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2016年4月22日金曜日

『佐野史郎×甲野善紀』対談

『佐野史郎×甲野善紀』対談が代官山の『晴れたら空に豆まいて』で行われた。

佐野さんは自分も驚くようなヘンな演技をしたいという。佐野さんと会話をしていると急に「今みたいに台詞を言いたい。」と言われる。
なるほど甲野先生の術理に興味を持つのもうなづける。甲野先生の言う「ためない、ねじらない、うねらない。」動きが、佐野さんが考える演技にも通じるのだと感じた。
佐野さんはドラマで実際に甲野先生の技を使ってたり、台詞を覚えないまま舞台に出てときに雑誌に模した台本を開いて台詞のページを一発で引き当てたり、生きている人が幽霊に見えたり、ヘンで面白くて役者を楽しんでいる方だった。


会場には各界の著名な方が来られていて豪華な対談だった。
なかでも格闘家の菊田早苗さんと井上さんが甲野先生の技を体験していた場面は見ごたえがあった。
お二方とも格闘技音痴のわたしでも見たことがあるほどの一流選手でありながら、他分野の良いところを積極的に体験しようとする姿勢で取り組まれていて、甲野先生がいまなお進化し続けていることに深く感心されていたのが印象的だった。
当日は甲野先生も駆け足で技を紹介されていたので、今後も継続して交流されることを期待したい。
菊田早苗さんのブログ



懇親会では甲野先生から『辰巳返し』ができる人と紹介されたこともあって、興味を持たれたかたと説明しながら稽古したりして過ごした。
力士のかたにはわたしもさいきんできるよ最近できるようになったばかりの『人間鞠』を説明したが、この動きは成功失敗がハッキリしているので伝えかたが難しかった。
主に(たぶん)腿裏の筋肉に反射が起きて跳ね返る姿勢になるようにしつつ、跳ね返るまで落下に任せるのがやり方なのだが、落下に任せるところでつい力を入れてブレーキをかけた上にそこから力を入れて立ち上がってしまうようだ。

もう少し説明を考えておきたい。『辰巳返し』のようにはいかないと思うが誰でも出来るようになるやり方か、改善ポイントがハッキリわかるような検証方法があればできる人はもっと増えるはずだ。


また機会があれば力士のかたとも練習したい。

2016年4月21日木曜日

松聲館の今を稽古する

恵比寿で毎月開催されている甲野先生との稽古会『松聲館の今を稽古する』に参加した。

メモだけ。

刺し網漁
甲野先生にしかける柔道技が崩しの段階で返されてしまう。
なぜこちらが仕掛けるタイミングにピッタリと合わせられるのかと訪ねたところ「刺し網漁です。」と回答された。
わたしが罠に飛び込んでいるだけのことらしい。



不思議な入り身崩し
入り身で背後に回り、右手親指の側面を擦り上げ、左手親指の背を少し時間差で下げる。直後、相手の右肩甲骨あたりから下を右半身を付けながら横方向の接触情報を与えつつ全体としては下方向に下がる。



柔道技の崩し
洗濯物を干すように張りを作り、左右の動きで張りが壊れないように動くと大きく崩れる。



割って入る足技
乱取りで隙だらけになる足技を改善するのに先日Wさんから聞いたスワイジャオの足技の考え方が良さそうなので、Sさんに少し受けてもらった。
思ったよりも動きやすそうで柔道練習が楽しみだ。

2016年4月18日月曜日

崩しの進展『引いた分だけ送り出す』

Oさんに貸していただいている人形町の稽古場で久しぶりに手裏剣稽古会を開催した。
今回はいつもより早めに案内を出したが参加表明は日本拳法経験者のSさんのみだった。
月曜日のせいか、手裏剣がマニアックすぎるせいかはわからない。
一人でもやるのだがなるべく皆さんが参加しやすいという水曜日で企画したい。



今回は手裏剣ではなく『空気投げ』に意外な進展があった。
と言うより柔道の投げ技全般に当てはまる進展だ。

柔道はほとんどやったことがないというSさんに、試行錯誤中の『雪庇落し』を受けてもらった感想から試してみたのだが、これがこれまで聞いてきた稽古の内容と繋がって、自分のなかで一気に整理された。
Sさんからはいつも率直な感想をいただけるのでありがたい。

