形で抽出したものだと感じる。

五の形 1本目。
取りが受けの胸に掌をあて、右足より前に進む、押されるにつれて受けが下がるのを感じて、取りは左足を受けが下がろうとするすこし先に進める。
受けがさらに下がってバランスを取ろうとするそのすこし先に取りは右足を進める。
受けはバランスが保ちきれなくなり後ろに倒れる。

手のひらで相手の胸に触れたまま倒す。
同じ結果を得る方法は他にあるが、形では腕を積極的に使わない。
触れた相手を吹っ飛ばす技法とも、一度上げてから状態を反らせて落とす技法とも異なる。
相手の重心移動を感じ、その先に動いて崩すと解釈すると柔道技への応用が見えてくる。

まだ確認しきれていない点もあるが、相手に触れる、歩みを進めるのも何でもよいわけではない。
腕を使わずに触れ、寄りかからずに歩く。
歩法は動作術の『抜き足差し足』で左右の軸を切り替えると形の説明通りに歩けているように感じる。

このシンプルな形は空気投げにも通じる。
と言うより定義上は空気投げ。
この形を型通りに稽古できれば柔道技が上達するという確信が得られた。
空手もそうだが、最近は形が空気投げに繋がってくるのが面白い。

五の形 3本目。
三船十段が2つのものが1つになりまた2つに分かれると説明する投げの理解が進み、横捨身技の感覚を得た。


実際、三船十段の横捨身技はどれも見事。特に横車は私も乱取りで使うお気に入り。


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