・相手と繋がる感覚
・背ぽねを掴む感覚
・洗濯物を干すように張りを持たせる感覚
・相手の左右半身を同一体として扱う感覚
・左が引いた分、右が押し、右を引いた分、左を押す感覚

この動きの技を受けると大きく崩される。
大きく崩されるのにそれに気づきにくいという面白い質でもある。
柔らかい稽古も成り立つし、強力に投げる場合にも有効だ。

Sさんと入れ違いでこられたオーナーのOさんに話したところ、日本刀が両手持ちである話やスワイジャオの練習方法とも繋がってきた。

引き手に対する釣り手の使い方にポイントがあり、簡単に言えば引いた分だけ送り出す必要がある。
さらに送り出すにも方向があり、崩れやすいようなのは横後ろ方向だ。張りを持たせて引き手の動きと連動させるとゆっくり動いても初動が捉えられないまま大きく崩れる。
『空気投げ』はもちろん、特に『内股』の入りの理解に繋がった。
両手で相手を吊り上げるようにしながら胸を合わせる崩しについて、わたしは相手を引き付けて胸を合わせるのかと思っていたが、吊り上げるときに横方向に張りを持たせて、それを回転させるようにしながら胸を合わせると大きく崩れそうだった。
手裏剣を稽古するつもりできたのだが、思わぬ収穫だった。


手裏剣は久しぶりにお会いしたOさんの進展に驚かされた。
持ち方を変えて、手のひらを滑らせるのではなく筒から飛び出すイメージで打っているという。
歩きながらの乱れうち、逆袈裟も刺さる。
釘状の頭がついたタイプの手裏剣は滑らせる打ち方では引っ掛かって回転してしまうが、Oさんはこれも見事に刺していた。

大きく上達した秘密を聞くと、立ち木打ちの稽古で培った軸の感覚でやっているという。
動きながらでも、ジャンプしても、回転しながらでも、常に軸が立っていてそれを基準に打つので無理な体制でも刺さって当たり前になったそうだ。
体が変われば動きが変わる。
身近でこのように進展されると、ならば自分もと希望が見えてくる。

わたしは柔道の乱取りで動きの質的変化を起こしたい。

2016年4月17日日曜日

ヒモトレで頭痛軽減

次回の柔道は以下をテーマに練習しようと楽しみにしていた。

腰だけで粘らない
『押さば回れ、引かば斜めに』
飛びつき腕十字


『飛びつき腕十字』は、座った状態で練習する動画をみて予習するなど前日から張り切っていたのだが、朝起きてみたら頭痛がひどくて、残念無念、練習を休むことにした。
楽しみにしていた遠足を風邪で休んだ小学生の気分だ。


頭痛薬もあまりきかない症状だったが、ヒモトレで腰、たすき掛け、鉢巻きをやったところ急激に症状が軽くなって復活。

なんなのヒモトレ。

ヒモ巻いて柔道やればよかったか。
しかしながら無理は禁物練習テーマは来週に持ち越しだ。
急な頭痛は台風並の低気圧のせいだったのか、一日中すごい風だった。

鉢巻きとはヒモを頭に鉢巻のように巻くことだが、
頭痛の際の結び目は側頭部に来るようにすること。
ちなみに体を動かす時は前頭部、勉強するときは後頭部だ。

2016年4月15日金曜日

スワイジャオと柔道技

Oさん主宰の恵比寿稽古会にいってきた。
だいぶ遅い到着だったが得るものは大きかった。

久しぶりにIさんWさんも参加されていたのでここぞとばかりに色々とリクエストさせてもらった。

スワイジャオを独自に研究されているWさんには、スワイジャオに捨て身技はあるのか?柔道技のあれやこれやに近い技はどんな形か?と質問しつつ技をかけてもらった。
一発目の捨て身の質問に対しては予想外の付加情報も返ってきた。
スワイジャオは相撲ルールに近いので捨て身技はないのだが、唯一膝をついて技があり、その技はあの木村政彦の師匠である牛島辰熊が唯一投げられた技だという。
『大内刈』のような形で投げるが、相手の足に足を絡めて膝をつきにいき、足を踏み出せない状態にあるところを押し倒す技だった。
途中までどんな技なのかわからない、面白い技だ。

足技を中心に、小外刈、大外刈、支釣込足に近い技を受けた。
柔道でいう『大外刈』をリクエストしたときに掛けてくれたのは、『大外落』に近い技だった。他の技も柔道で説明される技の感触とは違う。
Wさんの研究によるとこれらの足技は『相手の足の代わりに自分の足で立つ』と説明できるという。私が三船十段の『大外落』を説明するときにも同じ言い方をしていたので、ここに共通点が見られたのは興味深かった。

わたしは柔道の乱取り中、足技を仕掛けて返されることが多いが、改善できるかもしれない。この原理に従えば技に入るときに自分の体勢が崩れにくいからだ。
Wさんはそれならば相撲を練習すればよいという。わたしも相撲はよい練習になるだろうと思っていたから機会を見つけてやってみたい。

技を仕掛ける話題でWさんから相手が動いたときに技に入れば良いとアドバイスを受けた。
そう言われた瞬間、Sさんとやった相手の動きを腰で止めない動きが繋がった。
まさに『押さば引け、引かば押せ』だが、「それでは、千日手だ。」とWさんが言う通り、私がやるなら当然『押さば回れ、引かば斜めに』の三船十段の言葉に従って動きたい。

Iさんには柔の投げ技をリクエストした。
左右の半身を使い分けるのだが、意識するのは落下だ。
自分の重心を直線で移動させるが、技の形によって体はその間に半身に開いたり、向き変わったりする。
重心を直線で移動させるためには、腰や膝だけではなく胸や肩も一緒に動く必要がある。相手に押されても引かれても腰で耐えるのではなくむしろ腰から動くようにして、相手の動きに対してタイムラグなく動ける状態である必要がある。


色々繋がってきたぞ。


この日は道場に写真も掲げられている中山正敏先生の命日だというので、感謝の気持ちを写真に伝えた。
わたしが稽古環境に恵まれているのは、中山先生が残してくださっている道場のおかげでもある。
ありがたい。

2016年4月14日木曜日

粘らない腰

恵比寿で常連のSさんと空気投げと剣術を稽古した。

先週Oさんとやった『空気投げ』の同じ時間で違う距離を別々に動く練習と、同じく先週Sさんとやった、相手が崩れる方向を感じて落とす『空気投げ』を練習した。

Sさんと柔らかく崩し投げる空気投げと、浮かせて落とす空気投げの原理は同じか、別かと話したが、この日のこの時点では少なくとも私は浮かせて落とす空気投げの場合には、柔らかく崩し投げる場合とは違う動作を足していると感じていた。
さらに跳ぶかどうかは相手の状態に大きく依存する。


跳ぶかどうかは別として動きの質を寝る稽古を続けた。
先週も同じことをいっていたと思うが、足を消すには腰が消えないとならない。
今週はもう少し理解が進んで、腰を消すには上半身の器用さや粘りに頼ってはならない。
押されて仰け反るのは腰が消えていない証拠だ。



剣術のほうはSさんに言われた通りに動こうと試みているだけだが、木刀を持ったまま『浪落』をかけるように動いてほしいと言われて動きが変わった。

剣を振ると相手に当たる手前で必ず止めてしまう癖があったが、柔らかい『浪落』の感覚で動くことができて止まりにくくなった。

剣術ではどんなに丈夫な状態で立っていても間に合わなければ切られてしまうので、間に合わないときはその場からいなくなるか、道具で自分を守っていなければならない。
これは間を感じて落下による重心移動を利用することで間に合う早さになる。

粘り腰ではなく粘らない腰だ。

2016年4月10日日曜日

柔道練習67回目『寝技乱取り』

三人打ち込みで体力を削られた。

まだ腰を痛めた恐怖心で背負い投げをやるのに抵抗があったが、いちおうできた。

悲しいほどに体力がないので乱取りの前にやりたいことをやっておくことにした。

寝技の研究稽古はおもに私がリクエストしてやってみるという形式になりつつある。
押さえ込みからの逃れを中心に、逃げられないようにするための工夫と逃げるための工夫を考えながら交互に練習した。

やったのは『袈裟固め』と『横四方』。
『巴投げ』からの『草刈り』も練習したがいまのルールでは反則になりそうだ。
ここでKパパさんが『巴投げ』から足を膝に掛けて寝技の『横返し』にいく方法を教えてくれた。

このあとは道場OBのA青年と寝技ありの乱取りと、Sさんと寝技乱取りをやって体力が尽きて終了。

Aさんとの乱取りでは、相手が『背負投げ』をかけ損なったところを逃さずに寝技に移行できた場面が何度かあり、亀を返して腕十字もうまくいった場面もあったが、立ち技が後手に回ってしまっていた。
立ち技では一度『小外刈り』がきれいに決まった。乱取りでこの技がうまくいったのは初めてだ。

Sさんとの寝技乱取りは下になった途端、体力を激しく消耗してしまってたいへんだった。

正対した位置から横四方に入られてしまったが、その原因をはっきり感じ取れた。
足回しの基礎練習で足首を引っ掛ける技術を磨かなければならない。

2016年4月8日金曜日

ズルい?!空気投げ

Oさん主催の恵比寿稽古会に参加した。

肩と腰をリラックスする寝転がり方を紹介していただいたあとは、ほぼ全て空気投げ。

以前はこうして研究するたびに「今度こそ正しい空気投げのやり方がわかった!」などと言っていたが、今ややり方が変わるようなことはなくなっている。
先のことはわからないので断言はできないが、それだけやり方としての完成度が高まっているのだと思う。


今回は前後方向の空気投げの手解きを考えながら、Oさん曰く『ズルい』やり方もレパートリーに加えることができた。

それは、相手に気づかれないように感触と実際の動きにズレを生じさせるものだ。

『同じ時間で違う距離を同時に動く(動かす)』
すると相手にとって捉えにくい動きになる。『雪庇落し』でも確認したが他の動きにもあてはまりそうだ。
ズルいと言っていたが、これはちゃんとした技術であり、受けてみて思ったが、
甲野先生の技にもこのような要素が入っているものがある。
これをものにすれば、なぜか吸い込まれてしまうような不思議な感触の技が出来るようになりそうだ。

2016年4月7日木曜日

武術と奇術

綾瀬にある東京武道館で甲野先生とマジシャンの永田さんとのコラボ講座あった。

遅れて到着したので、永田さんのトランプマジックは見逃してしまったが、鍵を使ったマジックを目の前で見せてもらえた。

手のひらにいかにも錠前の鍵といった少し大きめの鍵を置き、手のひら以外は鍵に触れない条件で鍵が勝手に動き出す。
手のひらを傾けて転がしたのではない。



思わず「何これ?」と声を出してしまった。
すごいものを見せてもらえたと思っていたら、私にもできるという。


やり方を聞くと、鍵に仕掛けがあるわけではなく、『できると思ってやる』のがやり方なのだという。
じっさいやってみたら出来たのでこっちのほうが驚いた。



この手品には仕掛けがあるのかないのか、甲野先生がコラボ企画を立てたのもうなづける面白さだ。


講座後、永田さんに『空気投げ』を受けてもらっていたところ、興味を持った参加者のかたにもリクエストされた。
簡単に説明しながらゆっくりと試してみたが、危なくないまま投げつつ、空気投げならではの感触も味わってもらうことができた。


うまくいった。
色々なタイプの人に受けてもらうのはよい練習になる。



永田さんとは『雪庇落し』と、座り技でやる『謙譲の美徳』も練習した。
『雪庇落し』は相手がつかんでいる釣り手側の襟を、遊びをとるように張りながら捨て身を掛ける技だが、普通にやればなにも起きない。自分がしゃがんでしまうだけだ。
相手の反応を遅らせるには、襟に張りを持たせる動きの始まりから終わりと、捨て身を掛ける動作の始まりから終わりが一致すればよい。


座りでやる『謙譲の美徳』はうまく相手に伝わると相手が後ろ方向に吹っ飛ぶ。
座りでやるのは難しいのか私が受けて後ろに吹っ飛ぶことはほとんどない。
永田さんも作用はしていて、上半身は後ろに倒されるが、吹っ飛ぶところまでいかない。
『あとは永田さんの足が後ろに飛ばされる感覚が出れば。』
とアドバイスをした直後に吹っ飛ばされた。
ここまでアドバイス通りにやってもらえるとは思わなかったのと、自分ではやっておきながら受けたときの威力に驚いた。
『謙譲の美徳』はやっても面白いが受けても面白いんですね。


『一流のマジシャンは一流のマジシャンを演じきる。』
と言われるらしいが、マジックの腕前同様、体の使い方にも彼の能力の高さがうかがえた。
帰り道に自己催眠のかけ方と解き方を教わって試してみたりと想像以上に刺激的な講座だった。



出来るようになった技は出来ると思って使ってみることですね。
柔道でいつもの稽古ように動けないのは、自分にブレーキがかかっているせいのように思えます。


講座では甲野先生に『辰巳返し』と『謙譲の美徳』を練習したい人はこちら、のように紹介されて、興味のあるかたにやり方を説明した。
ほぼ例外なくそれなりに出来るようになってもらえるので、教えかたもこなれてきたようだ。

2016年4月6日水曜日

松聲館の技法レポート『パンチを手のひらで跳ね返す』

夜間飛行から出ている甲野先生のメルマガ動画撮影に松聲館に行ってきた。


またしても驚かされて帰ってきた。

柔道の組み手争いで、奥襟を取りにいったら吸い込まれて潰された。
パンチを手のひらに打ち込むと跳ね返された。
『上四方固め』で押さえ込んだら、頭がワインのコルク詮になったような気分にされる返し方を受けた。知らなかったら意外と簡単にやられてしまうかも知れない。


柔道家でもあるKさんも参加されて一緒に練習した。
始めから拳の先端に相手の手のひらを付けておき、相手が動いたと思ったらいなす条件での『払えない突き』を練習した。
かなり難しい条件だがKさんの受けの感覚に導かれて試しているとKさんが後ろに下がるようになってきた。
これは相手の頭の後ろに異次元空間への割れ目ができてそこに向かって吸い込まれるような感覚に襲われて動くと発動する。
・・・らしいです。
技を受けた感触は『謙譲の美徳』で吹っ飛ばされるときの感覚ににている。吸い込まれないようにしつつ吸い込まれるつもりで『謙譲の美徳』をかけると、先生の技に近い感触になってくるようだった。
これが柔道の乱取りで出てきたら面白い。



前回腰のせいで受けなかった『雪庇落し』を受けたところ予想通り跳んだ。
これは強烈な『空気投げ』だ。



帰り際に甲野先生にはまたしても『払いの太刀』をやっていただいて、来たときよりも軽い腰で帰ることができた。
あれもこれも驚かさせることばかり。

2016年4月5日火曜日

近藤亜美選手の巴投げ

先日行われた柔道日本選手権の録画をみた。
後に発表された日本代表に選ばれた技が多彩な高藤選手、天理の強い柔道を受け継ぐ大野選手の活躍が楽しみだが、今後目がはなせないのは阿部一二三選手だ。
あの海老沼選手を相手にして見事な『袖釣込腰』だった。

女子では近藤亜美選手に目をひかれる。
以前は払腰を得意技にしていたが、今大会では『巴投げ』が効いていた。
相手が一度堪えたところから投げきる工夫がされていて、たいへん興味深かった。

私も見習って練習したい。

通常『巴投げ』は片足を相手の腰あたりにつけて掛け、相手が横に回り込もうとしたら両足に切り替えるが(掛けきらないと引き込みの反則を取られる可能性があるので)、近藤亜美選手は相手の体の中心である股あたりに片足をあてて技に入る。
相手が後ろに体重を掛けて堪えるのを、もう片方の足を畳につけて自分の腰の位置を押し上げることで相手の腰を浮かせ、引き手、釣り手を下方向に引き付けて文字通り『巴』に投げている。
受けたほうは一度止めたと思った『巴投げ』がもう一段階継続するので不思議な感覚のまま投げられるのではないだろうか。

技の工夫が素晴らしい。


2016年4月3日日曜日

柔道練習66回目『寝技練習』

腰はかなり回復してきているが念のため背負い投げの打ち込みと乱取りは避け、YouTubeでみた仁木先生の寝技を練習してみた。


抑え技からの逃れ
袈裟固め
     肘を抜いて相手と反対側に回りながら起き上がる
     肘を抜きつつ帯をとって、帯側の腕で相手を押しやって、肩ブリッジで伏せる
     肘を抜きつつ帯をとって、帯側の腕で相手を押しやって、 鉄砲返し


肩固め
     肘をはって頭の横に隙間をつくり、後ろ回りをして返す。前回は腰痛の影響か、後ろ回転が出来なかった。


崩れ上
     帯を持って肘を立てて隙間を確保し、エビの動きで膝を相手の腰に差し込む。さらに反対の足を差し入れて相手の膝にかけつつ相手を腹の上に乗せて返す


横四方
    帯を持って肘を立てて隙間を確保し、エビの動きで膝を相手の腰に差し込む。さらに反対の足を差し入れて相手の膝にかけつつ相手を腹の上に乗せて返す 。
    
縦四方
     煽りをいれて両腕を相手の首の横から出して相手を上に押しやる。肩ブリッジで返すか、両手で相手の腕をむしりとって逃げる。


亀を返す
膝を使って相手の腹から肘を肩方向に押し込み、出てきた腕に反対側の足を掛けて返す
前から膝を相手の胸の下に差しこみ上半身を持ち上げる。その下に潜り込んで相手を腹の上に乗せて縦に返す


亀から反撃する
腕を前から取らせて相手の足をつかみ、反転しながらひっくり返るまで押し込む
腕を前から取らせて返そうとしたところを二回反転しながら相手の腕を極める
腕を後ろから取らせて返そうとしたところを一回反転して相手の腕を極める


上から攻める
   相手の膝を道着をつかんで制し、膝を割りいれて上半身をおさえこむ
   割り入れる膝を警戒して膝を閉じてきた動きをもらって両膝を片側に寄せ、反対側に回り込んでおさえこむ


下で守る
   相手の腕をつかみつつ、足で相手を制御する。膝に足を掛けるか、足裏で腰をおさえるか。
   左腕、左襟をつかみつつ、相手の膝裏に足をかけていたつもりだったが、右側に回り込まれて横四方に押さえ込まれてしまった。おそらく左をつかんだときの右足の使い方が不十分。相手を回り込ませないようにするための足捌きを研究しなくてはならない。



動画でみた通りに動けていたか厳密にはわからないが、はじめて挑戦した動きも含めて練習として成立していたと思う。
腰の調子からして、次回は立ち技の乱取りも再開できるかもしれない。
背負い投げはまだ恐いが空気投げなら腰への負担は限定的だ。本気で狙うタイミングがきたか。
ただ二度と怪我はしたくないので慎重に判断しよう。怪我で何がいやって練習できなくなるのが一番いやだ。


しかし今回の怪我ではそのおかげで甲野先生に診てもらえたし、療養中にみた寝技の動画が練習に役立っているし、腰にたよりがちな動きの癖も認識できたから得たものは大きい。
大きな怪我で気づいたのでなくて良かった。






2016年4月1日金曜日

空気投げ練習『足の消し方』

Oさん主催の恵比寿稽古会に参加した。
近々会に名前がつきそうだ。
名は体を表すの言葉通り、稽古会の性格にも影響してくると思われるので楽しみにしている。


稽古はOさんと二人で、先日理解が進んだばかりの投げの研究の続き。
理解は合っていた。ただ、相手が変わればすこし感覚も変えなくてはならない。


相手の受けに多少の自由を与えるなら、こちらの技も形を固定しきらず、同じ原理で表現する必要がある。
例えば組んだとき、右自然体の相四つになるなら『隅落』だが、相手が極端な後ろ重心でいるなら『渦落』『浪落』、前重心で袖を持たせていなければ『浮落』、袖を持たれていれば『渦落』が入りやすい。


八方向の『空気投げ』を同じ原理と理解してやれば対応できるが、これを別の技だと思ってやると相手の変化に対応できない。
練習するのも成功失敗を判定するのも自分の感覚が便りなので、形に惑わされないように稽古の形を設定しなくてはならない。


Oさんの指摘で大きかったのは、足の消し方だった。
私の場合、上半身と下半身の動きがバラバラになりがちで、それが足腰の気配として相手に伝わってしまうと言う。
足を消すには股関節から下を素早く動かすのではなく、腰を柔らかくつかう必要がある。
今回、腰痛のおかげもあってか、腰で動きを止めているのをはっきりと自覚できた。
何度かOさんに受けてもらっていると、たまに滞りのない動きも出来るようになってきた。
相手にとって対応しにくい技にするには、自分の中で滞りのない動きができるようになる必要がある。


怪我の功名。
腰痛をきっかけに動きを改善したい。